2010年という年 そのU    12.26.2010   

         個人編



 今年から明白に意識し始めたことがある。それは、人生の残りの期間をどう過ごすか、ということである。

 同級生も引退した人が多いが、個人的には、いずれ引退という状況は近いのであるが、まだ、すぐに引退できる状況にない。

 ということは、余り時間が無いなかでも、なんらかの余裕を作って、これまで経験したことのないことを、できるだけ多く経験しておきたい。そうすべきだ、ということに思い当たった。

 そのために、新しい地域にできるだけ行くこと、新しい体験をできるだけすること、新しい製品にできるだけ触ること、などをここ数年間は続けることにした。



国内旅行編

 このところ海外に出かける時間的余裕がないので、機会を見て、日本国内の行ったことのない場所に行くことにした。

 日本国内はかなりの地域をカバーしているが、それでも、まだまだ抜けている。季節を考慮すると、さらに行きたいと思うところは多い。例えば、満開の桜の名所など。

 加えて、様々なランキングに入っている場所や、伝統的建造物群保存地区のように公的な制度によって支援されている場所を見物することにした。

 今年1年で、日本三大鍾乳洞を見物した。といっても、どこが三大鍾乳洞なのか。秋芳洞がそうだろう、ということは誰でも分かる。岩手龍泉洞を正しく指摘する人も多いかもしれない。難題は三番目。10月17の記事に書いたように、高知市の龍河洞である。

 ここまで行くと、第四番目はどこか、というのが気になってきて、先日、日本一美しい鍾乳石があると言った人がいるという大分県の風連鍾乳洞を見物した。臼杵市で講演をした後に、フンドーキン醤油副社長の小手川氏にご案内をいただいた。

 確かにそうかもしれない。しかし、気になったのは、微生物、場所によっては、植物が発生していることである。そのため、本来白色の鍾乳石が茶色とか場所によっては緑色に着色してしまっている。

 その理由は、蛍光灯での照明なのではないか。短波長の光と赤色光を出さない白色LEDなどに照明を変えることで、光合成を抑えることが可能にはならないのだろうか。

 第四位を探して、次に行く可能性があるのは、あぶくま鍾乳洞だろうか。


買い物編

(1)オーディオ

 昔から聞いていた音楽を再度スピーカで聞きたくなった。これまで、音を出すことをなんとなく遠慮して、ヘッドフォンを中心に音楽を聴いていた。音質は十分に良いのだが、やはり満足感が違う。

 そこで、これから何年間か聴き続けても、不満が出ない程度の音質のオーディオシステムを仕入れることにした。しかし、プリウスなら買えるのに、オーディオとなると、軽自動車が買えるような価格のマニア級のものはどうにも買えない。

 博多にある吉田苑というオーディオ店の担当と相談の上、DynaudioのFocus140というデンマーク製のスピーカに、吉田苑改造のOnkyo製のコストパフォーマンスの高いCDレシーバをセットで購入した。その後、SACD仕様のCDを再生できるプレイヤーを追加して、今日まで色々と楽しんでいる。

 過去の常識から言えば、想像を絶する音質で、小さなサイズ(高さ35cm)からは想像もできないほどの低音も出る。オーケストラの大太鼓の「地響き」が再生できる。箱の強度は驚異的に強そう。そもそも上からみると、箱は台形である。

 なぜ、デンマーク製を選択したのか。Dynaudioのスピーカを使ってみれば、日本でも作れそうなこのような製品をどうしてデンマークなら作れるのか、という問に答が出るかと思ったことも理由の一つ。

 現時点で、明確な答が出ている訳ではないが、日本市場のサイズが中途半端に大きいことも、その解答の一部ではないか、と感じている。デンマークの人口は、たったの550万人。こんなマニアックな製品を作っても、国内市場で売れる台数などは知れている。

 最初から世界全体を市場として意識し、世界に通用する品質を追い求めていることが、デンマークのような小国の製品が、このレベルに到達した理由なのではないか。


(2)タブレット

 iPadにはどうしても満足できない。

 理由は、(1)何をするにしてもiTunesを立ち上げる不合理さ、(2)日本語変換の使いにくさ、(3)Flashが見られないので、日本のWebを見るには不便、(4)マイクロSDのような外部メモリーを使えない、(5)思ったとおりにフォルダなどを作れない、(6)解像力の高いJPEGファイルを入れることができない、(7)持ち運ぶには余りにも重いし大きい、などなど。

 要するに、何かをやろうとしても、自由度がほとんどない。要するに、ジョブズが作ったオモチャだけで遊ぶことが許される遊園地みたいなもの。

 それでも、食卓の上にでも置いておけば、ふと思ったとき、簡単に情報をゲットするには、それなりに便利である。

 今や日本の好敵手以上になったSamsungがGalaxy Tabを出すというので、予約をして購入した。これは、日常的に持ち歩くことを前提として検討し、決定した。

 Androidは2台目なので、使い慣れている。一代目のAndroid、HTC-03Aは、かなり多数のソフトをAndroidマーケットから入れないと、ちゃんと動かなかったが、さすがに、最新世代の機種だけに、必要なものはほぼ完璧に揃っている。

 新たに追加したソフトは、
(1)辞書、(2)乗り換え案内、(3)タスクマネージャー、(4)簡易型の設定、(5)タイマー、(6)GPSソフト、(7)科学用電卓、(8)写真ビューワ(高解像)、(9)Gmail Notifier、(10)DropBox程度である。

 性能的に、文句はない。使い勝手も、よく熟成されている。なによりも速い。キビキビ動く。

 しかし、この程度なら、日本製でも十分に対抗できる。どうせ、無料のOSであるAndroidを使うのだ。Samsungと日本メーカの差といっても、決断が速いか遅いかの違いぐらいではないか。実は、それがビジネス上もっとも大きな違いだったりするのだろう。

 次にAndroidを買うとしたら、ガラ携帯と呼ばれる、ワンセグ、お財布、絵文字を搭載した日本製にしてみよう。

 さて、それ以外の機能である。まず、サイズは、7インチでも大きすぎるぐらい。適正サイズはもう1インチ小さい6インチか。

 ただ、文字の入力速度となると、どうしてもキーボードには敵わない。したがって、長い文章を書くときには、使う気にはならない。

 Galaxy TabにはBluetoothがあって、HIDプロトコルにも対応している。すなわち、外付けのキーボードやマウスが使える。

 軽くて小さいポータブルキーボードは何か無いかと探した結果、かつて、Nokia用で使っていたことがあるReUdo製の新製品は使えるようだ。ということで一台ゲットした。

 完璧ではない。変換後の候補の選択が画面を触る必要がある。しかし、まずまずの変換精度なので、実用レベルにはある。

 これで、講演をするとき以外には、パソコンを持ち運ばないで済むだろう。常用のパソコン一式、2年物のレッツノートR8+電源(あるいは予備電池)の半分の重量で、1日8時間程度までなら、まずまずの機能は確保できる。


(3)双眼鏡

 旅行に行くとき、荷物の重さに余裕がある場合には、双眼鏡を1本持っていく。これまでは、Nikonのオペラグラスのような超小型のものだった。しかし、なぜかガラスかプリズムが曇ってしまった。修理にしないとダメのようだ。

 修理に出す決意ができなかったので、手振れ補正機能付きのキヤノンの双眼鏡を1本仕入れることにした。

 8×25ISと10×30ISのいずれかということになったが、やや重いが、単3型充電池が使えるのでゴミを出さない10×30ISにした。

 使ってみると、電池の寿命が十分以上に長いので、使い捨てだがリチウム電池を使う8×25ISの方が、ゴミにこだわらなければ、お薦めかもしれない。

 お値段がお値段なので、光学系に色収差がない訳ではないが、手の振動でギクギク動いている像が、ボタンを押したときにピタッと止まることは感動的。

 これならと星空などを見てみると、東京の明るい空でも、非常に多くの星が見える。今年は木星がかなり明るく光っているが、ガリレオが1610年に自作の望遠鏡で発見した4つの衛星(月)が見えることに感激した。

 これでやっと人類史の1610年に到達できたような気がした。



 最後に、大分県、風連鍾乳洞の鍾乳石の写真を1枚。茶色とウッスラ緑色がお分かりだろうか。

 それでは皆様良いお年を。