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 また4月になりました    04.04.2010
     



 昨年の4月、現在のポジションに着任してから、あっという間に1年が経って、またまた4月になりました。

 しばらく前のことになりますが、十分な時間的余裕が無い状態で、日々の雑感を書くブログをオープンな形態で運営することが無謀であることが分かって、このところ、本HPの更新も、週に1回、ある一つの話題について、できるだけ詳しく記述するという方針でやってきました。

 しかし、ときに、環境以外のことを含めて、いろいろなことを書いてみたいという欲求に駆られることもあります。

 だからといって、流行のTwitterではね。やはり字数の制限がきつい。いくら書いても、時に流されて消えるだけのように思うのです。

 ということで、今回は、バージョン「寄せ鍋」です。

ナベの中味
(1)4月1日は過ぎましたが
(2)電気自動車もはや値下げ競争
(3)SIMロック解除
(4)iPad米国で発売
(5)小沢環境大臣のロードマップ



(1)4月1日は過ぎましたが

 某国が新規選挙制を導入することを表明。あらゆる選挙で、各有権者が2票の投票を行うことになりました。

 1票は、有権者自身のために、そして、もう1票は20年後のために。考え方としては、高齢者であれば、例えば、自分のために1票を、そして、もう1票は自分の孫のために。若者であれば、今の自分のために1票を、そして、もう1票は20年後の自分自身のために。

 そのため、立候補者は、20年後にどのような社会を目指しているか、明確に述べる義務が生じたことになります。

 世界各国は、この新しい制度のために、国にどのような変化が起きるかを注目しています。


(2)電気自動車もはや値下げ競争

 日産「リーフ」、今年12月発売予定であるが、その価格が発表された。376万円で、政府の補助金77万円を想定して、購入時実質負担額は299万円。

 ちなみに、11年度の生産予定が5万台とのこと。これは本当ならば危険なまでに意欲的である。最高時速140km/h、最長走行距離160km。

 これに慌てたのか、三菱自動車もこの4月から一般販売を開始するアイミーブの値下げを発表。これまで459万9千円だったものを、398万円へ。政府補助金114万円を想定して、購入時実質負担額が284万円に。11年度の生産予定台数は1万8千台。

 日産リーフは、当初の発表によれば、電池はたしかリースにするようなことだったと思うが、今回の発表では、売り切りのようだ。もしかすると、電池寿命が短いことを認識したのかも知れない。もしも、電池の寿命が5年以下だったとすると、もし公約通りにリースを強行すれば破産するだろうから。

 ところで、電気自動車は、深夜電力を使えば、確かに電気代は安い。しかし、家庭で充電を行うのであれば、電源として200V20Aが必要で、深夜電力の契約と同時に、多くの家庭では、契約アンペア数の大幅な増加が必須である。

 これは、毎月払う電力の基本料金が高くなることを意味するので、電気代がガソリン代よりも大幅に安くなるのかどうか、厳密に比較を行う必要がある。

 電池の容量だが、リーフは24kWh、アイミーブは16kWhという仕様。充電に要する時間は、200V20A=4kWなので、もしも100%の能力で充電すれば、リーフは6時間、アイミーブは4時間で充電ができるはずである。

 しかし、リーフの公式発表では充電時間は8時間だということだ。深夜電力の時間帯は、午後11時から翌朝の7時までの8時間である。ということは、深夜電力による電気代の節約を前提とした場合、リーフの電池量24kWhが電気自動車に搭載できる最大量であることを意味する。

 リーフのカタログ最長走行距離は160kmとのことだが、冬に暖房を効かせ、高速道路を走ったら、80kmも走れば良いところだろう。

 リーフのモータの出力は80kWと強力。一方、アイ・ミーブのモータ出力は47kWである。ちなみに、3代目プリウスのモータは60kWと両者の中間で、インサイトのモータの出力は10kWとかなり弱い。

 モータ出力とバッテリーの比率が最長走行距離を決めると考えるのが妥当だが、アイミーブが、16kWh/47kW=0.34h、リーフが、25kWh/80kW=0.31hである。いずれにしても、フルパワーで走れば、20分程度しか走れない。

 停止状態からフルパワーで10秒間加速して、その後、電気をほぼ使用しないで惰性で走るとする。こんな状態を120回できる程度の電気量しかないのである。

 この走り方で、1回1kmを走れば、確かに、120kmを走ることができる。東京の青山通りは、表参道から三宅坂まで、かなり効率よく走ることができる道である。それでも全長4.5kmの区間に12個の信号がある。相当の幸運が無い限り、1kmを惰性で走るのは難しい。

 都会では、やはり電気自動車の最長走行距離は相当短いのだろう。もちろん、上り坂は大の苦手である。

 やはり、家庭で充電できる電気自動車としては、電池の量を12kWh程度まで落としても実用になる重さの車に限られるのではないだろうか。できれば、職場などで100Vの電源で充電できるということを考えると、理想の電池量は6kWhだろうか。

 車重も、リーフの半分程度にして、最長走行距離はカタログ値で80km、実質、40kmという程度の車が電気自動車としてバランスが良いところだろう。

 実際の車重はどうなっているのか。リーフの車重がカタログから分からない。アイミーブは1100kgとのこと。これから想像すると、リーフは1500kg以上だろうか。

 となると、電気自動車は、電池を込みにした車重が750kgといったところがバランスが良さそうなのである。

 ということで結論は、リーフのような本格的な乗用車となると、電気自動車は本命にはなり得ない。やはり本命は、プラグインハイブリッドである。

 これまた毎度述べていることだが、シボレーのボルトみたいな Range-extender EVなどというものをプラグインハイブリッドと呼ぶべきではない。シリーズ型ハイブリッド車として、これまでも富士重工などが開発を試みて、放棄したものだからである。理由は簡単で、エンジンを折角積んだのに、充電だけに使うのでは、効率が悪すぎる。

 といってもお分かりでない方々も居られるだろう。エンジンは、かなり軽量なものを積めば良いのだが、それでも、充電をしない場合には「重り」でしかない。しかも、エンジンを駆動力に使えないのだから、その「重さ」の増大に対処するために、モーターの出力を高める必要があるので、ますます重くなる。たかが1400ccとは言っても、折角積んでいるのだから、その出力の一部を常時駆動力に使えるの設計にすれば、モーターも小型化することができる。だからといって、インサイト的に、モーターが余りにも小型のものにすると、モーターだけでは走れないので、短距離は電気自動車として走って燃費を高めるというプラグイン本来の技が使えない。

 要するに、現行のプリウス(プラグインプリウスも同じだが)のように、エンジン:モーターの出力を6:4程度にしたハイブリッド車が、プラグイン化されたときにも、もっとも合理的なのである。

 それにしても、リーフを376万円で売り出したということは、電池の製造コストが下がったことを意味するのだろうか。しばらく前まで、1kWhが20万円弱だったはずで、もしもこの価格で24kWh分を搭載すると、それだけで480万円になってしまう。

 アイミーブが最初約460万円で発売になったとき、16kWhの電池のコストを300万円だと考えていた。今回、アイミーブが398万円になったことを考えると、電池のコストが15万円/kWhといったところかと思われる。リーフだと24kWh搭載しているので、電池代だけで360万円。

 そうなると、リーフの車自体のコストは16万円か。ということは無いだろう。なぜならば、車格が違う。となると、リーフは、売れば売るほど損をする車ではないだろうか。

 すでに価格競争に入り込んだ電気自動車だが、その先は確実に泥沼である。最終的には電池の値段が2万円/kWh程度にまで下がれば、競争が終わるのではないだろうか。

 2万円の根拠だが、最終的に許容される電池のコストで、リーフの24kWhの電池の価格が50万円まで下がれば、まあまあか、ということである。

 いずれにしても、電気自動車は、戦略なしに下手に普及させた企業は、電池の寿命で痛い目を見るだろう。あるいは、買ったユーザが痛い目に遭うだろう。

 電池以外の車体価格の値下げ競争は、誰でも作れる電気自動車だけに必然的に起きる事態なのだが、これまた企業体力をそぐだけの行為だろう。なぜならば、当初は中国、その後は、もっと人件費の安い国でも、十分に作れるのが電気自動車だからである。

 4月3日の新聞で、ゴーン日産社長が、「ハイブリッド車は節煙だが、電気自動車は禁煙」、と発言している。ちょっと考えると、「言い得て妙」のように思えるが、火力発電をどう考えているのだろう。電気自動車は、ハイブリッド車よりは少ないものの、裏で煙を出している「隠れ禁煙」のようなものである。


(3)SIMロック解除

 いよいよ携帯電話のSIMロックが解除されることになりそうだ。ガラパゴス化の真の原因が解消されることになると同時に、世界からの標準的な携帯電話の攻勢を受けるとも言えそうだ。

 相手は、Nokia、サムソン、LGか。それともそれ以外か。例えばHTCかもしれない。

 Nokiaは、もともと日本で商売をしているし、しばらく前には、NokiaE61なるSIMフリーの電話機を日本でも売っていた。

 筆者も実はこのE61を使っていたが、完全にオープンなシステムではなくて、Nokia用に限られたソフトしか導入できず、また操作性も今ひとつ感性に合わなかった。そのため、現在は、お蔵入りになっている。ということで、Nokiaが強敵になるようには思えない。

 サムソン、LGは、すでに日本にも製品を導入しているが、日本流の携帯を目指している部分があって、今後、世界の主流派になるとは思えない。

 今後、携帯の世界の主流になるのは、ハードではなくて、OSがその本体なのだが、どう考えてもGoogle携帯、別名Android携帯であろう。

 現在筆者が使っているものは、台湾のHTC社製であるが、この企業は、Googleともっとも密接な関係にある携帯メーカーと言えるだろう。

 このところiPhoneばかりが話題になるが、システムの機能としては、このHTC社製のDocomoHT−03Aというモデルですら、iPhoneを凌駕している。どこがポイントか、と言えば、通常の意味での機能に加え完全オープンシステムという点である。

 音楽データ、写真・動画データなどをパソコンから携帯に転送するとき、iPhoneだと、おせっかいなiTunesというソフトが必要だが、03Aなら、USBメモリーと取り扱いは変わらない。

 microSDが入るので、そのときそのときの目的に応じて、持ち出すデータを変えることもできる。一方、iPhoneには、外部メモリースロットが無い。

 それに、電池の交換は当然可能なので、劣化したときにも問題はない。しかも、最初から交換用の電池が付いてきている。iPhoneは、電池がだめになると、本体の交換になって、その交換費用が1万円近くかかる。

 Androidは、マルチタスクOSだという優位性もある。そのため、ダウンロードしながら、別のことができる。

 iPhoneにできることで、03Aができないことは無い。むしろ、画面サイズが小さめ(iPhone3.5インチ、03Aは3.2インチ)で、かつ親指のところにトラックボールがあるので、片手で操作しやすいという点は、むしろ優位性がある。

 iPhoneに劣るところはないのか。強いて言えば、多少遅いことと、通信料が月々1500円高いこと、そして、使えるソフト(アプリ)の数ぐらいか。

 iPhoneのアプリは15万本あるらしい。一方、Androidマーケットには、現在1万5千本ぐらい。

 この10倍の差が何を意味するか、となるとほとんど何も無いのではないか。スマートフォンの場合、外部からのアプリを全く入れないで使うことは考えられないのだが、いくら大量に入れたところで、使うものは限られている。

 もともと入っている純正のアプリに加え、現在までに、35本ぐらいの外部アプリ(全部無料)をインストールしたが、絶対的に必要だと思うものは、15本ぐらいである。残りは、入れて楽しむ程度であって、実際に使うことはほとんどない。

 例えば、セカイカメラとかLayarとか言うアプリは、たしかに面白い。カメラ、磁気センサー、重力センサー、GPSを備えた携帯ならではのアプリで、現在の所在地の近くにあるレストラン、学校などの情報が得られる。カメラの方向を変えると、その方向にある店などが、画面上に点や徳利の形で現れて、それを選択すると、詳細な情報がでる。しかし、本気で使うアプリではない。

 iPhoneを見ていると、かつて明らかに最強のパソコンであったMacUを思い出す。1987年に始めて導入されたMacUは、レーザープリンターと組み合わせることによって、デスクトップで非常に高品位な出力ができた最初の機種であった。

 当時、文部省の環境科学特別研究の事務局をやっていたため、ワープロは必須の事務機であったが、図を自由に入れることができるMacUの威力には感心せざるを得なかった。ただし、モニターをカラーにして、モノクロのレーザープリンターを組み合わせると、150万円以上したのでは?

 しかし、一社しかハードウェアを作らないというクローズドシステムの弱さゆえだろう、MacUは、遅れて来たWindowsの餌食になってしまった。

 やはり、誰もがハードウェアを作ることができるシステム以外、世界的レベルで普及をすることは無い。今年は、この条件を満たすAndroid携帯がやっと日本でも認識される年になることだろう。

 しかし、そうなれば、そうなったで、ウイルスなどといったサイバーテロと戦わなければならなくなる。Android携帯も、そのうち、ウイルスとの戦いに明け暮れすることになるだろう。

 いずれにしても、スマートフォン普及元年とも言えるこの時期に、SIMロック解除が決定されたことが、日本産ガラパゴス携帯の未来にどのような変化を与えるのだろうか。意外と何も変わらないかもしれない。スマートフォンは、やはり小さなパソコンだから、自分で相当の工夫をしないと、完全には使いこなせない。しかも、単に、メールをやりとりし、単に通話をしたいのであれば、不必要である。手元にいつでも情報探索機能を持ちたいと思わない人にとっては、無用の長物である。となると、そう普及しないとも考えられる。

付録
 現在、Google携帯に入れている必須の外部製のアプリ。すべて無料版。Android Marketから導入:これは絶対というものがありましたら、是非ご推薦下さい。

1.Advanced Task Manager: Androidシステムは、マルチタスクなので、できるだけ不用なタスクを止めておく方が、電池、速度の両面で有利。
2.Quick Setting: 必要な設定項目だけを一画面に集めることができる。画面の明るさ調整、Wifiのオンオフなどが簡単にできる。
3.Calendar Pad: 標準のカレンダーよりもかなり使いやすい
4.Battery Life(ウィジェット): 現在の電池の状態の詳細(残量、温度)
5.Gmail Notifier: 標準設定だと、Gmailに全く新規に新しいメールが入ったときのみに音と振動で知らせるが、2件目以降の新規メールが入っても、知らせがない。この対策ソフト。
6.Astro filemanager: SDカード中などの写真を見たり、ファイルを整理したり、音楽ファイルを起動したり。
7.Mount USB: パソコンに接続したとき、通常のUSBメモリーに見えるようになる。
8.乗り換え案内: 文字通りのソフト
9.Tea Timer: 簡単なキッチンタイマー
10.Text Memo: パソコンのテキストファイルを読むことができるエディター。文字コードはUTF8に変換すること。
11.Popup Bookmarks: ブックマークの羅列ソフト。選択して、直接インターネットアクセスが可能。道路情報や天気予報用に便利。
12.ギュー・ニュース: ニュースリーダー
13.Eijiro on Android: 英和・和英辞書英辞郎
14.Network Traffic Counter: 何バイトアクセスしたか。携帯電波だけでなく、Wifiを併用しようといった検討には必須。
15.Opera Mini: ブラウザーである。パソコン用の容量の大きなページを見るには、この方が速い。
番外1.Voice Search(Google製純正) 音声で検索用キーワードなどを入力できるようになる。
番外2.電池使用量 これは純正アプリだが、最初はインストールされていなかった。何にどのぐらい電気を使用したかが分かる。多くの場合、ディスプレイがトップ。
番外3:デモ用で面白いもの、多数ありますが、以下、個人的な好みのアプリです。
Google Sky Map:天文ソフト
Layar:説明すみ
Talk to Me:単語翻訳ソフト、英語、日本語、中国語、韓国語、などなど。英語などは音声認識可能。
Tokyo Amesh:東京の雨
Ultimate Stopwatch:リアルなストップウォッチ


(4)iPad米国で発売

 iPadは、アマゾンのKindle、ソニーのReaderの対抗機種、すなわち、ワイヤレスeブックリーダーの新機種として認識されているようだが、実は違うのではないか。

 サイズだけを考えると、そんな理解になるのだろうが、実際には、大型のiPhoneで、音声通話機能の無い機種と言う方が正解だろう。

 なかなか魅力的ではあるのだが、残念なのは、iPhone同様クローズドシステムであること。拡張SDスロットや、通常のUSB接続端子がない。アップル製としてはこれも当然だが、電池も交換不能。また、何をやるにもiTuneが必須条件になっている。

 魅力的というのは、コタツやテーブル上に1台放り投げておくと、Webブラウザとして使い勝手が良いかもしれないと思うからである。また、高級なデジタルフォトフレームとしての役割も簡単い果たすだろう。我が家では、現在、iPod Touchがその役割を果たしているのだが、どうしてもサイズが小さすぎる。

 通常のビジネス文書もほぼ開けることが可能なので、ときには、便利に使えそうである。

 しかし、万能という訳でも無さそうである。常時カバンに入れて持ち運ぶには、まず、サイズが大きすぎる。厚みもデザインで薄く見せてはいるものの、結構厚い。

 iPadとほぼ同様の機能で、5〜7インチぐらいの液晶サイズのものができないものだろうか。小さなキーボードを付けることができるデザインを希望。

 Android端末でこんな仕様のものができることは確実なので、しばらく静かに待つことだろう。機能としては、現在発売されている03AやSONYのXperia、さらには、GoogleのNexusの液晶が拡大されたもので良いのだから。

 誰がトップランナーになるのか。現在の状況だと、DellのStreakが最初にこの条件を満たすものとして、発売されるかもしれない。


(5)小沢環境大臣のロードマップ

 これまで検討してきた2020年25%削減のシナリオが、小沢環境大臣の個人的な試案として発表された。
http://www.env.go.jp/earth/info/challenge25/r-info/attach/shian_100331-b.pdf

 今回、この解説をする予定だったのだが、余りにも大部のため、検討するのが大変で、次回以降に先送り。