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循環型社会基本計画と当面の課題 03.30.2003 |
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3月末は、当研究室においても卒業の時期である。今年は、先日行なった追い出し合宿や日常生活などの写真をアルバムにして個人用卒業記念にした。そこに、一言を書く訳だが、今年は、各人に「当面の課題」と称する一言をプレゼント。 例えば、某君への当面の課題、「適当にこなす、では社会人として限界が見えるのは早いだろう。給料を貰う立場と授業料を払う立場の違いを早く認識すべし。最初の1週間が重要」。 さて、3月14日に循環型社会基本計画が閣議決定された。この基本計画は、ヨハネスブルグの環境サミットで決まった「実施計画」対応という性格を持っているようだ。 すなわち、この基本計画で今後10年で、日本の環境が向かうべき方向性は大体決まったと言えるだろう。 そこで、平成15年度開始に向けて、自分を含めて、様々な立場にとっての「当面の課題」とは何かを考えてみた。 C先生:昨年までの10年間は、リオ環境サミットという大きな行事の後の10年として、アジェンダ21を実施する期間であった。周辺状況としては、同時多発テロ、アフガン戦争があったために、平和とも言いがたい状況ではあったが、日本にとっては、阪神大震災なる天災が大きかった。 A君:ことしはイラク戦争が始まったばかりで、経済の状況も読みにくいのですが、いずれにしても、4月半ばには形はともかくとして終結するとして、真面目な話、様々なセクターが環境問題への取り組みが今後どうなるか、大変に重要な時期ですね。 B君:その重要性が余り認識されていないのではないか、というのが気になる。 A君:やはり、基本計画の内容の検討からすべきだということですか。 B君:それよりも、まずは、京都議定書を批准したことが余り一般社会には認識されていないことだ。 A君:それは大きいですね。例えばの話で、やや細かいことになりますが、容器包装リサイクル法が平成7年に決まって、その10年ローリングの見直しがそろそろ始まるでしょう。となると、このようなリサイクル法への京都議定書の影響がどのように出るか大問題ですね。 B君:もう一本の柱が循環型社会形成促進基本計画であることに間違いはない。これが3月14日に閣議決定されて、昨年9月のヨハネスブルグサミットの実施計画を実現する計画として位置づけられた。京都議定書と共に大きな方向性を決める可能性は高い。 A君:2000年にばたばたと出来た様々なリサイクルの法律が、これから段々と効力を発揮し始めるということもありますが、修正される部分は修正されると見るべきでしょうね。 B君:もっと大きいのが、この基本計画ができたことで、企業も先を読める状況になったことだと思う。経済の状況が悪いから、このところ企業が先を見なくなっているのだが、こんなときにこそ、もしも「先を読むこと」ができれば、その企業は生き残る。「先を読むことは重要」なのだが、もしもそう言えないような企業ならば、この10年で消える運命。 C先生:大体の議論の枠組みはできたようだ。それでは、循環型社会基本計画の概要をヨハネスブルグサミットの実施計画と関連付けながら、説明しくれ。 A君:了解しました。これまでの循環型社会基本法の枠組みですから、まあ、おなじみの廃棄物限界が最初にでてきて、それから物流のフロー量が21.3億トンもあるという森口祐一氏のデータらしきものがでてきて、これまで、国が何をやってきたかがまとめてあります。 B君:続いて、今後の方向性もこれまた、1Rから3Rということではあるが、今回の表現は、「総物質投入量・資源採取量・廃棄物等発生量・エネルギー消費量の抑制(リデュース)、再使用(リユース)・再生利用(リサイクル)」が手段だとしている。 A君:これまでリデュースというものの意味が余り明確ではなかったように思うのです。廃棄物発生量のリデュースというのが主たる意味だったような気がするのですが、それが、総物質投入量・資源採取量・エネルギー消費量という点も含めて、4種の観点からのリデュースが明示されたのは、分かりやすくなりました。 B君:さらに、枯渇性の資源、すなわち、化石燃料や金属資源の使用を、再生可能な資源へと切り替えなければならないということ言われている。 A君:その後、循環型社会のイメージとしては、「排出者責任」「拡大製造者責任」がキーワードだということになっています。その後、市民の「もの」などへの態度などが書かれているのですが、省略。 B君:本基本計画の最大の売りが、新しい指標の導入。3つあるが、まず、第一が入り口の指標。 資源生産性=(GDP/天然資源等投入量) A君:平成22年度において約39万円/トンとすることが目標で、平成12年度《約28万円/トン》から概ね4割向上です。まあ、現在から4割向上となると結構これは大変。 B君:この資源生産性を高めるとなれば、それぞれの業種について、個別の対応策が違うので、これは個別の議論をする必要がある。 A君:次の指標ですが。 循環利用率=(循環利用量/(循環利用量+天然資源投入量)) B君:現実的には、かなり低い利用率だ。それを平成22年度において、約14%とすることを目標。平成12年度《約10%》から概ね4割向上。 A君:やはり14%の向上ですが、こちらは比較的楽かもしれません。 B君:三番目が、 最終処分量 これは、エネルギー回収などを行なえば、それは勘定の外。単純埋め立ては駄目だといこと。 A君:目標ですが、これが一番大巾で、平成22年度において、約28百万トンとすることを目標。平成12年度《約56百万トン》から概ね半減ですから、かなり厳しいでしょう。 B君:それから、現在の状況の説明と今後の見通しが語られる。さらに、各セクターの責任が述べられるが、もっとも重要な部分はこれで終わり。 C先生:循環型社会基本計画は、比較的明確な指標が述べられているので、なかなか良い。これに、京都議定書からの要求である二酸化炭素発生量の削減目標が、まあ、ざっと20〜30%が付け加わるものと考えたい。 A君:ヨハネスブルグサミットの実施計画はどうしましょう。 C先生:実施計画の非持続型消費にかかわる部分で重要なのは、化学物質に関する予防的アプローチ、持続型に近い自動車、といったところだろう。まあ、化学産業と自動車産業については、これらを考えることでよいのではないか。 A君:となりますと、整理しなおして、(1)資源生産性、(2)循環利用率、(3)最終処分量、(4)二酸化炭素排出量の削減、という4つの指標と、原理原則としては、「排出者責任」「拡大製造者責任」。 B君:この4つの条件と1組の原理原則を平成22年までにどのように満足させるか、そのイメージを作ることが第一の課題。そして、そのイメージに向けて、現状からどのようなアプローチをするか、それが当面の課題。 A君:それ以外に、輸出産業だと、ヨーロッパ対応が問題になりますね。有害化学物質などの関連では。 B君:カリフォルニアへの自動車の対応も問題だ。 C先生:整理は大体そんなところで良いだろう。個々の企業群に対して、「将来のイメージ」と「当面の課題」がどんな感じになるのか、考えてみよう。 (1)自動車・輸送機器 A君:とても1回では終わらないですが。 B君:多少調査も必要なので、次回からやることを提案。 C先生:そうしよう。実のところ、昨日土曜日は、応用物理学会のスクールAの講師で丸一日神奈川大学にいて、日曜日は自宅用のデスクトップパソコンのマザーボードとCPUを交換していて、HPを書く時間が無かったのだ。 |
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