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     各国のエネルギー・CO事情 
   11.22.2014
               アジア編:やはり経済発展優先か!?




 これまで、EUなどのヨーロッパ諸国の目標、1990年を基準年として、2030年までに40%削減が決まった話を取り上げました。

 その後、米大陸の国家について、今後、どのような草案を持ってくるか、の予測を行ってみましたが、オバマ大統領は、11月12日に中国との会談の中で、2025年までに05年基準で26〜28%削減する新たな目標を表明しました。しかし、議会が共和党に支配されてしまったので、本当にそうなるかは疑問です。

 中国は、2030年頃をピークに、排出量を減らす方針をしめしました。そのため、原子力と自然エネルギーなど非化石燃料の比率を20%にするという目標を打ち出しました。

 アジアでは、インドも要注意です。現在から2030年までの増加率では、中国よりもインドの状況が影響大だとも言えるからです。

 その状況を示すものが図1です。



図1 1990年、2011年、そして、2030年のエネルギー起源の国別二酸化炭素排出量 by 環境省

 すでに世界の25%を排出する国になった中国、そして、2030年には、EUの排出量を抜いて、世界3位の排出国になることが予測されているインド。加えて、これ以外のアジアの国々は、どのようなエネルギー供給状況にあるかを探ってみたいと思います。



C先生:各国のエネルギー・CO事情のアジア編をやってみよう。まずは、毎回出している表から。この表は、次のサイトの報告書を参照して作成したものだ。
http://eneken.ieej.or.jp/journal/trend.html

A君:次の表1です。

表1:各国のエネルギー・CO事情

B君:ざくっと見ると分かることは、自給率が危険レベルと言えるほど低いのは、日本、韓国、台湾だけで、次が、フィリピンとタイが50%ぐらい、そして、インド、バングラデシュがそれぞれ75%と83%。残りの国の自給率はまずまず。パキスタンはこの表に載っていないが、エネルギー自給率が70%程度の国。

A君:しかし事情は様々で、ラオスの自給率は高いのですが、一人あたりのエネルギー供給量は、日本の12%にしかなっていないです。

B君:ラオスはベトナムとならんで、単位GDPあたりのエネルギー供給量が日本の8倍もある国で、要するに、エネルギー効率が悪い。しかも、まだまだ低開発国だからエネルギー供給量の絶対値は少ない、という結論になる。

A君:ところが、一人あたりのGDPを見ると、ほぼ同じぐらいのパプアニューギニアの4倍もの一人あたりエネルギー供給量がある。これは、電力輸出を重要視しているラオスの政策を反映しているのではないですか。

B君:ラオスの水力発電と言えば、首都ビエンチャンをGoogle Mapで見て貰えば、タイとの国境を流れるメコン川の沿っている都市だけれど、その北方、メコン川に流れ込む支流に大きなNam Ngum湖がある。これは、ダム湖で1971年に完成した。当時、電力はタイに輸出されて、ラオスの外貨収入の大部分を稼いだというのだ。

A君:このダムは、日本の大手建設コンサルタントの日本工営の創業者である久保田豊氏がラオスに提案したことで始まったプロジェクトではあるのですが、国際プロジェクトであり、米国、タイ、日本、オランダなどの国際的支援によって建設されました。

B君:しかし、ラオスのこのあたりは比較的平地なので、高さが70m、長さ468mという低いダムなのに、370平方キロという非常に大きな人口湖ができた。Wiki英語版によれば、Total Capacityは4.7km3だという。47億トンか。これで、発電容量は155MW=15.5万kW。
http://en.wikipedia.org/wiki/Nam_Ngum_Dam
 そのときの住民対策が十分だったかどうか、メコンウォッチなどのNPOから様々な指摘がなされている。

A君:当時のラオスは、輸出できる各種資源がほとんど無い国なので、電力を輸出するとことが外貨を稼ぐための、ほぼ唯一の手段になっていました。

B君:事情は、ブータンが同じで、水力発電用水資源のインドへの貸し出しのような商売をやっていたことになる。

A君:ブータンの場合には、山がちの地形なのだけれど、大型ダムを造らないで、小さ目のWater Catchを作ってパイプで水を適地まで運んで落とすという、いわゆる流路型の発電所になっているようで、景観にも十分に配慮するということになっています。

B君:ラオスのように平坦な地形だと、広い湖水面積になってしまう。もっとも、最近大林組が受注を受けたNam Ngiepダムは、高さ148m、長さ530mというダムで、22億トンの水を貯めるようだ。多少面積が少なくなっている。発電出力は290MW=29万kW。ちなみに、日本の水力で言えば、黒部第四発電所が33.5万kW。
http://www.obayashi.co.jp/english/news/others/2013111400.html

A君:メコンウォッチは、このダムの建設によって、約4000人が移住を強制されるが、生計回復の計画が明らかになっていない、と言っています。

B君:このようなプロジェクトの場合、移住の面倒を見る責任は、施工する事業者ではなくて、地元政府にあるからなのだろう。その費用も支援する、という仕組みにして、実際の移住支援活動は、国際機関が行うといった方法があるのではないだろうか。地元政府には、十分に面倒を見るというマインドはないだろうから。

A君:ラオスは、このところ情勢が変わってきていて、例えば、ボーキサイト鉱床などが発見されて、資源国としてもアジア有数の国になりつつあるようで、この手の資源国的な発展をする国特有の、国民による不公平感が高まってくることが懸念されますね。

B君:これまでのラオスというと、焼畑に頼る貧農の国というイメージだったからね。資源国の悪い例の典型は赤道ギニア。GDPはアフリカでのダントツトップの33767ドルもあるのに、国民の平均余命が世界178位で、平均53歳しかない。理由は、所得を独占している大統領の悪い政策という国だ。ラオスの平均余命は、現時点では平均68歳。水道などの基本的な社会インフラができると、最低でも70歳にはなるというのが常識なので。もう少々。

A君:平均余命は、Wikiで、”国の平均寿命順リスト”を検索していただきたい。

C先生:ラオスを取り上げて、色々と考えてきたが、似た構造の国であるカンボジア、ミヤンマー、ラオスが今後どのように発展をしていくか、それには、エネルギーをどのように確保するのかが、大きな鍵になると考えている。ちなみに、これまで訪問したことがある国の中で、もっとも平均余命が短い国が、138位65歳に並んでいる、インド、ミヤンマー、カンボジアで、ラオスの68歳は、それより上だ。インドもエネルギー供給をどうするか、それが今後の発展の鍵になるだろう。

A君:インドの特徴はと言えば、GDPあたりのエネルギー供給量が日本の5倍を超していること。タイ、マレーシア、インドネシアも同じような数字。しかし、これらの国で、その状況が少しずつ違います。インドは、一人当たりのエネルギー供給量が日本の16%、インドネシアは24%、タイは47%、マレーシアは70%。インドは、まだまだエネルギー効率を高めるなどということよりも、まずは、供給量を増やさないとダメなのだろうと思われる数字です。
 個別に見れば、マレーシアは、エネルギー自給率が128%ですが、天然ガスも石油も20〜38年程度の可採年数。しかし、この程度では、やはり不十分なので、将来を見越して、社会制度などを含む省エネ・GHG削減に取り組む時期になっている。
 タイは、自給率が60%はあるのだけれど、石油・天然ガスの可採年数が極めて短いので、省エネへの取組が必須になりつつある。 インドネシアは、自給率が184%と非常に高いのだけれど、可採年数は原油10年、天然ガス40年ぐらい。まだ多少の余裕があるけど、盤石という訳ではない。やはり、この自前のエネルギーがあるうちに、なんとか再生可能エネルギー、特に、地熱発電などをしっかり始めておくべきでしょう。
 最後にインド。自給率は75%とまあまあ。しかし、原油20年、天然ガス27年、石炭100年ぐらいなので、石炭発電はしばらくは行ける。しかし、本音は、やはり原子力をやりたいのではないでしょうか。特に、インドという国には、トリウムが非常に大量にあるので、ウラン燃料ではなくて、トリウム炉を目指せば、インドは当分安泰だという状況になれるでしょう。しかし、その段階に行くには、多くのハードルを乗り越える必要があると思います。例えば、福島事故を起こした日本がダメだった安全文化の醸成、まだまだ開発が必要なトリウム炉なので、そのための人材育成などなど。

B君:安全文化というのは、やはり、個人の命の値段が高くならないと、なかなか醸成されない。アフガニスタンなどでは、だから難しい。

A君:先ほど述べたように、インドも大国なのだけれど、一人当たりGDPや、平均余命という点から見ると、まるで楽観を許さない国なのです。

B君:ちょっと話が変わるけど、日本の気候変動対策の生命線とも言えるJCMだけれど、現在、12ヶ国と調印、今後、18ヶ国まで増やしたいということになっている。上記の4ヶ国では、マレーシアでのJCMのFS(フィージビリティー・スタディー)の課題が、EMSの導入になっている。これも、マレーシアがこのようなGHG排出量削減の制度的な取り組みを行う時期になっているということを考えてのことだろう。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/
mechanism/bilateral/jcm-bocm_trend1401_1.pdf


A君:タイでのFSは、「冷温同時取り出しヒートポンプの導入」となっていますね。これも、省エネ対応と言えるでしょう。

B君:インドネシアは、やはりエネルギー供給関係のFSがまだ多いですね。例えば、既設の石炭火力発電所の効率・環境改善とか、高効率水力発電技術とか。FSの数としても、インドネシアが最大。

A君:インドですが、超超臨界石炭火力発電所、マイクロ水力導入などの発電系と同時に、省エネ空調機の普及とか、データセンターにおける高効率サーバの導入とか言った状況で、特に、データセンターは、インド人が得意とするICT関係。

B君:アフリカのエネルギー事情は取り上げない予定なので、JCMがらみでちょっとだけアフリカを見ておくと、ケニア/エチオピアは小水力発電、ケニアのソーラーランタン、ジブチ/ルワンダ/エチオピアの地熱発電、モザンビークのバイオディーゼル発電/太陽光発電のハイブリッド、南アフリカのセメント工場における省エネなどがある。

C先生:そろそろ、オーストラリア、ニュージーランドの2ヶ国の話へ。

A君:まず、オーストラリアは、先日の気候サミットで、「2020年以降の削減計画は、来年発表する」とだけ、発言したようです。
 さて、この国は、自給率257%というエネルギー大国。一人当たりのエネルギー供給量が日本の145%ですが、CO発生量は190%となっていて、石炭依存をしていることが推測できます。GDPあたりのエネルギー消費量は、日本の1.3倍ぐらい。将来、石炭発電にCCSを付けるということで対応を迫られる国ではないですか。

B君:オーストラリアは、現時点での京都議定書第二約束期間の枠組みには入っている。2008〜2012年の第一約束期間での削減量は、実は、削減ではなく、+8%に抑えるというものだった。それが2013〜2020年の第二約束期間では、−0.5%としている。

A君:ちょっと調べてみたのですが、2013年以降のGHG排出実績はまだ出ていないようです。2012年までのデータはありましたが、1990年レベルからちょっと下がっているようです。

B君:オーストラリアは、2014年の7月に、世界で最初に炭素税を廃止した国になった。排出量取引制度も否定し、創設する基金から植林などに支出して、削減を目指す「直接行動計画」を推進することにしたようだが、どうなるだろうか。効果がでるだろうか。

A君:そうなんです。先ほど述べたように、CCSを最初に入れなければならない国がオーストラリアだと思われるので、現時点での経済的な負担をできるだけ避けたいというのが、アボット首相の考え方のようです。

B君:さて、先に進んで、ニュージーランドだ。やや古いデータになってしまうのだが、GDPあたりのエネルギー使用量は、日本の5.6倍。しかし、一人当たりにすると、エネルギーが112%、CO発生量が86%。

A君:ニュージーランドは、自然エネルギーが豊富で、具体的には水力と地熱ですけど、地熱はアイスランドに次いで、世界で2位の発電量です。

B君:エネ庁の資料によれば、
http://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/geothermal/explanation/mechanism/plant/foreign/008/
北島のタウポ湖の周辺に集中して、地熱発電所が作られているとは言っても、合計436MW。43.6万kWなので、総量としては小さい。

C先生:ニュージーランドは、基本的に酪農国家なので、それほどの電力が必要という国ではない。南島の西南の隅に近いところに、マナポウリという湖があって、この湖畔の地下には、マナポウリ発電所というものがある。観光旅行で隣のテアナウ湖に行ったとき、ついでに見物してきたけれど、恐るべき発電所だった。
http://en.wikipedia.org/wiki/Manapouri_Hydroelectric_Power_Station
 西の湖岸の地下に発電所があって、このマナポウリ湖の水をそこにほぼ垂直に落として発電している。排水は、そのすぐ西が、フィヨルド地形なのだけれど、その一つ、ダウトフル・サウンドまで、トンネルを通して排水しているのだ。山にダムを作ることなく、このマナポウリ湖という天然の湖を貯水池として使っている。出力は7台の発電機で、合計85万kWとのことだ。

B君:ニュージーランドは、現在でも電力の6割弱が水力、13%が地熱という国なのだけれど、2025年までに90%を再生可能エネルギーにするとのこと。

A君:ニュージーランドは、人口が427万人。日本の面積の4分の3ほどもある地域に、九州の1/3ぐらいの人口だから、そんなことができるのでしょうね。羨ましい。

B君:ということは、問題は、といっても、自動車用の燃料を輸入せざるを得ないことぐらいしかないという国なのかもしれない。幸せな国だ。移住したいぐらいだ。

A君:そのためか、ニュージーランドでは、NZ−ETSという排出権取引が政府主導で行われていて、液体燃料、エネルギー、廃棄物部門の大企業などは、1トンのCOの排出権を25NZドルで買うことが強制されていて、液体燃料事業者で対象になるのは、年に5万リットル以上の液体燃料の輸入者もしくは精製者となっています。

B君:1トンのCOが、2000円ちょっとぐらいか。日本の温暖化対策税が、COの1トンあたりにすると、原油・石油製品で、1000円ちょっとなので、まあ、倍ぐらいと言えるか。

A君:日本では、税収が2623億円になると言われていていますが、これで再生可能エネルギーを大幅導入しようとしても、ちょっと財源不足。石油製品1リットルあたりにすると、2.5円程度にしかならないので、まあ、少ないのです。

B君:すでに申し込みがされた太陽光発電の消費者負担が20年間で約30兆円。1年あたり1.5兆円という規模に比べると、なんとも少ない。もっとも、そのすべてが実現するとは思えないけれど。

C先生:そろそろ、中国、韓国の議論をして終りにしよう。

A君:中国ですが、エネルギー自給率が94%あるのです。しかし、その大部分は石炭。なんと言っても世界の石炭生産量の1/3は中国ですから。その石炭の可採年数は38年、原油は11年、天然ガスは29年、と余り余裕が無い状況ですね。

B君:一人あたりのエネルギー供給量は日本の41%で、一人あたりのCO発生量は54%。結構多いのですが、GDPあたりのエネルギー消費量が日本の7.5倍という状況です。ただし、統計時点がやや古い。

A君:京都議定書のCDMで、中国はかなり水力発電を増やしたのですが、エネルギー供給量の2%ぐらいということで、それほどでも無いですね。

B君:再生可能エネルギーが10%ぐらいあるということだけど、これは、まだ薪炭が多いということを意味するのではないだろうか。

A君:ということは、結論的に、世界1位の二酸化炭素発生国にはなったものの、エネルギー供給の観点からも、まだ途上国だということで良いですか。

B君:さて、COP21向けの約束草案だけれど、やはり早目に提出するとされている。中国としては、やはりエネルギー供給と省エネは最大の国家的な問題なのだ。94%自給率があるとはいっても、その将来が暗いからだろう。

A君:日本の場合は、今も暗く、将来も暗い。さらに、その先も暗いのに、平気な人が多いのはなぜ。

B君:まあ、日本は輸出産業が強いと未だに思っているのだろう。ある程度は事実なのだけれど、最近、日本のグローバル企業は、海外生産が大部分になってきたので、将来、輸出国ではなくなる可能性が強い。日本企業は生き残るが、日本国内の住民は、エネルギー輸入ができなくなって困るということが目に見えていると思うのだけれど。

C先生:ということで、将来が暗い中国は、原子力への依存度を今後共増加し続けることだろう。

A君:中国の約束草案はどのようになるか。恐らくは、GDPに対するエネルギー供給量が日本の7.5倍も多いことを改善する、というシナリオを出してくるでしょう。

B君:できれば、GDPあたりのCOを減らすと言いたいのだけれど、それは、石炭依存を減らすということを意味するので、なかなか難しい。原子力を増やす以外に、答えが無いのが中国なのでは。

C先生:それでは、韓国はどうだ。個人的には、国連の事務総長がいるのに、気候変動に関しては、途上国のフリをするところが気に入らない。3月末までに約束草案を出すことが望ましいとされているので、韓国には是非とも出して貰いたい。

A君:韓国は、日本に比べると、一人あたりの一次エネルギー供給も、CO発生量も多いですが、これは、大量の鉄鋼や自動車などの生産をしていること、さらに、冬の寒さなどが理由だと思います。そしてにしても、GDPあたりのエネルギー量が2.4倍も多いですね。

B君:韓国も原子力への依存度を高めることだろう。現時点でも発電量の30%ぐらいが原子力で、福島以前の日本と同程度。韓国にとっては、原子力の輸出も、今後の経済活力の重要なポイント。

A君:中国・韓国の原子力産業は、すでに、フランス製の原発の建設コスト削減にも貢献をしているとのこと。

B君:日米の原子力が撤退したら、フランスを除くと、ロシア、中国、韓国だけの独占状態になる。これで、核兵器の拡散が防止できるかどうか、という非常に大きな問題が発生しないだろうか。

A君:これは、世界的な問題ですね。何をどうすることが地球レベルでの責任なのか。

C先生:これで、ヨーロッパ、米大陸、アジアの各国の状況を見てきたが、まず、地球レベルで最大の問題が、中国が2030年ごろからの排出量を減らすということが本当に実現できるかどうか。かなりの数の金持ちはできたけれど、経済格差は依然として大きいから、放置すれば、政治的に不安定になるので、それを避けるためには、まだまだエネルギーが必要な国なのだ。ということは、この目標は結構難しい。
 インドは、全体的な経済状況の底上げがまだまだ必要なので、エネルギー供給量を増やさざるを得ないだろう。
 人口の世界ランキングで言えば、この二国の次がアメリカで、そして、インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリア、バングラデシュ、となるが、これらのうちアジアにあるどの国もエネルギー自給率は60%以上はあるものの、自国資源の可採年数が長いということはない。今のように化石燃料に依存していると、近い将来、完全なエネルギー輸入国にならざるを得ず、エネルギー安全保障上問題のある国なので、やはり原子力依存を高める方向を目指すのではないだろうか。そして、原発の設備コストが高くなっている現状を考えると、若干の再生可能エネルギーへの投資も進むのではないか、と考えられる。
 このように全体的な動向を考えると、アジアの諸国の場合には、やはり、経済発展を優先的に目指し、まずは、化石燃料のエネルギー資源の確保が進むものと思われる。ということは、約束草案においても、そのようなトーンが主流になりそうに思える。