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    カルデラ噴火と原発の報道 
  11.08.2014
            日本火山学会の提言をめぐって




 朝日新聞デジタル(2014年11月2日21時49分)によれば、火山学会が、巨大噴火については「予測限界ある」と、原発の審査基準見直し提言を出した、と報じた。

 これをきっかけに、様々な情報が、例によってネット上を駆け巡った。この記事は、その状況を記録として残しておきたい、また、この状況を解釈するのに必要な様々な知識を集めておきたい、という動機で書かれたものである。


時系列の記録
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 11月1日(土)から、日本火山学会は、2014年秋季大会を福岡市の福岡大学七隈キャンパスで開催していた。学術発表会は11月2日から4日であったが、それ以外のシンポジウムなどが開催されていた。
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 11月2日(日)18:30〜、火山学会原子力問題対応委員会が8号館1821教室において、開催された。
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 11月2日の21時49分に、朝日新聞デジタルは、火山学会「予測限界ある。原発の審査基準見直し提言」という記事を発表
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 11月2日 23時22分に日経:噴火対策、原発も見直しを 火山学会が提言 
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 11月3日 18時20分にNHK:原発の巨大噴火対応見直しを提言
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 11月3日 01時50分に西日本新聞:原発審査基準見直し要請 火山学会委「川内の適合も疑問」
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 11月3日の12時59分に読売:火山学会、原子力規制委に審査基準見直しを提言 
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 これらのうち、もっとも踏み込んだ表現をしたのが、西日本新聞である。

 日本火山学会の原子力問題対応委員会(委員長・石原和弘京都大名誉教授)は2日、福岡市で開いた会合で、原発への火山の影響を評価する原子力規制委員会のガイドライン見直しを求める提言をまとめた。
 取材に応じた石原委員長は、このガイドラインに基づいて九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の新規制基準適合が認められたことについて「疑問が残る」と言明。「今後も噴火を予測できる前提で話が進むのは怖い話だ」と早期の見直しを求めた。
 提言は、桜島の大正噴火を1桁上回る規模の巨大噴火の予測と監視に関するもの。巨大噴火の対応策については「関係省庁を含めた協議の場を設ける必要がある」と指摘。その結果を踏まえ「原発の安全性向上に活用するのが望ましい」などとし、規制委主導で議論が進むことをけん制した。
 提言は今後、学会ホームページに掲載する予定。

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11月5日。田中俊一委員長 原子力規制委員会定例記者会見でこの件にも触れる。
 YouTubeの視聴回数は、11月8日の14時40分現在、963Views 
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その後、ネット上で、田中委員長、<逆ギレ>などの記事が多数出現。
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日時不詳。 日本火山学会、2014年度秋季大会のご案内のページに、「日本火山学会 原子力問題対応委員会より 「巨大噴火の予測の監視に関する提言」 が公表されました.」との情報を掲載。
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11月7日。 日本火山学会、同じ情報を、トップページに掲載。その内容は以下の通り。

日本火山学会原子力問題対応委員会
       平成26年11月2日

巨大噴火の予測と監視に関する提言

 巨大噴火の予測や火山の監視は,内閣府の大規模火山災害対策への提言(平成25年5月16日)や,原子力発電所の火山影響評価ガイド(平成25年6月19日)等により,重要な社会的課題となっている.
 巨大噴火(VEI=6)の監視体制や噴火予測のあり方について日本火山学会として取り組むべき重要な課題の一つと考えられる.
 巨大噴火については,国(全体)としての対策を講じる必要があるため,関係省庁を含めた協議の場が設けられるべきである.
 協議の結果については,原子力施設の安全対策の向上等において活用されることが望ましい.
 巨大噴火の予測に必要となる調査・研究について応用と基礎の両面から推進することが重要である.
 成果は,噴火警報に関わる判断基準の見直しや,精度の向上に活用されることが重要である.
 火山の監視態勢や噴火警報等の全般に関して近年の噴火事例において表出した課題や,火山の調査・観測研究の将来(技術・人材育成)を鑑み,国として組織的に検討し,維持・発展させることが重要である.
 噴火警報を有効に機能させるためには,噴火予測の可能性,限界,曖昧さの理解が不可欠である.火山影響評価ガイド等の規格・基準類においては,このような噴火予測の特性を十分に考慮し,慎重に検討すべきである.

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注:記事中で述べられているガイドラインとは、平成25年6月19日に制定された次の文書である。
https://www.nsr.go.jp/nra/kettei/data/20130628_jitsuyoukazan.pdf

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追加情報:本年度になって、8月25日、9月2日に、「原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」の検討会が開催されている。
https://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kazan_monitoring/



C先生:状況はよく分かった。いくつか考えてみよう。
 まずは、各紙の報道が、正しかったのか、それとも誤報気味だったのかどうか、ということ。この問題には、二つのポイントがあるように思う。まずは、火山学会の原子力問題対応委員会の委員長であった石原和弘京都大名誉教授が、何を発言したかということが一つ。もう一つは、記者が記事を書く段階で、提言の原案のようなものが渡されていたかどうか、という点だ。

A君:記者会見に手ぶらで臨むことは考えられない。

B君:あたり前だ。ただ、火山学会が記者会見に慣れているとは思えないので、これは最終版ではない、といったコメントを出す可能性はないとは言えないけど。

A君:もっとも踏み込んだ表現をした西日本新聞の記事をもう少々検討してみたいと思います。

 「提言は、桜島の大正噴火を1桁上回る規模の巨大噴火の予測と監視に関するもの。巨大噴火の対応策については「関係省庁を含めた協議の場を設ける必要がある」と指摘。その結果を踏まえ「原発の安全性向上に活用するのが望ましい」などとし、規制委主導で議論が進むことをけん制した

 こんな記事になっていますが、最後の一文にあるように、「規制委員会主導で議論が進むことを牽制したい」と石原委員長が発言したのか、どうか。

B君:それは、「」に入っていないので、記者の主観であると理解するのが自然だろう。

A君:さらに言えば、この記者が、こう書いても良いですか、と確認したかどうか。

B君:石原委員長は、上記追加情報にある「原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」の一員なので、自らの意見が規制委員会に受け入れられる立場にいるので、「牽制をする」といった言葉であれば、そんな発言をするつもりはない、と答えるのではないだろうか。この記事を読んで、迷惑をしているのではないだろうか。

A君:西日本新聞の記者が、石原委員長のそのような立場を理解してたかどうか、ですね。東京駐在なら、記者という商売柄、そこまで確認をしているでしょうが、西日本新聞がわざわざ東京まで来て取材をしているのかどうか。まあ、ネットを調べれば、こんなことはすぐにでも分かるのですが。

B君:しかし、記者は、常に自分の都合の良い方向に発言を解釈する。自分の都合とは、自分の書く記事が、社会的に大きなインパクトを与えること。それは商売柄当然のこと。その例として、原子力規制委員会の定例記者会見(平成26年11月5日)で、田中俊一原子力規制委員会委員長への次の質問からも分かる。

 赤旗日曜版の三浦記者:「日本火山学会で議論がありまして、規制委員会の火山評価ガイドについて、これを見直すべきである。特に、巨大噴火については予測ができないという段階できちんと見直すべきであるという提言がだされました」。

 こんな質問が出されるのだけれど、その提言書には、当然、そんなことは書かれていない。恐らく、石原委員長の発言を自分なりに解釈して、こんな発言をしているものと思われる。

A君:この定例記者会見が行われたときには、もしも、11月2日の夜に入手できていないとしても、日本火山学会の提言書は入手可能だったはず。この提言書は、ざっと読んだだけで、極めて穏やかな提言しかしていないことが分かるはずなのですが。

B君:三浦記者に対する田中俊一委員長の返答は、「(提言書に)見直すべきだというようなことは一言も書かれていない」。三浦記者が偉いのは、これに対しても、めげずに反論をしたこと。

C先生:ということは、記者という商売丸出しの記述が行われた。すなわち、誤報の境目に近いところを狙って、表現を変えたというのが現実なのだろうか。考えられないことではない。
 次の検討事項は、若干、学問的な課題になるが、火山学会が、何を推奨しているかを理解するために、必要な、専門用語の説明から行くか。

A君:了解。まずは、巨大噴火(VEI=6)とは何か
 VEIとは、火山爆発指数、英語: Volcanic Explosivity Index, VEIです。火山学会原子力問題対応委員会の巨大噴火の定義は、VEI=6のようです。このVEIは、爆発の強さではなく、火山の爆発規模を、排出する溶岩などの噴出物の量で評価するもの。次のようになっています。ただし、ハワイのマウナロア山の場合のように、静かに流れるマグマは、評価の外のようです。

VEI=0 <10,000m3
VEI=1 >10,000m3
VEI=2 >1,000,000m3
VEI=3 >10,000,000m3
VEI=4 >0.1km3
VEI=5 >1km3
VEI=6 >10km3
VEI=7 >100km3
VEI=8 >1,000km3


 VEI=6ということは、噴出物が100km四方に厚さが1mで広がった場合、ということになります。すごい量です。薩摩川内原発と霧島山との距離が60kmぐらい。VEI=6だと、火砕流が届くのでしょうね。

B君:ただ、火砕流は重力で流れるはずなので、中心の山がかなり高くなれば、ということなのではないだろうか。

A君:ということは、霧島山なら火砕流が届く可能性は高いけれど、姶良カルデラは、今は鹿児島湾ですから、これが高い山にならないと火砕流は起きないということかもしれません。しかし、過去にどのような例があったのか、それが分からないとイメージが沸かないですね。

B君:過去の実例との対応表があった。

VEI=5 セント・ヘレンズ山(1980)
VEI=6 ピナトゥボ山(1991)
VEI=7 タンボラ山(1815)
VEI=8 トバ湖(7万4千年前)


A君:ということは、VEI=6は、ビナトゥボ山級の爆発が起きるということですね。このクラスですと、歴史上過去1万年で39回ほどが確認されているということです。それでも250年に1回になりますから、世界的に見れば、結構な確率になります。

B君:それが起きる可能性のある国が、日本、ロシア(カムチャッカ)、台湾、フィリピン、インドネシア、パプアニューギニア、フィジー・バヌアツなどの南太平洋の島嶼国、ニュージーランド、アフリカ大地溝帯の国、アメリカ(西海岸、アラスカ、アリューシャン、ハワイ)、メキシコ、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビア、ペルー、エクアドル、ボリビア、チリ、イタリア、トルコ、アイスランド、大西洋の島、ぐらいだろうか。

A君:なかでは、南太平洋は世界でもっとも活発なプルーム上昇地点だと言われているので、タンボラ山やトバ湖に相当する巨大噴火に限れば、ここかもしれない。

B君:もっとも、リストに上げなかった中国、北朝鮮国境の白頭山が怪しいという説もあるが、まあ、無視して良いだろう。しかし、なんで、あんな場所に火山ができたのだろう。

A君:東日本大震災や、御嶽山の噴火があるものだから、日本という国が世界でもっとも危険な国だという考え方がはびこっています。火山の数から言えば、確かに世界有数なのだけれど、日本の火山は、太平洋プレート・フィリピンプレートが沈み込むことによって、できています。南太平洋のような、プルームが上昇している場所と、どちらが危険かということも議論しなければダメかもしれません。

B君:姶良カルデラや、阿蘇山、場合によっては霧島山が大噴火する可能性があるかどうか、それは分からないことばかりだとうことにはなる。いずれにしても、確率的にゼロでない。絶対的な安全などは無いという表現でも良い。地球上には危険が満ちているという意味でもある。

A君:となると、ますます重要になるのが、過去の実例で、噴火以前に、どのような兆しがあったか、ということではないですか。

B君:2014年の8月25日に行われた原子力規制庁での、原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チームでの、石原和弘名誉教授の資料がある。
https://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kazan_monitoring/data/0001_06.pdf
 それによれば、ピナトゥボ山のケースだと、主噴火が1991年6月12日だったけれど、地震活動は4月5日から始まっていた。初発噴火がそれ以前の4月2日だった。そして、二週間ほど前から地震、噴火が活発化した。そのため、主噴火の二日前に、米軍はクラーク空軍基地から撤退した。

A君:ピナトゥボ山ほどの大噴火でも70日。これは、短いですね。この間に避難などの対策を実施するのはかなり難しいですね。逆に、半年も前から何か予兆があったとしても、最初は退避するかもしれないけれど、また、舞い戻る人も出てくるかもしれない。

B君:その通りで、しっかりとした予測法が確立しないかぎり、いい加減な予測なら、できない方がましかもしれない。

A君:さらに大きな噴火であった、インドネシアのタンボラ山(1815年、VEI=7)では、主噴火の約2年前に前駆噴火があり、ピナトゥボ山級の噴火だったクラタカウ山(1883年、VEI=6)では、約100日前に前駆噴火があったそうです。

B君:主噴火の2年前か。まさに、これほどの期間、避難し続けることは難しいかもしれない。結局、リスクの大小と時間依存がしっかりと把握できないと、行動できないように思う。

A君:モニタリングだけの問題ではないということですね。全く同じことが地震の予測にも言えて、例えば、東海大地震の予測ができたとしても、「今後半年の間に起きる確率が90%」と言われても、さて、どうするのでしょうか。

B君:いくら詳細に地形の変動を測定しても、その時間的な変動を解明したとしても、最後の最後は、そのデータを人間がどのように使うか、ということに帰着してしまう。

C先生:こんな議論をしてきがた、この段階で、もう一度、火山学会が出した提言書を読んでみよう。

A君:提言と言える部分を抜き出してみますか。まずは、
 「巨大噴火については,国(全体)としての対策を講じる必要があるため,関係省庁を含めた協議の場が設けられるべきである.」

B君:国全体として対策を講じるのは、当然として、関係省庁とはどこだろう。ほぼあらゆる省庁が関係しそうだが。

A君:しかし、どの段階で、避難勧告を出すのか、といった問題になると、これは、国の一部の活動を一時止めるということと同義になる可能性もあるので、基本的には、内閣の問題でしょうか。

B君:余り意味のある提言とは言えないのではないか。

A君:それでは、次です。
 「協議の結果については,原子力施設の安全対策の向上等において活用されることが望ましい.」

B君:これも当たり前のことを言っている。しかし、実体はそれどころではなくて、死者700万人に及ぶかもしれない大噴火が予測されたとしたら、原子力施設などが大きな問題になるとも思えない。なぜなら、100日あれば、そして、そのための準備を進めておけば、なんとでもなるだろうから。ただし、遠い将来にも原子炉を使うのだとしたら、そのために最良な原子炉というものを設計しておくことが、最善の策かもしれない。

A君:第四世代の以降の原子炉であれば、原子炉ごと、大型クレーンで海上に避難させるといった方法が良いかもしれないですね。

B君:いや、それが可能なら、最初から船に搭載して置くという方法がベストなのではないか。

A君:津波が来るとなったらどうするかを考えておく必要はありますが、そうかもしれない。

B君:使用済核燃料のプールも対策が必要。地下に設置しておいて、非常時には、鉛ガラスで作ったビーズのようなものを水代わりに入れるといった方法も検討されても良いかもしれない。

C先生:具体的な話を検討するのが目的ではないので、次に行こう。
 「巨大噴火の予測に必要となる調査・研究について応用と基礎の両面から推進することが重要である.

A君:これは、何も言っていないことに等しいのでは。

B君:そうだな。次はこれ。
 「成果は,噴火警報に関わる判断基準の見直しや,精度の向上に活用されることが重要である.

A君:判断基準を見直しをしても、いざ巨大噴火が予測されるとなった場合には、原子力規制庁単独の問題ではなくなる。

B君:勿論そうなのだけれど、原子力規制庁としても、非常事態にどのような対処方法があるか、その検討ぐらいはしておけ、という提言が必要かもしれない。しかし、火山学会が言う精度の向上は、地震の予知が陥った失敗を繰り返すことになりはしないか。結局、いくら精度が高いと主張しても、未来を完全に読むことは、人間という生き物にとっては不可能なのだから。

A君:しかも、予測の可否は、実証されなければならないのですが、過去、予測が成功した例は無いし、次にたまたま予測が当たったとしても、それは偶然かもしれない。

B君:予測が当たるということを実証するには、当たったという実例を5回ぐらいは作らなければならない。VEI=6の大噴火が250年に1回起きているとして、今後、5回の予測をして、その実証的データを取るとしたら、1250年掛かることになる

A君:やはり、巨大地震予測と同じことが、巨大噴火予測には言えそうですね。まあ、そのときに最善の測定器を設置して置くことはできるけれど、だからといって、今後1000年後成功を見通した実施計画ができるという訳でもないですね。

B君:残りの二つの文章のうち、一つ目がこれ。、 
 「火山の監視態勢や噴火警報等の全般に関して近年の噴火事例において表出した課題や,火山の調査・観測研究の将来(技術・人材育成)を鑑み,国として組織的に検討し,維持・発展させることが重要である.

A君:これは、火山学を国がサポートせよということのようです。ただ、巨大噴火の予測ができるということが前提なら、すでに検討してきたように、科学的な再現性を確認するのに、1000年以上かかるので、なかなか難しい。だからといって、御嶽山の水蒸気爆発のようなケースを予測するのは、却って難しいのでは。
 もう一つの文章が、これです。
 「噴火警報を有効に機能させるためには,噴火予測の可能性,限界,曖昧さの理解が不可欠である.火山影響評価ガイド等の規格・基準類においては,このような噴火予測の特性を十分に考慮し,慎重に検討すべきである.」

B君:これは、その通り。だから、最後は人間の判断になるので、科学者が進言しても、責任をどこまで取るのか、と問われて引き下がるしかないと思う。予兆がでたときにどう判断すべきか、これも科学的に結論を出せないとするのなら、これに大規模に取り組むべきと言うことは、地震予測と同じ辛い立場に自らを追い込むことになるのでは。まあ、地震よりは、予測の幅をある程度絞ることができるとは思うけれど。

C先生:結果的に、今回の火山学会の提言は、一騒動を巻き起こした。田中俊一規制委員会委員長が<逆ギレ>といった記事が、インターネットにあふれたけど、YouTubeを見てどうだった。

A君:余り逆ギレしていたとは思えなかったですね。それよりも驚いたのは、インターネット上に<逆ギレ>の記事があれほど多かったのに、YouTube視聴数は、11月8日の14時40分現在、たったの963Viewsだということですね。もっとも、生中継されているとしたら、生で見ている人が多いのかもしれない。一般人にはそんな時間はないですね。そして、その人がすぐ記事を書くのでしょうね。そして、恐らくですが、誰かが書いた記事をそのまま丸写しをしてインターネットに上げるという人ばかりだということではないですか。可能性としては、組織化されてそれをやっているということも有りそう。

B君:逆ギレの部分だけれど、すでに出てきた赤旗日曜版の三浦という記者への田中委員長の最初の回答はリスク論としては正しい。
 田中委員長:「川内の原発の火山に対する影響っていうのは十分調べて、その上で、30年とか40年とかっていう、いろいろ議論がありますけれども、その間にそういう、カルデラ噴火のような超巨大噴火が起きるというようなことは、ほぼないでしょうということで、判断をして、許可をしたわけです。」

A君:リスクでものを考えるということは、こう言うことなのです。

B君:ところが、三浦記者が追求するもので、
 田中委員長:「(神戸大学のさる教授が)もしカルデラ噴火が起きれば、700万人もの九州の人が焼け死ぬっていうようなことを出しているわけです。もうその前に原子炉は止まっていますし、ある程度燃料が残っていたとしても、もうそういう状況なんですよ。だから逆に言うとね、こんなとんでもないことが起こるかもしれないということを平気で言わないで、それこそ火山学会あげて必死になって夜も寝ないで観測をして、我が国のための国民のために頑張ってもらわないと困るんだよ!

A君:この<逆切れ>の中身は、ほとんどどこにも書かれていない。この回答に対して、まだ、三浦記者が食い下がるのも、それなりに立派。

C先生:結論に行こう。御嶽山の水蒸気爆発が、余りにも大きな被害をもたらしたもので、火山学にとって一つのチャンスが降ってきたと思うのは、その分野の学者として当然かもしれない。しかし、地震予測と比較して考える必要がある。地震予測が実用にならないと考えられている理由は、「その予測をどうやって政策に結びつけるか」、を考えると、その予測が完璧である必要があるから。しかし、その完璧性を実証するには、最低でも、1000年オーダーの時間が必要だということなのだ。結局、実用にならない。火山学の場合も、地震予測よりも多少可能性はあるものの、やはり1000年近い時間を掛けて、予測例と現実との対比を積み上げるしか方法はないのだ。
 それよりも、なんらかの予兆があったときに原発がどのような方法で対処するかを考え、実現可能なシステム開発をする方が、コストとしては安上がりのように思う。
 こんなところで、我々の議論は止めよう。