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    各国におけるコロナの現状比較 04.05.2020
        千人あたりの発症数での検討

               



 コロナのお蔭で、ここ一週間は自宅での蟄居+法事(一件、群馬県で)という状況でした。
 今回の話題は、初めてコロナウィルスを取り上げます。本日は、第1回目ということで、日本の状況を他の国と比較して、公平な評価をすることを考えてみたいと思います。そして、日本社会の問題点を少々議論したいと考えます。


 以下の表に示すものは、ジョンズ・ホプキンス大学がまとめた世界各国の発症数を、人口千人あたりの発症数に変換し、国名、その国の人口(千人)、そして、最後のカラムに発症数をまとめたものです。どうも、時差の関係か、日本の発表の数値と微妙に一致していません。元データは、4月2日のものです。

発症数/千人  国名 人口(千人) 発症数
7.206 San Marino 34 245
5.558 Andorra 77 428
4.118 Luxembourg 604 2,487
3.914 Iceland 337 1,319
2.400 Spain 46,693 112,065
2.208 Switzerland 8,526 18,827
1.974 Liechtenstein 38 75
1.901 Italy 60,627 115,242
1.538 Monaco 39 60
1.337 Belgium 11,482 15,348
1.252 Austria 8,891 11,129
1.020 Germany 83,124 84,794
0.964 Norway 5,338 5,147
0.922 France 64,991 59,929
0.881 Portugal 10,256 9,034
0.867 Netherlands 17,060 14,788
0.818 Israel 8,382 6,857
0.799 Ireland 4,819 3,849
0.748 US 327,096 244,678
0.649 Estonia 1,323 858
0.621 Denmark 5,752 3,573
0.617 Iran 81,800 50,468
0.558 Sweden 9,972 5,568
0.509 United Kingdom 67,142 34,173
0.446 Malta 439 196
0.410 Bahrain 1,569 643
0.362 Czechia 10,666 3,858
0.353 Panama 4,177 1,475
0.341 Qatar 2,782 949
0.310 Brunei 429 133
0.304 Canada 37,075 11,284
0.299 Cyprus 1,189 356
0.275 Finland 5,523 1,518
0.243 Croatia 4,156 1,011
0.238 Latvia 1,928 458
0.232 Lithuania 2,801 649
0.229 Montenegro 628 144
0.225 Armenia 2,952 663
0.220 Turkey 82,340 18,135
0.205 Australia 24,898 5,116
0.195 Korea, South 51,172 9,976
0.185 Ecuador 17,084 3,163
0.184 North Macedonia 2,083 384
0.182 Singapore 5,757 1,049
0.182 Chile 18,729 3,404
0.168 New Zealand 4,743 797
0.164 Slovenia 5,453 897
0.160 Bosnia and Herzegovina 3,324 533
0.160 Barbados 287 46
0.147 Greece 10,522 1,544
0.140 Romania 19,506 2,738
0.133 Mauritius 1,267 169
0.133 Serbia 8,803 1,171
0.130 Dominican Republic 10,627 1,380
0.125 Moldova 4,052 505
0.103 Seychelles 97 10
0.101 Uruguay 3,449 350
0.099 Malaysia 31,528 3,116
0.096 Albania 2,883 277
0.094 Antigua and Barbuda 96 9
0.090 Grenada 111 10
0.083 Kuwait 4,137 342
0.079 Costa Rica 4,999 396
0.078 Slovakia 5,453 426
0.078 Poland 37,922 2,946
0.072 Lebanon 6,859 494
0.071 Saint Lucia 182 13
0.068 Trinidad and Tobago 1,390 94
0.067 Guyana 283 19
0.065 Bulgaria 7,052 457
0.062 Bahamas 386 24
0.060 Hungary 9,707 585
0.058 China 1,427,648 82,433
0.056 Saudi Arabia 33,703 1,885
0.048 Oman 4,829 231
0.044 Peru 31,989 1,414
0.042 Djibouti 959 40
0.040 Azerbaijan 9,950 400
0.039 Tunisia 11,565 455
0.038 Brazil 209,469 8,044
0.037 Maldives 516 19
0.033 Georgia 4,003 134
0.032 Belarus 9,453 304
0.030 United Arab Emirates 33,703 1,024
0.030 Jordan 9,965 299
0.029 Argentina 44,361 1,265
0.027 Thailand 69,428 1,875
0.025 South Africa 57,793 1,462
0.025 Philippines 106,651 2,633
0.024 Russia 145,734 3,548
0.024 Kazakhstan 18,320 435
0.023 Colombia 49,661 1,161
0.023 Algeria 42,228 986
0.023 Honduras 9,588 219
0.021 Cuba 11,338 233
0.020 Ukraine 44,246 897
0.020 Iraq 38,434 772
0.020 Morocco 36,029 708
0.020 Japan 127,202 2,495
0.018 Kyrgyzstan 6,304 116
0.018 Saint Vincent 110 2
0.017 Suriname 576 10
0.016 Jamaica 2,935 47
0.015 Burkina Faso 19,751 288
0.014 Taiwan* 23,726 339
0.012 enegal 15,854 195
0.012 Cameroon 25,216 306
0.011 Equatorial Guinea 1,309 15
0.011 Pakistan 212,228 2,421
0.011 Paraguay 6,956 77
0.011 Cabo Verde 544 6
0.011 Mexico 126,191 1,378
0.011 Bolivia 11,353 123
0.010 Gabon 2,119 21
0.009 Egypt 98,424 865
0.008 Nigeria 22,443 184
0.008 Fiji 883 7
0.008 Eswatini 1,136 9
0.008 Belize 383 3
0.008 Cote d'Ivoire 25,069 194
0.007 Afghanistan 37,172 273
0.007 Sri Lanka 21,229 151
0.007 Gahna 29,767 204
0.007 Rwanda 12,302 84
0.007 Cambodia 16,250 110
0.007 Indonesia 267,671 1,790
0.007 Bhutan 754 5
0.006 El Salvador 6,421 41
0.006 Eritrea 3,453 22
0.006 Uzbekistan 32,476 205
0.006 Namibia 2,448 14
0.005 Venezuela 28,887 146
0.005 Togo 7,889 39
0.005 Guinea-Bissau 1,874 9
0.004 Mongolia 3,170 14
0.004 Niger 22,443 98
0.004 Congo (Brazzaville) 5,244 22
0.004 Guinea 12,414 52
0.003 Guatemala 17,248 47
0.002 Vietnam 95,546 233
0.002 Zambia 17,352 39
0.002 Madagascar 26,262 59
0.002 Kenya 51,393 110
0.002 Mali 19,078 36
0.002 India 1,352,642 2,543
0.002 Botswana 2,254 4
0.002 Gambia 2,280 4
0.002 Libya 6,679 11
0.002 Congo (Kinshasa) 84,068 134
0.001 Haiti 11,123 16
0.001 Laos 7,062 10
0.001 Mauritania 4,403 6
0.001 Liberia 4,819 6
0.001 Benin 11,485 13
0.001 Dominica 10,627 12
0.001 Uganda 42,729 45
0.001 Syria 16,945 16
0.001 Nicaragua 6,466 5
0.001 Central African Repub. 4,666 3
0.001 Zimbabwe 14,439 9
0.001 Chad 15,478 8
0.000 Burma 53,708 20
0.000 Tanzania 56,313 20
0.000 Bangladesh 161,377 56
0.000 Mozambique 29,496 10
0.000 Somalia 15,008 5
0.000 Burundi 11,175 3
0.000 Ethiopia 109,224 29
0.000 Sierra Leone 7,650 2
0.000 Angola 30,810 8
0.000 Nepal 28,096 6
0.000 Sudan 41,802 8
0.000 Malawi 18,143 3
0.000 Papua New Guinea 8,606 1
0.000 Indnasia 267,671 0
0.000 Pakistan 212,228 0
1013656
 感染者総数は、100万人を超しました。
 実際にはさらに多いとの予測。

  4月2日のデータ 出典:ジョンズ・ホプキンス大学

C先生:若干の解析をしてみたい。何を目的に、どう解析すべきだろうか。

A君:今回、このような統計を取り上げた理由ですが、これまでの各国比較は、発症数のみで行われることが通例でした。しかし、それだけでは、ほとんど意味の無い比較だと考えたからです。人口の多い国では、当然のことながら、発症数は増えると考えられます。「人口千人あたり、何人が発症したか」、を比較することが、その国における状況がパンデミックに近いのか、あるいは、まだ多少の余裕がある状況なのかを示す指標になるのではないか、という考え方に基づいています。勿論、横軸を時間軸にした解析が最終的には不可欠なのですが。

B君:実際、やってみた結果だが、千人あたりの発症件数を算出してみて驚いたことは、なんとトップに来た国が、イタリアの中にある小国のSan Marinoだったこと。千人あたり7.2名が発症していた。日本の発症率が、0.02人/千人だから、まさに大差だ。第2位も、小国であるAndorra。フランスとスペインの国境、しかもピレネー山脈にある小国。

C先生:なるほど。残念ながら、これらの2ケ国には行ったことがないな。3位のLuxembourgも小国4位はIcelandでこれも小国。この2ヶ国では、車でドライブをしている。しかし、やはり、なんらかの数値の比較をしたいところだ。

A君:まずは、国の面積ぐらいは比較してみましょう。そして、人口密度を算出してみましょう。

  国      面積      人口   人口密度  発症数  千人あたり発症数
San Marino   61km  34千人   557   245    7.206
Andorra     468km 77千人  165   428     5.558
Luxembourg   2586km  604千人 234   2487   4.118
Iceland   103,000km 364千人 3.3   1319   3.914


B君:これを見ると、人口密度が多いとやや不利で、発症数が高くなる傾向はある。となると、やはり、人口密度の高い大都会は危ないという結論は正しいのだと考えられるね。

A君: 一方、アイスランドは、人口の割には非常に広い国で、たった36万人の人口しかないのに、面積は、ほぼ韓国ぐらいです。しかし、一極集中の国で、人口の恐らく9割ぐらいは、首都レイキャビックに居住しています。

C先生:そうなのだ。第二の都市はアークレイリと呼ばれ、国土の北端のようなところにある。その手前に、アイスランドの第二の地熱発電所があるというので、レイキャビックから車で行ってみた。最初から、かなり遠いなとは思っていたが、さらに、海岸線経由で遠回りをしたので、その距離460kmぐらい。しかし大発見をした。レイキャビックを出てしばらく行ったところから、アークレイリまで信号が1つもなかったのだ

A君:その割には、千人あたりの発症数がルクセンブルグと余り変わらないのは、レイキャビックが本当に小さな町で、ほとんどの人口がここに集中している。すなわち、人口密度は十分に高いからなのでしょう。となると、感染症のリスクに関しては、大都市並みということになるのでしょう。

B君:人口千人あたりの発症数の点だけから言えば、日本の状況はまだまだ感染者数は低いと言えるようだね。

A君:あの中国ですら、さすがに人口大国だけのことはあって人口千人あたりの感染者数は、0.058人にすぎません。不思議と制御ができたのも、やはり、中国ならでの強力な対策が実施されたためだと考えられます。

B君:さて、日本の状況は、千人あたりの感染者数にすると世界100位だから、この数値だけからは、それほと心配しなくても良いようにも見える。しかし、その実態は、かなり危ないと感じてしまう。それは、この国のマインドが、このとこ奇妙だからだ。特に、若者のマインドが危ない。彼らの「反社会的行動をとることで、自己表現ができる」という考え方は、全く間違っている。それが間違いであると指摘しないネット文化があるのが、現時点の日本の最大の問題点だと思われる。ネット文化を全面的に変えるのは、非常に難しいことなので、やはり、他の国のような、罰則を含むかなり強圧的な行動制限を行う以外に方法論はないように思える。

A君:しかし、現政権は、そのような行動制限を行うことが、経済に対するネガティブな影響が大きくなることを恐らく非常に気にしていて、なかなか強圧的なスタンスを取れませんね。人命の喪失より、経済への悪影響を避けるという政権は、もはや政権としての資格を失っているものと思われるのですが。マスクに全世帯に配布する対応は、「バカバカしい」としか言いようがありません。基本的に、外出禁止を守るのが大原則だとしたら、マスクは不要だからです。本当にマスクが必要な人は、恐らく、充分な枚数を、すでに自分用として確保しています。マスクを全世帯に配布するということは、それを付けて夜の渋谷での飲み会に参加して欲しい、というメッセージを含んでいるように思えるのです。

B君:それに比べると、東京都知事の対応は、かなりまともなものになっている。

A君:ただ、東京封鎖といった宣言を知事だけですると、政府からお目玉が来ると思っているようですね。

B君:経済的な影響を最大限重視している政権なので、当然とも言えるが。

A君:日本のコロナが解消されるには、むしろ思い切った罰則制度を作って、感染を徹底的に防ぐ。これが、国内の対策。そして、海外からの人の移動については、現状でも十分ぐらいの枠組みはあるが、それが本当に守られているのか、その証明を求めるといったことが必要なのでは。

B君:海外から到着したら、ホテルや最終目的地に到着するまで、ずっとスマホで自分の行動を撮影して、公共交通を使っていない、人混みを歩いていない、ということを証明するために提出するといったやり方もありそうですね。

C先生:今、どうなったか分からないけれど、インドで、若者達に腕立て伏せを罰としてやらせていた映像があったが、あんなことができる国はすごいね。

A君:まあ、やりすぎではありますが。少なくとも、現在の日本では、相互監視のレベルを、もうちょっとだけ高めないと無理なのでは。それには、若者と、高齢者の価値観のすり合わせを積極的に行うことが重要で、そんな試験に合格すれば、若干の自由度を与えるといった根本的な教育が必要なのではないでしょうか。

C先生:いずれにしても、コロナのお蔭で、それぞれの社会の実像がどんどんと見えるというのが現状。それはそれで、なかなか貴重な体験なのかもしれない。時代遅れの人間だと言われるだろうが、ネット上で目立つ存在であるということでしか、自己主張ができない、というのは、余りにも軽薄。やはり、自らの教養をできるだけ高め、それを他人が認めるといった社会構造にしないとダメなのだろう。現状、日本は、コロナにも勝てないという国になっている、この点では、確実に中国に負けている