
Since 06.21.2004
解説:エコプレミアムとは何か
解説:エコプレミアムクラブ発足
エコプレミアムクラブ憲章
解説
| エコプレミアムとは何か |
| 環境問題には、主として経済の発展段階によって様々な段階があります。究極の環境問題と言われるものが、脱物質・脱エネルギー段階かと思われます。すなわち、物質的に恵まれていれば豊かであるといった価値観、エネルギーを使用することによる快適さなどに価値があるという考え方を止めることです。まだまだ、この段階に行くのは無理でしょう。その前の段階に、資源・エネルギー効率が極限まで高い経済という考え方が有り得ます。
例えば、腕時計を考えて見ますと、クォーツムーブメントの安物は、それこそ1000円以下で買えます。これでも、確かに時間を刻みます。一方、手作りに近い腕時計、特に、グランドコンプリケーションを機械式で実現したものは、それこそ1000万円(クォーツ式だと10万?)。使っている地球資源の量は似たようなものでしょう。
環境環境と言うと、ケチ臭く生きることだと思われるかもしれませんが、それは間違いです。それでは、人間の豊かさが失われるからです。グランドコンプリケーション機械時計の価値とはなんなのでしょう。それは、人間の知恵と技巧が込められている作品だからです。いわば、無形の価値です。
残念ながら、筆者が自分で使っている腕時計は全く違った発想のものです。時計は、いかなる手を入れることなく、10年間程度は動くべきであると考えています。すなわち、時計の価値とは、全く気に掛ける必要のない存在、いわば「無の存在」であると同時に、「(できれば精度数秒以内で)正確に時を刻むこと」、「メンテや日時調整などの手入れ無用」であること。そこで、電波時計、太陽光電池、パーペチュアルカレンダーの条件を満たすものを使っています。これですと、途中で電池を変えることも、日付を調整することも、全く不必要です。何も無い時計よりちょっとだけ高いですが、機械式のような非常に高価格品は販売されていません。機能だけを見れば、遥かに優れた時計ですが、価格は機能に比例しません。
以上、要するに、商品の価値を価格だけで見るのは間違いであるということです。機能だけで見ることも間違いかもしれません。一般にプレミアム商品とは、そんな商品を言います。エコプレミアムとは、その商品が環境に対して負荷が低い故に、プレミアム商品であるというものを意味します。現時点で、残念ながら、そのようなものはほとんど存在しておりません。
しかし、我が国の商品開発は、そのような方向性を目指すべきだと考えます。そこで、本ページでは、商品の具体的な評価を環境面から行うことを主目的としております。ただし、かなり個人的好みが反映していることも事実です。
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| エコプレミアムクラブ発足 |
| 今後の経済活動あるいは商品開発の方向性として、エコプレミアムを目指すべきであるとの考え方は、ここ数年間ほど講演などによって、皆様に対して伝えてきました。この趣旨に御賛同をいただき、エコプレミアムクラブを発足します。まだまだ規約などで確定していない部分がありますが、今後、御期待いただきたいと思っております。
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| エコプレミアム憲章 |
| エコプレミアムクラブは、美しく豊かな地球を未来世代に残すことが、現世代の最大の使命であることを認識すると同時に、経済活動をこの使命と高いレベルで整合させることを目指し、以下の項目の実践をする。 1.エコプレミアムクラブは、地球資源の消耗防止に最大限配慮した経済活動を行う。特に、資源・エネルギー効率を極限まで高めた付加価値の高い経済活動を目指す。 2.エコプレミアムクラブは、一段上の環境保全の取組みによって、大量消費・大量廃棄型社会からの離脱を目指す。特に、最終処分量の減量に努める。 3.エコプレミアムクラブは、「知と技の価値」を重視し、かつ公平・公正さを価値として尊重する。これに関わる具体的活動は以下の通りである。
(1).エコプレミアムクラブは、賢い循環を重視し、その実現のために必要な技術開発を支援する。 (2).エコプレミアムクラブは、豊かな知的満足感が得ることができる付加価値の高い商品への転換を推進する。
(3).エコプレミアムクラブは、非消耗型消費の実践により最大の満足が得られる社会の実現を目指す。 (4).エコプレミアムクラブは、再生可能資源・再生可能エネルギーの価値を積極的に評価し、導入する。
(5).エコプレミアムクラブは、長寿命かつ高付加価値商品の導入を積極的に推奨する。 (6).エコプレミアムクラブは、拡大生産者 責任をより一層拡大するよう、企業・自治体に要請する。
(7).エコプレミアムクラブは、自然との共生は人間社会にとってリスクがゼロではないことを認識し、ゼロリスクの達成を価値として認めない。 4.エコプレミアムクラブ個人会員は、本憲章に適合した自らのライフスタイルを他人に自慢することを義務とする。 |
本ページに使用している背景は、http://www.ne.jp/asahi/syaraku/kichinyado/index.html より頂きました。
記録保存のページ:
第1回 エコプレミアムクラブ 発足記念シンポジウム
サスティナブルテクノロジー
主催 : エコプレミアムクラブ
協賛 : ガラス再資源化協議会、板硝子協会、積水化学工業株式会社
後援 : 日本建築仕上学会、明治大学、経済産業省、環境省
拝啓 各位に於かれましては、益々ご清祥の事とお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、「エコプレミアムクラブ シンポジウム」を開催いたします。
第1回目は、資源循環型社会構築に向けて「サスティナブルテクノロジー」と題し、
建設リサイクルの講演を企画致しました。
御多忙とは存じますが、皆様お誘いあわせの上、多数のご参加をお願い申し上げます。
敬具
日時 : 2004年7月30日(金) 13:30〜17:50 シンポジウム
場所 : 国際連合大学「ウタント国際会議場」
東京都渋谷区神宮前5−53−70 TEL03−3499−2811
参加費 : 無料
定員 : 先着300名(定員になり次第締め切ります)
【プログラム】 調整中の為、タイトルが変更される場合があります。
1.開会挨拶
13:30〜13:40
井内摂男氏 経済産業省 リサイクル推進課
藤井康弘氏 環境省リサイクル対策部企画課リサイクル推進室長
2.基調講演
13:40〜14:30 「持続可能性とエコプレミアム」
安井 至(国際連合大学 副学長)
14:30〜15:20 「エコプレミアムの環境経済学的解釈」
細田衛士(慶應義塾大学 経済学部教授 学部長)
休憩 15:20〜15:40
3.講演 15:40〜17:30
「仕上げ材リサイクルの様々な課題」 (40分) 清家 剛
(東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境学専攻 助教授)
「環境解体、リサイクル技術と最終処分技術」
(30分)
小山明男(明治大学 理工学部建築学科 専任講師)
「RE−マテリアル コンペ」
(30分) 小林正美(明治大学 理工学部建築学科 教授)
4.エコプレミアム憲章
17:30〜17:45
5.閉会挨拶 17:45〜17:50 柴田親宏(エコプレミアムクラブ理事長)
6.懇親会(御招待者のみ) 18:00〜20:00
| 2005年 エコプレミアムクラブ 第2回シンポジウムのご案内 「発展のための3つの方向性」
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| 日時 : 2005年7月26日(火) 13:30 受付開始 14:00〜17:00 シンポジウム 17:30〜19:30 懇親会(ご招待者のみ) 場所 : 国際連合大学 5F「エリザベス・ローズ国際会議場」 東京都渋谷区神宮前5−53−70 定員 : 先着100名(定員になり次第締め切らせて頂きます) 参加費
: 無料 ★会場のセキュリティが厳しい為、 必ず事前にお申込みをお願いします。 【プログラム】 調整中の為、タイトルが変更される場合があります。
1.開会挨拶
14:00〜14:20 南川秀樹(環境省 大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部長) 井内摂夫(経済産業省 産業技術環境局 リサイクル推進課長) 国土交通省(環境・技術課 環境整備計画室) 小倉善明(社団法人日本建築家協会 会長)
2.基調講演
14:20〜14:55(35分) 「3つの方向性」 安井 至(国際連合大学 副学長)
14:55〜15:30(35分) 「企業への浸透性」 細田衛士(慶應義塾大学 経済学部教授 学部長)
休憩
15:30〜15:45(15分)
3.講演 15:45〜16:20(35分) 「エコプレミアムの実践」 垣迫裕俊(北九州市 環境局長)
16:20〜16:55(35分) 「ED〜環境解体〜」 菊池雅史(明治大学理工学部建築学科教授) 「Reマテリアルコンペティション」 小林正美(明治大学理工学部建築学科教授)
4.閉会挨拶
16:55〜17:00 柴田親宏(エコプレミアムクラブ 理事長)
5.懇親会 17:30〜19:30 |