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  今年の環境用語 09.25.2005
    



2004年後半から2005年の夏までに新聞に表れた環境用語の短い解説。何かの折にご活用下さい。こういったものを自分のHPに掲載しておくと、検索対象になって、自らにとっても新しい発想がでるきっかけになって、有効なのです。自分で自分の文書を検索するのも変と言っては変なのですが。


エコ効率分析
 環境負荷を定量的に評価する方法論として、ライフサイクルアセスメント(LCA)があるが、それに加えて金銭的負担の要素を含めた総合的な判断を行う方法論。極めて直感的に言えば、縦軸に環境負荷を、横軸に金銭的負担を用い、グラフ上にさまざまな選択肢をプロットしたもの、と表現できるだろう。
 ドイツの大手化学企業のBASFが開発したとされているが、何にでも適用可能という訳ではなく、まだまだ開発途上にある。例えば、循環型社会の実現のための最適システムを評価しようとしても、リサイクルという方法の効果を完全に表現するといった基盤的なLCA技術がまだ開発されていないからである。
 エコ効率分析の一例を挙げると、ミネラルウォータ用容器を対象としてドイツで行われた評価では、リターナブルペットボトルがもっとも優れ、ワンウェーのペットボトルがもっとも低かったという。

C先生:この手の話、良く良く内情を調べてから評価すべきである。かなり主観的な部分があって、誰がやっても同じ結果になるとは限らないからである。

住宅用燃料電池
 燃料電池の実現に向け燃料電池車が最先端を走っていたが、このところ、その実現には相当な長期間を要するとの見方が支配的になっている。むしろ、住宅用の方に可能性があるとの見方になっている。
 その理由は、ガスや灯油といった既存のエネルギー源を使用することと、燃料電池が出す熱を給湯に有効活用できるからである。
 東京ガスは、松下電器・荏原バラードとの共同開発した燃料電池を市場投入した。しかし、実際に装置コストを無視した宣伝的な色彩が強い。将来、一台50万円を目指すとしているが、現時点では、恐らくその10倍を超す製品価格なのではないだろうか。
 コスト削減が難しいと考えたのだろうか、これまで東京以外の地域で販売していたガスエンジンを使った電・熱同時供給システム(コジェネレーションシステム)の販売を東京ガスも開始することになった。

C先生:まあ余り期待しない方が良い。将来の技術としては、むしろ、現在でも行っている大気熱利用(ヒートポンプの活用。すなわち、エアコン)を、地中熱活用に拡大すること。やや大規模な事業所であれば、ガスエンジンによるコジェネ。


健康家電
 このところ、健康効果を謳う家電製品が増えている。ビタミンCを放出する空気清浄機、体内でビタミンDを生成する健康線を増量した蛍光灯、野菜のビタミンCを増量する冷蔵庫、ビタミンCの破壊が防止される水を利用したオーブン、などなどである。これらは、別名、ビタミン家電とも呼ばれる。
 その効果は、まさに様々である。ビタミンCを放出する空気清浄機が活性酸素抑制の効果があるとしながら、みずから強い活性酸素であるオゾンを放出していたり、健康線といいながら、実は皮膚がんの原因と言われる紫外線B波を出している、といった実体もある。これらは、すぐに消え行く商品だろう。
 一方、野菜室にLEDを使いビタミンCを増量する冷蔵庫、水を使ったオーブンなど、10年後も製品として存在しそうなものもある。

C先生:HPでも取り上げたが、ときどき本物が混じるが、ほとんどは、ニセモノだと思ってよい。今回、本物に見えるのは2点。LED照明の野菜室が付いた冷蔵庫と水を使ったオーブン。


身の回りの農薬
 ガーデニングでの殺虫剤の散布、飛行機・電車など交通機関での殺虫剤の使用、商業ビルの害虫駆除や殺鼠剤の使用などで、体調異常を訴える人が増えている。
 その理由はいくつもあるようだ。農薬であれば、農薬取締法の対象になるが、車両用などの殺虫剤は用途が違うとして、規制の対象にならない。
 家庭で使う農薬なども、使用量が守られていなくても、個人宅での使用には強制的な介入は不可能である。
 一方で、ゴキブリなどに過大な反応をする人が増えているため、交通機関やビルなどでは、殺虫剤を多用しなければならない状況がある。
 解決には、まだまだ時間を要する問題のようである。

C先生:要するに使い方。これ以外にも、防カビ剤などが危ないと思う。残留農薬よりも余程危険だろう。


無料レジ袋禁止へ
 本来、スーパーやコンビニが自主的に規制すべき問題であるのだが、2005年5月、チェーンストア協会は、法律で有料化するように国に求める方針を決めた。
 これを受けて環境省は、レジ袋削減策として、無料配布禁止を容器包装リサイクル法の中に組み込むことを検討し始めた。
 現在、無料で配布されているレジ袋は容器包装リサイクル法の対象になっているが、もし有料になれば、それは商品になって、同法の対象外になる。
 一方、日本フランチャイズチェーン協会は、「コンビニはふらっと立ち寄る客が多いので、買い物袋持参を求めるのは難しい」との見解。
 今後、どうなるのか注目すべき話題である。

C先生:日本の流通業の情けなさを示した問題だ。なんで自主的にできないのだろう。


上野公園のハト2ヶ月で半減
 ハトのふんで家が汚れる、せきや発熱などの健康被害を訴える声が増え、東京都は、えさやりをやめるように呼びかけている。
 効果は絶大で、生息数調査によれば、2047羽だったが2ヶ月で1023羽に半減した。

C先生:一つの方法。


プラスチックごみのリサイクル
 現時点での最大のゴミ問題がこれだろう。容器包装リサイクル法では、マテリアルリサイクルを優先する方針が決められているが、1トンの廃プラスチックからあまり価値の高くない製品を製造するのに、10万円ものコストが掛かっている。
 従来から、油化という方法論もあるが、塩素が混じった廃プラからの製造が困難であることに加え、コスト的にも、1トンあたり8万円程度を要するが、商品価値は5万円程度にしかならない。
 そのため、現在、試みられているのが、ガス化である。メタン、エタン、エチレンなどに分解することが可能である。
 これを燃料として使うか、あるいは、生成してベンゼン、トルエン、キシレンなどの化学原料にするか、様々な可能性がでてくる。
 しかし、このような方法論を採用するにしても、塩化ビニルや塩化ビニリデンなどの塩素源となるプラスチックの混入は少ない方が良く、どのような製品にどのプラスチックを使うのか、という国家的戦略と、使用後の分別が不可欠である。

C先生:プラスチックのマテリアルリサイクルは、余程条件が整わないと。ペットボトル、発泡ポリスチレンぐらいはOK。きわどいところがシャンプーなどの硬質容器。それ以外は、まあ止めておくのが無難。


ゴミ有料化
 多くの自治体で家庭ゴミの有料化の検討を開始している。すでに実施している自治体では、効果も出ている。東京都日野市では、40リットルの袋が1枚80円。4人家族だと、月500円の負担となる。この価格は高額な方で、一般には、30リットルあたり、20〜50円。
 有料化で実際にゴミが減っているところは、住民の意識も高まっている。それは、市町村が繰り返し住民説明会を開いて有料化の趣旨を伝えると同時に、無料である資源ゴミの回収を強化するといった努力が行われるからである。

C先生:環境税と同じで、住民意識改革の手段。


熱環境マップ
 都市の気温の上昇は著しい。エアコンの増加、車の排熱、ビルの増加による蓄熱効果の増大、ビルのガラスの反射による太陽熱の集中、緑地の減少による水分蒸発量の減少、アスファルト舗装による蓄熱量増大、などが原因である。
 東京とは、これらの要因に応じて、地域を色分けした「熱環境マップ」を始めて作製し、公表した。
 マップに基づいて都内の四地域を対策推進エリアに指定し、国ととも連携しながら、「風の道」の確保や、校庭の芝生化、壁面緑化、保水性舗装などの対策を集中的に進める。
 対策推進エリアは、東京駅や秋葉原、赤坂、飯田橋などの「都心エリア」1600ヘクタール、「品川駅周辺エリア」600ヘクタール、「新宿エリア」600ヘクタール、「大崎・目黒エリア」1100ヘクタール。

C先生:東京都は、やはり暑くなっているように思う。緑と土、それに風の道を増加させて、なんとか対策を取りたい。


「ストップおんだん館」
 環境省からの委託によって、全国地球温暖化防止活動推進センターが港区麻布台1丁目に開設した。4名のスタッフ=「インタープリータ」が交代しながら1〜2名が常駐し、来場者と一緒に様々な問題を考える。

C先生:まだ行っていない。


カラスよけは黄色いゴミ袋
 宇都宮大学農学部の杉田教授が開発した黄色いゴミ袋は、カラスにとって丁度見えない波長にあたるため、ゴミ袋のなかの生ゴミの判定ができず、カラスにつつかれることが無いという。
 
C先生:杉並区が使い始めた。


クールビズとチームマイナス6%
 2004年11月にロシアが批准したことによって、2005年2月16日に気候変動防止枠組み条約に基づく京都議定書が発効した。
 これによって、日本を始めとする先進諸国は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出規制を削減目標にしたがって行うことが必須となった。
 しかし、各国の対応はまだまだ着実とは言えない。日本の状況もかなり悪く、1990年比でマイナス6%が公約であるが、現実には、8%も増加している。
 国民の暮らしを変えようと環境省が始めたのは、クールビズとチームマイナス6%の2つである。クールビスは、夏季、ネクタイとジャケットをとって、シャツ姿で涼しく行こうということであり、かなり話題になった。チームマイナス6%は、日本の公約量そのものであり、個人・法人の参加を呼びかけた。

C先生:今年の成功例かもしれない。


容器包装リサイクル法の見直し
 2004年から開始された容器包装リサイクル法の改正作業であるが、8月現在、自治体による収集費用の一部事業者負担の方向性がでたものの、事業者からの反対が強く、予断を許さない状況。
 しかし、この1年間、容器包装リサイクル法を巡る状況は激しく変動した。
 例えば、ペットボトルであるが、中国の資源需要の高まりによって、再生するよりも輸出する方がコスト的に有利になった。
 その他プラスチックの処理費用がかさみ、スーパーなどから公然と法律への批判が高まったのも、今年の特徴である。例えば、ライフは、4月にリサイクル委託料を支払わないという方針を明らかにした。これは明確に法律違反であるが、ライフの負担額は、05年度で5億円の見込みという。それに対して経常利益は45億円で、リサイクル料の負担が大きすぎるという。
 本来、費用を負担すべき中小事業者が、なんら費用負担をしていないということは事実であって、なんらかの対策が講じられる必要があるだろう。しかし、容器包装リサイクル法の現在の枠組みや、今回の改正作業では、そこまでの見直しを行うことは不可能だろう。
 容器包装リサイクル法の改正は、本年度のみならず、今後とも大きな問題として残りそうである。

C先生:まだまだ先が長そう。

神栖町のヒ素被害の原因
 神栖町の井戸水を飲用して有機ヒ素中毒症状が出た(2003年4月)原因を調査していた環境省は、地下から大きさ10mにおよぶコンクリートの塊から環境基準の20万倍もの有機ヒ素が出ていることを発見した。しかも、このコンクリートの中に混じっていたコーヒーの空き缶の製造年月日から、このコンクリートの塊ができたのは、平成5年の6月から10月ごろであることが判明。このコンクリートの塊に混入された有機ヒ素量は、なんと180kgであったと予測されており、すでに、100kgは流出してしまったという。

C先生:この話はすごい。誰がやったのだろう。そのうち、足が付くのでは。


アスベストによる肺がんと中皮腫
 クボタの旧神崎工場の従業員や出入り業者78名がアスベストが原因で胸膜や腹膜に起きる「中皮腫」という特殊なガンで死亡していることが分かった。工場では、1954〜75年、毒性の強い青石綿を大量に使っており、作業中の吸入が原因と見られている。
 工場の近くに住んでいた住民も5名が中皮腫を発症、2名はすでに死亡しており、同社は、治療中の3名に見舞金を出すことを明らかにした。
 このクボタの事例以後、造船業、建材業、ライニング製造業などさまざまな企業で石綿による肺がんと中皮腫による死者が発生していることが判明し、厚生労働省は、全国調査の結果を発表した。
 アスベストは、補強材、保温材・耐熱コーティング材、吸音材、フィルターなどに広く使用されている。補強材としての使用例はは、アスベストとセメントからなるスレート板、自動車用のブレーキ用などがある。
 1975年にもっとも毒性の強い青石綿を発がん性物質として管理を強化し、建設現場での耐熱コーディング材としての鉄骨への吹きつけを禁止。しかし、石綿のほぼ完全な禁止は、2003年になってのこと。
 現時点での問題は、建造物の多くに石綿が残っていることである。飛散防止は一応されているが、解体時にどのように飛散するか、これは推測不能である。主として作業者の労働環境が問題なのだが、周辺住民への配慮も行うべき問題である。

C先生:本来、労働環境問題であるべき問題が、一般環境問題になってしまったのは、大変に遺憾。労働問題は、従事者への徹底が不足していたと同時に、やはり、目前の雇用確保が30年以上先の健康被害に優先されたのだろう。


MOTTAINAI運動
 環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞した、ケニアのワンガリ・マータイさんが提唱する「MOTTAINAI運動」に同調する地方自治体が出ている。福島県は、呼応した県民運動を推進する方針を決めた。福島県は、循環型社会形成条例を制定するなど、環境施策に重点を置く姿勢を打ち出しており、県商工連と協力し、運動を進める。佐藤知事は、「もったいないは循環型社会の出発点。マータイさんもぜひ福島に来て欲しい」。

C先生:新しい日本語英語がまたできそう。「勿体無い」、という言葉は、英語で説明するのが難しいので、良いかもしれない。


VOCを分解する土壌浄化法
 揮発性有機物質、特に、土壌中に含まれた塩素含有の溶剤を分解する新しい方法で、米国で開発され三井造船が導入。汚染源の真上から細い穴を掘って、植物系の物質をポンプで注入。地中で嫌気性微生物が活性化され、水素と電子を放出し脱塩素反応が起きる。

C先生:いくらでも出てくる新技術。


小池環境相水俣病被害者に謝罪
 昨年10月の水俣病関西訴訟の最高裁判決で、国や熊本県の責任が指摘されたこと、また1956年の公式発見から来年5月で50年になるのを機に、水俣病の経験と教訓を後世に引き継ぐ必要があると判断して、小池環境相は、すべての水俣病被害者に謝意の意を表した。
 「患者、関係者に心からおわびを申し上げる。被害者が一日も早く安心した生活を送れるようになることを願っている」とのべた。
 同時に、「水俣病問題にかかる懇談会」を環境相の私的懇談会として発足させた。有馬朗人元東大総長、ノンフィクション作家の柳田邦夫氏、吉井正澄・元水俣市長などがメンバー。

C先生:水俣病のような古い問題は、はやくきちんとした決着を着けたいところ。


人工湿地/生活排水浄化
 大林組は、湖沼の窒素除去を目的として、水性植物や微生物などが多数生息する「人工湿地」を造成し、家庭などの生活排水を浄化する技術を開発した。大規模な下水処理施設は不要で、コストは十分の1程度に下げられる。
 幅1メートル、長さ10メートル、深さ60センチの水路にヨシを上、1日に1平方メートルあたり10グラムの窒素を含む汚水を流すと、約8割の窒素を除去できた。
 四人家族が一日に排出する窒素は、40グラム弱になるので、ため池程度の人工湿地で富栄養化物質を浄化できる計算。

C先生:この手の話を良く良く眺めてみると、人間活動からの負荷の大きさと、自然が除去する能力の限界を思い知らされる。


東京湾再生/アオギス放流
 アオギスはキス科の魚類で、以前は日本各地の海に見られ、東京湾ではアオギス釣りが初夏の風物詩だった。しかし、今では「希少な野生生物データブック」で絶滅危惧種に指定されている。
 水産庁の「豊かな東京湾再生検討委員会」(座長 清水誠・東大名誉教授)がアオギスの放流を検討し、大分県・豊前海産のアオギスを放流し、行動や生存率などを調べる計画ができ、11月に横浜市で行われる「全国豊かな海づくり大会」で実施する予定であった。
 これに対して、日本生態系協会(池谷奉文会長)は、「干潟などの環境整備が先決」、「放流するアオギスと東京湾産との遺伝的差異が十分に検討されていない」と反発。魚類学会も「東京湾で絶滅したとする科学的根拠がない」「調査や実現可能性の議論が不十分」との意見書を農林水産省に提出した。
 このため同大会実行委員会は、放流は当面見送ることにした。

C先生:生態系保全ということは、誠に難しい。


省エネ型家電への買い替え
 消費電力の少ない省エネタイプの家電が増えてきた。代表例が冷蔵庫とエアコンである。しかし、まだ使える家電を新品に置き換えると、ゴミが増えることになる。買い替えのタイミングをどのように考えれば良いのだろうか。
 冷蔵庫の場合、91年の製品に比べ、03年の製品の消費電力は四分の一程度になっている。日本電機工業会は、「2000年が分岐点。10年以上前の製品は、買い替えをお奨め。8年前でも検討の価値あり」。
 エアコンではどうか。10年前の製品に比べて4割の省エネになった。エアコンの分岐点もやはり2000年。
 これらの製品の環境負荷をライフサイクルアセスメントという方法論で検討すると、使用時の二酸化炭素排出量が8〜9割りを占め、廃棄時には1割以下。しかし、廃棄物が出るのは事実であり、リサイクルが行われているとはいっても、完全に元に戻る訳ではないし、若干の埋め立て処分も必要。何でも新しいものが良いという考えよりも、古いものに愛着を持つという考え方も捨てがたい。要は、個人がしっかりとした価値観を持つとともに、判断力を持つことが重要。

C先生:自分自身のコメントの付いた記事だった。エアコンだが、新しいものを買っても、古いものが廃棄されない。そこで何かといちゃもんを着けた。

湖沼法
 湖沼法は、湖沼の水質保全を目的とする法律である。
 湖沼の水質改善が進まない。千葉県印旛沼のCOD値は、過去10年間連続して全国の湖沼のワースト5入りしている。85年に湖沼法の対象になり、対策が進んだ。85年度には約3割だった流域の下水道普及率も、03年度には7割を超えた。しかし、COD値は、85〜87年が10.7ミリグラム/Lだったものが、00〜02年には、9.5ミリグラム/Lとわずかに下がった程度で、環境基準の3ミリグラムからは程遠い。
 その理由は、「道路や農地から雨水と一緒に湖沼に流入する肥料や有機物などの汚染物質対策が遅れている」(本橋氏・印旛沼環境基金)
 汚染原因を、家庭からの生活系、工場や畜産からの産業系、農地や市街地などの自然系に分けると、生活系4割、産業系1割に対して、自然系が5割。
 総務省も、「湖沼法で期待される改善効果が表れていない」と指摘して抜本的見直しが必要と指摘した。
 改善には、適切な肥料使用、市街地の汚れを除く沈殿池の新設、岸辺のヨシ原の保護などが必要だが、自治体は、「費用が掛かる。国の財政支援が欲しい」、と訴えている。情報発信と市民の理解が必要である。

C先生:最近、産業系からの排出よりも、農業、生活、都市からの排出が問題になるケースが多くなってきた。


活水器に都がNO!
 水がまろやかになる、湯あたりがよくなる、といったうたい文句で販売されている「活水器」に対し、東京都は、「表示に科学的根拠が認められない」として5業者に改善を指導した。
 現在販売されている活水器には、(1)磁場に水を通す、(2)水に遠赤外線を照射する、(3)セラミックスや鉱石などに水を通す、という3つのタイプがあるが、「水のクラスター(結合体)を小さくする」「水がおいしくなる」などとして、90年代から登場してきた。
 東京都は、通販カタログやインターネットで販売されている活水器5商品について調査。販売業者に表示の根拠について説明を求め、提出されたデータを検証した。クラスターを小さくしているとの主張がうたわれているが、クラスターについて、現在の科学で大きさを測る方法はなく、業者のデータは客観的とは認められなかった。
 都や消費生活センターでは、「科学的根拠があるかのような宣伝文句をうのみにしないで」と呼びかけている。

C先生:これは画期的な試みであった。その割には、知れ渡っていない。


土地保全へトラスト基金
 保全すべき自然や文化財などの保全に、市民からの基金を募集する方法がトラスト基金である。英国のナショナルトラストが有名。歴史的建造物や自然などを後世に残すことが目的で、多くの建造物・庭園などが保護されている。
 新宿区下落合4丁目にある私有地には、タヌキ、シジュウカラ、ヒヨドリ、などなどが棲息している。この土地を開発から守ろうと住民がトラスト基金を設立、400名から2億2千万円を集めた。
 新宿区にも陳情したところ、中山弘子区長に逆に激励されたという。
 この土地を所有する新日本建設は、「相当の資金を投入しており、売却するには株主や顧客に十分に説明できることが前提」としている。
 なお、トラスト基金の総額は、この土地の鑑定額を超しているという。

C先生:こんな活動があることを評価したい。


林野庁、森林セラピー基地の候補地選定
 森林浴で国民のストレス解消や健康増進を目指す「森林セラピー(療法)基地」と「ウォーキングロード」の候補地として、17都道府県の計31ヶ所を選定した。
 今後、専門家がヒアリングや体験に基づいて数ヶ所に絞込み、来年4月に認定する予定。

C先生:いささか宣伝臭が強い。


サマータイム法案 またまた復活か
 長谷川三千子(埼玉大学教授)が旧仮名遣いの文章でサマータイムに反論している。いわく、効果の検証がいい加減、不登校児を増やす可能性が多い。北海道で実証して反対が少なかったというが、北海道は特殊な地域だ、などなど。
 確かに、サマータイムは日本には向かないように思える。米国、欧州はやはり北方に存在している国である。日本のように今や亜熱帯になりつつ国が、サマータイムに適しているとは思えない。
 それに、欧州・米国で開始日など微妙にずれているのも問題。そのお陰で、飛行機に乗り遅れたなどという米国人の不満を聞いたこともある。

C先生:まあねえ。


フードマイレージ
 食物が遠方から運ばれる時代になった。食べ物の輸送距離をフードマイレージと呼ぶが、日本は、米国や韓国に比べても、この値が大きい。農林水産政策研究所の試算では、2000年の日本のフードマイレージは、5000億トン・キロメートルで、韓国の3.4倍、米国の3.7倍であった。
 大地を守る会によれば、国産小麦を北海道から東京まで輸送してパスタ500gを作った場合に比べ、イタリア産小麦を使って作ると、6倍以上の二酸化炭素を排出する。
 3人家族が一週間、国産100%の食材で生活すると、二酸化炭素の排出量を四分の一にすることができる。もしも、これを全国民が行えば、年間排出量の1%を削減できるという。

C先生:この考え方をもっと活用できないだろうか。


鎮守の森は大気も守る
 鎮守の森は、神社・寺の森を意味する。この鎮守の森の炭素蓄積量は、一般の森林の3.3倍にもなることが、國學院大學の大崎正治教授のゼミによって発表された。
 調査した神社の境内の森は、1平方メートルあたり、16.2kgの炭素を蓄積しており、これは、日本の普通の森林の平均である4.9kgの3.3倍にあたり、東京・日比谷公園の11kgに比べても、1.5倍多い。
 神社本庁の葦津課長は、「全国には8万ヶ所の鎮守の森があり、地域と調和した形で二酸化炭素の削減に貢献している。そうした役割を見直すとともに、自然との接し方を再考してほしい」と話した。

C先生:森林吸収なるものの実態は、なかなか良く分からないものだ。


生物指標調査
 身近な地域で生物調査を行い、周辺環境を見直そうという取り組みが始まっている。環境を見守るその土地ならではの「指標生物」を決めて、その実態を調査するやり方が普通である。
 生活クラブ生協では、長野県の農協と「産地と消費地の交流」という形で調査を始めた。指標生物としてハッチョウトンボを指定して観察を続けている。

C先生:世界中に指標生物なるものを設定すべきだと思う。


省エネラベリング制度
 省エネ型の家電製品に対するラベル。これまでメーカーごとに異なっていた省エネ性能表示を統一し、省エネ性マーク、省エネ基準達成率・エネルギー消費効率・目標年度の4つの内容が表示されるようになった。
 当初エアコン・冷蔵庫・テレビなど5品目から始まったが、現在は、13品目になった。

C先生:もっと普及を。特に、大型テレビ。


ちょうちん型ペットボトル
 蛇腹型の形状のペットボトルで、飲み終わったあと手でつぶして高さが三分の一になる。ミニストップが販売を開始。ただし、これをエコボトルと証することには疑問がある。店舗のペットボトル用回収箱の効率向上には効果はあるだろうが、真のペットボトルのエコ化は、リターナブル化と軽量化である。

C先生:なんとも。


新嘉手納爆音訴訟判決
 沖縄の米空軍基地の周辺住民5541名が騒音被害損害賠償などを国に求めた訴訟の判決が那覇地裁であり、約7割の原告に、約28億円の賠償支払いを認めた。しかし、判決は、航空騒音のうるささ指数(W値)で85未満の地域に住む3割の原告を救済対象から外した。これまで、75以上は賠償対象とする近年の判例を覆し、救済のハードルを逆に引き上げた。
 W値75以上を救済対象とする例は、98年の高裁判決以来であるが、以後、新横田基地騒音訴訟など、3件の地裁判決がこれにならった。
 この判決は、今後の各地の騒音訴訟に影響を与えそうである。

C先生:日本にとって未来永劫の問題だろう。安全保障と騒音被害。


マンションの省エネ対策
 国土交通省は、省エネ法改正にマンションなどの集合住宅での実施と報告を義務化する。外壁や窓の断熱化、空調設備の効率的な運用策などを3年ごとに国に報告することになる。延べ床面積が2000平米以上の中・大規模マンションが対象。

C先生:大変結構。ただし、換気と加湿が軽視されているように思う。


ゴミ資源
 これまで国内でリサイクルされていた廃棄物が、中国の経済発展にともなって、「ゴミ資源」として海外流出を始めている。車のラジエータ、ワイヤハーネス、空き缶、などである。
 千葉県柏市は、市営リサイクル施設に集めたペットボトルの一部を中国に輸出する業者に売却する。これまでは、「日本容器包装リサイクル協会」に無料で引き渡していたが、有料で買い取ってくれる輸出業者が現れ、方針を変更した。
 習志野市も同様に検討を開始。輸出業者向けの価格は、1kgあたり22円。「ボトルの収集・選別に人件費が1kgあたり80〜100円かかる。輸出する方が財政難を考えて良いと判断した」。
 日本が再生資源として輸出する「ゴミ資源」は、自動車などの中古品も加えれば、年間1000万トン以上と国立環境研の研究者は言う。
 一方、中国の現場を視察したアジア経済研究所の小島道一研究員は、中国での環境負荷を無視した回収作業を見て、「環境汚染につながるようなリサイクル現場には輸出してはならない」と指摘する。
 廃棄物の輸出はバーゼル条約によって基本的に禁止されているが、輸出先の環境や住民の健康を害さないことなどを条件に廃棄物の輸出を認めている。実際には、リサイクルを装った「汚染輸出」も多いと見られている。
 長期的には、廃棄物そのものの総量を減らす経済システムが必要不可欠である。

C先生:国際的リサイクル網の考え方は、かなり多面的な要素を含む。


紀伊長島町の産廃規制
 最高裁は、三重県紀伊長島町に計画された産業廃棄物の中間処理施設をめぐり、県が設置を許可したのに、町が独自に水道水源保護条例に基づいて建設を禁じたのは違法だとして、業者側が町長を相手に処分の取り消しを求めた訴訟で、町側の措置を適法とした二審判決を破棄し、審理を名古屋高裁に差し戻した。
 同様の水源保護条例は、全国187自治体が制定している。判決は、計画を知った町が条例を設けて進出を阻んだ際の手続きの性急さを戒めた形となった。
 「町は、業者側と十分な協議を尽くし、適正な始動をして業者の地位を不当に害さないよう配慮すべき義務があり、その機会があった」と理由を述べた。

C先生:産廃の処理施設だが、これも永遠の問題。今回は中間処理施設だが、いずれにしても優良事業者の参入をいかに推進するか、これが自治体にとっても最善の策だと思うのだ。最終処分地は絶対に必要なもの。中間処理もまあ必要なものの一つ。


環境ニュース
 日本生態系協会が04年の環境ニュースを発表した。市民アンケートをもとにしたもので、トップは、被害も大きかった「日本列島に最多上陸の台風」となった。この他にも、異常気象や災害関連のニュースが目立った。
 1位:「台風ラッシュ、最多上陸」。2位:「えさ不足、ツキノワグマ出没」。3位:「長すぎる真夏日」。4位:「北陸の豪雨水害」。5位:「京都議定書ようやく発効」。6位:「温暖化で100万種が絶滅危機」。7位:「石油価格の上昇」。8位:「日本のサンゴ礁、風前のともしび」。9位:「外来種を止めろ!法律できる」。10位:「農薬に注意!アレルギー発症」。

C先生:昨年の話。今年は、1位がアスベストになるだろうなあ。京都議定書発効は何位になるのだろうか。


生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)
 河川や湖沼の水質測定に使われる指標である。いずれも、有機物の分解に必要となる酸素の量を意味するが、BODは、細菌などが分解可能な有機物の量が対象となっているのに対し、CODでは、やや難分解性の有機物を含む全有機物量が対象となっている。
 環境省が発表した河川・湖沼の水質測定結果によれば、環境基準に達したのは、全体で83.8%と過去最高になった。
 ベストは、河川が斜里川上・中流(北海道)と駒込川上流(青森県)で、湖沼は猪苗代湖(福島県)であった。
 ワーストトップが、河川は春木川(千葉県)、湖沼は佐鳴湖(静岡県)であった。
 今回の発表で、新たに改善度も報告された。91〜93年度と01〜03年度の水質を比較し、もっとも改善された河川は揖保川下流(兵庫県)で、湖沼は手賀沼(千葉県)であった。

C先生:毎年の発表結果である。徐々に改善傾向。


アダプトプログラム
 道路や公園などの公共スペースを「養子(アダプト)」に見立てて「親」になったボランティアの住民や企業が美化活動をする米国生まれのプログラムである。ハイウェーなどの散乱ゴミ問題が深刻だった85年に始まったという。日本では、98年に徳島県神山町がはじめて導入した。ゴミのポイ捨て抑止効果もあり、地域住民の交流や癒しの場になっている。
 大阪府和泉市の松尾川では、2頭の羊が飼われている。内田町内会が「親」で、「養子」である約1500平方メートルの河川敷で羊を飼っている。「羊がいれば、草を食べてくれるかも」、という発想で始まったとのこと。1頭が1日約15kgの草を食べ、年約40万円の除草費用が浮く。
 河川敷がきれいになると、捨てられるごみも減った。また、急増した新興住宅街と古くからの住民の交流も始まった。

C先生:この話、なかなか含蓄がある。