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    『韓国を蝕む儒教の怨念』  09.01.2019
       呉 善花さんの本書がもっとも理解しやすい

               




 8月18日付の記事で、韓国問題を取り上げてしまいましたが、実は、その後も、日韓関係の書籍を買い集め、合計10冊を超しました。そして、ペラペラめくっては、印象の強いものから読むという作業を続けてきました。今回は、その中で、もっとも強いインパクトを受けた、呉さんの著書を取り上げます。
 呉 善花さん経歴です。1956年韓国済州島で生まれ、1983年に来日し、大東文化大学の留学生。そして、東京外国語大学大学院修士課程修了。在学中から執筆活動を開始し、韓国での学校教育によって、かつては反日主義に傾倒していたが、来日後に様々な葛藤を経て、知日派になった。そして、1998年に日本に帰化。
 これほどの文章力がある方なので、相当数のベストセラーを出しています。Amazonで調べると、70冊ぐらいの著書あがります。そのかなりの本が、日本と韓国に関する著書です。



C先生:韓国に関する本をかなり大量に買い込んで読み始めた。最初のうちは、韓国はひどい国だと怒り心頭だったのだけれど、このところ、何冊もの本を読んだ結果として、「本当に気の毒な国だなあ」、という感想に変わった。しかし、だからといって、文大統領を許せるという感覚にはならない。むしろ、韓国の大統領として未来志向であるべきだ。とするのなら、今回の最大のキーワードである「国民情緒法」、といっても、明文化された法律ではないけれど、文大統領は、まず「国民情緒法という考え方を廃止する」と宣言すべきだと思った。以下、個人的な考え方を記述するのではなく、呉さんがどのような主張をしているかをできるだけ客観的に記述するだけに留めたい。
 そして、結論は、現時点での韓国の状況を理解しようとするのなら、本日ご紹介するこの本をお奨めします。理由は、圧倒的に分かりやすいので。



第一章 徴用工・慰安婦問題の核心
 −−日本の統治は「絶対悪」である


p35:
司法の判断

 韓国以外の国であれば、情理や情実が絡む判断は規制・排除され、事実に基づいた客観的な判断が下される。
 韓国の場合は、司法の判断は、そのときどきの「この辺が正しい」という国民の思いに強く引きずられる。
 「あのときには間違っていないとされていたが、今このときの常識とすれば間違っている」という国民の思いがあれば、それが正義である。
 この正義に基づいて行われたのが、「慰安婦合意の破棄」、「強制徴用者への賠償判決」である。

p38:
1910年の韓国併合について。

 韓国の公式見解は次の三点。
1.大日本帝国と大韓帝国とで締結した「韓国併合条約」は無効である。
2.大日本帝国による韓国統治は植民地支配である。
3.大日本帝国による韓国統治は「不法」な侵略である。
 しかし、国際社会としては、「韓国併合条約」は、国際法上有効とするのが大勢。
 例えば、J.クロフォード、英ケンブリッジ大学教授らは、「自分で生きていけない国について周辺の国が国際的秩序の観点からその国を取り込むということは当時よくあった。日韓併合条約は不法なものではなかった」。
 なぜ、韓国の学者の意見だけが異なるのか。それは、「韓国併合」を倫理的・道徳的な善悪の問題にしているから。そして李朝以来の「道徳至上主義」は、国際法などを簡単に吹き飛ばしてしまうから。
 すなわち、韓国に根付く李朝以来の儒教倫理では、法と道徳がはっきりと区別されることなく、未分離であって、法の上位に道徳がある。

p44:
「徴用工問題」でも、「植民地化は絶対悪」という規範が最初にあって、それがすべてを決める。

 日本と韓国は戦争をした訳ではないので、日本は韓国に対して戦後の賠償責任は生じない。それでも日本は、日本による「補償」の観点から1965年に締結した日韓基本条約の付随条約として、日韓経済協力協定を締結。
 *日本は朝鮮に投資した資本及び日本人の個別財産の全てを放棄
 *日本は韓国に無償及び低利貸し付けでの資金援助をする
 *韓国は一切の対日請求権を放棄する
 そして、日本政府は、韓国人犠牲者個々人に対する直接補償を提案した。しかし、韓国政府はこれを拒否し、韓国政府が日本から受け取る金の中から犠牲者個々人に支給する方法となった。
 これで、韓国の対日請求権は消滅した。ただし、韓国人の個人の請求権までも消滅したのではなく、以後は個人的な補償や賠償は、日本にではなく、韓国政府に請求すべきものとなった。これを歴代の韓国大統領は認めてきた。
 しかし、廬武鉉政権から、協定とは別に「道義的な問題が残されるので、対日個人請求権は消滅していない」と主張し、新日鉄(現在の日本製鉄、以下、この表記を使用)、三菱重工に対する個人訴訟が次から次へと提起された。
 そして、2012年5月、韓国大法院は、新日鉄と三菱重工の訴訟上告審で、「韓日請求権協定は、日本の植民地支配の賠償をせいきゅうするための交渉ではないため、日帝が犯した反人道的不法行為に対する個人の損害賠償請求権は依然として有効」
 2018年10月30日、四人の韓国人原告一人当たり一億ウォン≒1000万円の支払いを新日鉄・三菱重工に命じた。被告は「徴用工」ではないが、「強制的に動員されて働かされた被害者である」。
 しかし、実態は、四人全員が募集に応募して、一般良い高額の賃金を得て働いていた。

p48:
韓国の本当の狙い。

 「日本はナチスの強制収容所での強制労働と同じ奴隷同労を強要した」と国際社会に広く訴えていくことにある。

p49:
 日本側にも「認識の甘さ」がある。

 2015年7月5日、「明治日本の産業革命遺産」がユネスコの世界遺産委員会で審議され、全会一致で登録が決まった。このとき、韓国側は政府もマスコミも、「日本は強制連行・強制労働を始めて公式に求めた」と大喜びをした。
 それは、登録決定後に、佐藤地ユネスコ大使が英語で行ったスピーチの中に、「意志に反して連れて来られ、働かされた」、英語だと、「against their will」、「forced to work」という表現が使われたから。
 これを受けて、「ワシントン・ポスト」は、「日本の産業遺産、特に、軍艦島における戦時の強制労働の歴史を認めることで日韓が合意」、英紙「デイリー・テレグラフ」は、「日本の奴隷労働者の跡地が世界遺産に登録される」と報じた。

p50 
 「朝鮮人慰安婦は性奴隷にされた」の捏造証拠

 かなり不愉快な話なので省略。

p68 
廬武鉉政権のイデオロギー

 「人類の普遍的な倫理」なるものを振りかざして強硬な対日攻撃姿勢を固めた。韓国の大統領が日本の賠償問題に公的に言及したのは、日韓国交正常化以来はじめてのことだった。
 「個人請求権問題は、日韓条約で消滅しているので、韓国政府の責任」となるけれど、「人類の普遍的な倫理」からすれば、日本には賠償責任がある、と主張した。ここを出発点として、「個人賠償請求権は失効していない」と司法判断がなされていく。
 廬武鉉政権の対日政策は、
(1)人類の普遍的価値と常識に基づいた韓日関係の構築
(2)独島および過去史問題に対する断固とした対応
(3)我々の大義と正当性を明らかにするための国際社会での積極的な努力
(4)政治、外交、経済、社会、文化、人的交流の持続
 そして、ナチスドイツと帝国日本を同一視する理由は何か。
 韓国の反日主義は、植民地化は絶対悪であり、人類の普遍的な倫理に反するという道徳規範を打ち立てて、それに合わせて、「日帝の支配はナチスのユダヤ人虐殺に匹敵する」と主張。
 廬武鉉は、このような意見をドイツ紙のインタビューで述べたけれど、ドイツでは全く相手にされなかった。むしろ、ユダヤ人団体から大きな反発を買い、攻撃された。その理由は、「ユダヤ人虐殺は、世界で唯一の他に類例のない反人類的な犯罪であって、それを日本が戦前に行ったこととイコールだとするのは、ユダヤ人虐殺の人類的な意義を貶める極めて非国際的かつ悪質な議論である。
 しかし、「ドイツは誠実に戦後責任を果たしたが、日本は十分に果たしていない」と主張する。
 実態となると、ドイツは日本のように国家賠償をせずに、ホロコーストなどの被害者に対する個人補償だけを行った。そして、ドイツはいかなる国とも講和条約を結ばなかった。
 要するに、ドイツは個人補償はしたけれど、国家賠償は一切していない。それに対して、日本は、国家賠償の責任を完全に果たしている。しかも、日韓経済協力協定による、韓国へ補償もしている。
 しかも、ドイツは、ナチスの罪は認めるものの、ドイツ国民の罪は認めない。すなわち、「ドイツ民族無罪」「ナチス有罪」というスタンスである。
 韓国としては、「ドイツ民族無罪」の考え方は誠に都合が悪いので、無視している。


第二章 自己中心主義民族の情と理
  −−自民族は「絶対善」である


p81 
身内正義の価値観

 「身内=自分の属する血縁一族とその血統」は絶対的な善であり、身内の繁栄を侵す者は絶対的な悪だという、儒教由来の家族主義モラルに基づく価値観。
 したがって、彼らには、党派を超越して国家=王権を支えるために連帯するという発想がない。そのため、李朝時代には、王党派という存在も生まれることはなかった。最初から最後まで、血で血を洗うすさまじい一族間の党派闘争に終始した。
 韓国では、よそ者に向けて、内部の身内を批判するのは厳禁。これは同時に、外部からの批判を容易に受け付けない体質ともなっている。
 呉善花さんは、韓国批判を日本語で、韓国の外部から日本人向けにしている。その内容の如何を問わず、「お前は身内を冒涜し、日本人に媚びを売る売国奴だ」と非難されている。

p83 
正義・善の最高形態=「国民情緒法」

 韓国社会をもっとも特徴的に彩っているのは、絶え間のない分裂と対立抗争だ。スケールは、地域間から個人間までにわたる。それらの抗争は、自らを正義・善とし、敵を不正義・悪と断罪する非和解的な対立抗争。
 国民規模で強力に現れたものが、韓国の国民情緒。正義・善が絶対的なものになるので、国民情緒は「国法をも国際法をも超えた超越的な正義・善」となる。
 正義・善の最高形態が、いわゆる「国民情緒法」であり、もちろん、明文化された法律ではない。しかし、事実上の最高法規として機能している。
 その内容は、そのときどきの国民情緒に合致するものならば、司法はあらゆる実定法に拘束されない判断を下すことができる、ということ。これは、通常の民主国家であれば、まず考えられない。このような超越的な法規の考え方が韓国には厳然としてある。
 すなわち、韓国は、建前上は法治国家ではあるけれど、それは名ばかりで、「国民情緒法」は、憲法の規定すら超越する。表現の自由も制限できるし、過去に適法だった行為を今の時点で処罰する事後立法を制定することも可能。実際、そうした特別法がたくさん作られた。日本統治時代に、「親日行為」をした者を告発したり、「親日行為者」とその子孫の財産を国家が没収したりする一連の特別法はその典型。
 産経新聞前ソウル支局長を名誉棄損で裁判に付した事件は、「国民情緒法」の典型例。
 さらに「国民情緒法」は国際条約上にも君臨する。1965年に調印された日韓条約で請求権が失効しているにもかかわらず、新日鐵や三菱重工に戦時徴用に対する損害賠償を命じる判決がでたのも、そのため。
 「国民情緒法」は、対日本問題への適用が顕著。それは、反日心情は、あらゆる法を超えた民族の正義だという思想があるから。
 このように、韓国では、韓国人的な情緒の在り方は、近代社会の法の上に立つ「超正義」にまで上り詰めた。韓国の民族主義は、今や本格的に反世界的なものになってきた、というべきでしょう。

p92 
韓国の「王殺し」制度意識

 王はすべての人民の生殺与奪の権を握っていた。しかし、その代わり、王が重大な失政を犯したり、疫病や戦争などの凶事が長引いたり、天変地異が長く続いたりすると、すべては王の無能によってもたらされたものと信じられ、王は多くの場合、神への生贄として人民に殺害された。
 現時点での韓国には、「王殺し」制度意識が残存しているのは確かである。
 韓国の大統領は朴槿恵までで11名。いずれも悲惨な末路だった。暗殺1名、自殺1名、亡命1名、投獄4名、不正事件で親族に逮捕者・実刑者を出したのが3名(のべ6名)、軍事クーデター追認で失脚したもの1名。まともに、任期や余生を全うした人はゼロ。
 韓国の「身内正義の価値観」は、一族の利益のためには、社会全体の利益を犠牲にすることをいとわない。これを大統領とその一家までの意識。
 一族の利益が優先するのは、儒教社会の徳目である「孝」のため。それは、全血縁一族を対象としているもの。となると、国家への忠誠心は消し飛んでしまう。
 そこで取り入れられたのが、国王を父とみなす家族主義国家観。

p97 
韓国の歴史は、半万年

 半万年は「ハンバンネン」と発音されて5000年を意味するのだけれど、誰も5000年とは言わない。この言葉で民族的な情緒がワッと湧き起こる。
 5000年の根拠は何か。檀君王倹によって建国された古朝鮮だとされている。これを檀君朝鮮と呼ぶが、科学的根拠は皆無。5000年は、人類でもっとも古くに成立した王朝と言われるシュメール初期王朝や、エジプト第一・第二王朝とほぼ同時期で、人類最古の文明だということを主張したいために創造された神話。
 日本にも天孫降臨などの神話があるけれど、この檀君神話が記録されたのは、13世紀末のこと。ところが、教科書には、様々な考古学的な遺物が檀君朝鮮が実在したことを証明していると書かれている。

p102 
敗北したことのない韓国

 韓国の歴史の本を読むと、韓国は侵略されてもことごとく敵を撃退したと書かれている。これも韓国人の誇りの一つ。


第三章 「虚言癖−盗用癖」の民族病理

p112
歴史を捏造して作られた反日民族主義

 「日本統治は不正義=悪」という価値認識に合致するよう、史実を都合よく改竄・捏造し、国民的規模の教化・訓育をして、その歴史を真実と信じ込ませることで作られた。
 日本の敗戦に引き続いて韓国という国民国家を形成するにあたり、一日でも早く民族を結集させて挙国一致の体制を作ることが必要だった。そこで、日本を「民族の敵」に仕立て上げて、反日民族主義を愛国主義の要として国内に普及させた。
 そのストーリーはすごい。
 古代の朝鮮の先祖たちは、文化も何もなかった東アジアの一未開地域の日本に、儒教・仏教・技芸・技術をはじめとする高度な文化を教え伝えてあげた。にもかかわらず、日本はその恩を忘れ、古代には「神功皇后による三韓征伐」や「任那日本府」があった、という捏造記事を国史に記載した。中世には秀吉の朝鮮侵略が行われた。明治初期には、政府内に征韓論が火を噴き、明治の末には、韓国を植民地化し、36年に渡る暴力的な収奪支配を行った。

p118 
李朝の残酷さを「日帝」に転化

 反日民族主義で作られた「反日展示館」がある。独立記念館(1987年開館)、西大門刑務所歴史館(1998年開館)、戦争と女性の人権博物館(2012年開館)、国立日程強制動員歴史館(2015年開館)。
 そこに、次のような場面が、ジオラマ、三次元立体画像、動く人形、再現ビデオなどによって多数展示されている。
・日本軍が泣き叫ぶ朝鮮女性を強制的にトラックに乗せて連行
・慰安婦姉妹を日本兵が銃殺
・女性独立運動家の足の間に太い棒を差し込み捩じる拷問
 などなど。
 いずれも、惨たらしいシーンばかり。目を覆いたくなるものばかり。実際にはありもしなかったものばかり。
 実は、こうした権力による暴虐な場面が見られたのは、日本統治時代ではなく、李朝時代だった。例えば、「足の間に太い棒を差し込み捩じる拷問」は李朝時代の「周牢」という残虐刑そのもの。
 しかも、韓国では、つい最近まで、共産主義者や民主化運動家に対して、あるいは密航を企てたものに対してまで、極めて残酷な拷問を加えていました。
 なんて卑しいやり方だと思うかもしれませんが、韓国では、このようなやり方こそ、「道理にかなった正しいやり方」なのです。

p137 
なぜこのように嘘が多いのか

 それは、韓国社会には、「騙されるほうが悪い」という通念があるから。そのため、日本と違って、嘘つきを「人間的に最悪の存在」とまでみなすことはありません。さらに、「嘘も方便」をはき違えて、多少の嘘を容認する風潮が強い。特に、人情がらみの嘘はたいてい大目に見られる。

p138 
韓国特有の不正事件

 2015年11月、韓国の大学が過去に例を見ない一大スキャンダルに揺れ動いた。全国50大学の教授200人が、本の盗作で軒並み検挙された。この200人の教授は、他人が書いた本をなんと表紙だけすり替えて自分の著書ちして出版した。
 韓国の私立大学では、国内で本を1冊出すと、研究実績表に5点が加点されるけれど、学術論文では、一報で3点にしかならない。 多くの大学関係者がこの事実を知りながら、黙認していた。
 呆れた「論文不正事件」も発生。大学などの研究者7万人が発表した論文を調査した結果、子供や親戚を共著者として記した論文不正が29大学で82件あったことが発覚。
 それらの大学には、ソウル大学、延世大学、成均館大学、国民大学などの著名大学もあった。ソウル大学の一人の研究者は、数10本の研究論文のすべてに、まだ、高校も卒業していない息子を共著者として記していた。 なぜか、と言えば、論文の共著者となれば、その者の論文作成に貢献した実績があることになり、有名大学への進学がかなり有利になるから。なんとも!!



 ここまで書いてきて、呆れ果てて、もう「おなかいっぱい」なので、まだ、本の半分ほどしかカバーできていないのですが、ここでヤメます。

結論:
 この呉さんの本が、これまで10冊ぐらい買い込んだ韓国関連図書の中では、個人的にランキング1位です。是非、お読みください。