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メガ・シティーの環境問題 09.25.2004 |
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9月14日、COMSなる一人乗りの電気自動車に乗る機会を東京電力から与えられた。すぐに買うか、と言われたら、まあちょっと待つ、というのが本音ではあるが、将来の都市内交通の可能性を見た思いであった。 11月10〜12日には、学術会議主催の国際会議があって、テーマがメガ・シティーの持続可能性。 11月11日は、パネルディスカッションに参加しなければならないので、何かネタが必要。そこで、この2つをつないでみた。 C先生:9月14日にCOMSなる一人乗りの電気自動車に乗る機会があった。東京電力が、業務用車両として数10台導入しているもので、国連大学までわざわざもってきて下さった。また、担当のお話も伺うことができた。 A君:製造者はアラコなるトヨタ系の企業。 B君:プリウス用のモーター技術が使われているのかも。 A君:諸元表を見ると、モーターは小さいようですね。0.29kW×2という。600Wということで、相当小さい。 B君:プリウスのモーターが50kWだから、1/100しかない。 C先生:ところが、発進時のようなトルクが掛かるときには、もっと出力がでるということらしいのだが、果たしてどういうことか。 A君:モデルが何種類があるようですが、車重が280kg。0.6kWで動かすには、確かに重いような気もしますが。 C先生:意外と加速が良かったから、出力はもっとあるのかも。登録のための値か? B君:価格は約70万円か。ちょっと高いような気がするが、タカラのチョロQよりは実用的で良いと思う。 A君:チョロQも最近いくつかのモデルを売っていますが、基本的には、このCOMSの改造版。しかし、価格はかなり高くなって140万円以上と倍以上。 B君:こちらはかなり高い。おもちゃだから高いのか? C先生:今のままだとやはり50万円。もう少々品質感が高くないと70万円は出しがたい。エコであることは認めるが、エコプレミアムでないのだ。どうしても欲しくなるという品質感を是非とも出して欲しいものだ。 A君:維持費はどうなんでしょうか。 C先生:道路交通法上は自動車で、普通免許が必要。しかし、登録上は、原付自転車らしい。乗った車はスカイブルーの小さなナンバーが付いていた。 B君:税金を調べてみたが良く分からない。どうやら軽自動車税というジャンルに入るようだが、そこにミニカーというものがある。もしもそれだとすると、白ナンバーであるはず。税額は2500円。 C先生:通常の軽自動車が自家用で7200円だから、かなり安いことになる。 A君:軽自動車ですが、日本の場合軽自動車が必要な状況であることは良く分かりますが、その割には燃費が悪い軽自動車が多いので、電気自動車への変換を促したらどうなんでしょうか。 B君:理屈の上ではそうだ。e−neniなるサイトによれば、 A君:同じ月にヴィッツの1300ccCVT仕様が、16.0km/Lなんだから、軽というものの燃費がいかに悪いかが良く分かる。 B君:排気量が小さすぎるのだ。あのぐらいの重さになると、660ccのエンジンでは効率が悪い。スズキのツインも軽なんだが、なんといっても、軽量さが利いている。 A君:しかし、1300ccだと自動車税を34,500円も払わなければならない。ヴィッツの燃費が多少良くても、この年間27000円の税金の差を埋めるには、ガソリン250リットルぐらいの節約が必要。この程度の燃費の差では、これだけの差にはならない。 B君:ざっと計算しても、年間3万キロ走らないと。 A君:だからどうしても軽自動車になる。 B君:将来は、環境負荷に比例した課税という原則なんだろうが。電気自動車の環境負荷はかなり低い。 A君:COMSのような超小型だと、どのぐらいの環境負荷になるのでしょうか。ということでちょっと調べたら、COMSのエコライフなるページに妙なことがでていました。http://www.araco.co.jp/everyday/coms/ecolife/co2.htm 1km走る際に放出する二酸化炭素量 小型自動車 205g B君:COMSの0gは無いだろう。電気を作るときに二酸化炭素を出すに決まっているのだから。 A君:ちょっとひどいLCA的データですね。 B君:実際のところどのぐらい出すか、算出してみるか。 A君:72V42Ahの電池で40km走行可能ということになっていることから算出しますか。 A君:それなら1.1kgの二酸化炭素の放出量。これで40kmとすると、1kmあたりにすると、29g。 B君:実際には、充電時の熱とかになって、エネルギーが失われるから、35gぐらいと見るべきではないか。 A君:まあ、それにしても、COMSの二酸化炭素排出量は少ないことは少ないですね。もう一度まとめますか。本HPによる推定の二酸化炭素排出量は、 1km走る際に放出する二酸化炭素量(本HP推定値) 小型自動車 205g B君:軽からCOMSへの乗り換えを強制的に起こしたくなってきた。 C先生:しかし、電気自動車にはなかなかならないだろうな。なぜかと言えば、まず、どのメーカーが作るかだ。スズキ・ダイハツあたりのように軽のメーカーは決して自らの市場を狭めるような車は作らない(??)。 A君:どこかベンチャーが作ればよいのに。 B君:そのモーターの製造が意外と難しいのではないか。インホイールのモーターらしいが。 C先生:京都議定書の遵守をすることが決まって、それには、電気自動車の普及を図ることが必須だというような理解にならないと難しい。 A君:そうなっても、自動車メーカーは、作らないでしょうね。 B君:アラコはトヨタの関連企業だから作る。ダイハツがあるにはあるが、まあ、大トヨタだから多少の電気自動車が商売の邪魔になるとも思えない。 C先生:愛知万博は愛・地球博なんだから、電気自動車を大量に導入すればよいのに、と思うのだが。 A君:e−燃費をやっているレスポンスによれば、 B君:迷子の搬送用となると、一人乗りでは駄目なのではないか。 C先生:愛知万博も望み薄か。そろそろ、メガシティー対策の話に移ろう。 A君:いささか唐突ですが、都市の環境問題、あるいは持続可能性の問題も、通常の環境問題と同様に、デカップリング理論で説明が可能。 B君:都市の最初の問題は、上水道、下水道のような衛生問題と、ゴミ問題、スラム化の問題。 A君:それが終わると、交通公害問題、そして、最後の最後に残るのが、ヒートアイランド問題。 B君:一般環境の場合だと、自然資源の過大利用のような問題があるが、都市の問題になると、もともと人工空間故に、そのような問題は明示的には認識しなくてすむ。 A君:上水道、下水道、スラム化の問題は、その都市の経済力が向上すると自然に解決するタイプで、一般環境の場合だと、環境汚染に相当するような現象。 B君:ゴミ問題もその後、経済発展が進むとある程度の解決を見ることは可能。交通公害のうち、大気汚染は比較的最後の最後まで引きずる。なぜならば、利便性を求める故にどうしても交通量が増えてしまう。個々の車の環境性能が向上しても、そのため、汚染はなかなか減らないのが現状。 A君:しかし、それでも、やはり経済力が向上すると解決する。 B君:しかし、最後に残るヒートアイランド現象については、問題解決の道筋が難しい。 C先生:ヒートアイランド現象を考える際に重要な論点は主として2つ。一つは、都市の構造が太陽の光を受けて温度が上がりやすい構造になってしまったこと。樹木の不足や水の蒸発が起きない構造になっていることを含めて。もう一つが、都市内で使用されるエネルギー量の問題。これは、夏季のエアコンの多使用の問題と道路交通量の増大。 A君:車というものは、まさに大食い。ヒートアイランド現象の原因の30%ぐらいは車の排熱では。 B君:排熱というものを考えると、電気自動車の優位さが非常に大きい。発電時に排熱を都市の外で出し、都市内では、エネルギーのエッセンスのような電気を使うからだ。結構いい加減だが、先ほどの表を若干変えて、ヒートアイランドへの影響指数で表すと、 1km走る際に放出する本HP推測による排熱量 小型自動車 750kcal A君:なんとCOMSのヒートアイランドの効果が、小型自動車の1/20ぐらいになる。この小型自動車というものは、どうも2L級らしいので、ベンツやセルシオの多い都内だと、もっと減るのでは。 C先生:やはり、メガシティーの中では、電気自動車、しかも、超小型コミューターという考え方が正しいようだ。となると、いよいよ東京都知事の出番かな。ロードプライシングだ。電気自動車は無料。他の車は高額という形。 A君:そういえば、ロンドンではロードプライシングをやっているようですね。 B君:東京都のHPにロンドン、シンガポール、オスロの例が載っている。 B君:高いと思うが。 A君:色々と割引はあるようですよ。例えば、この地域内の居住者は9割引。バス、タクシーはタダ。トラックは有料みたいですね。 B君:罰金が高いらしい。未登録状態でこの地域に入ると、80ポンド。1万6000円。 C先生:肝心の電気自動車割引はあるか。 A君:あります。100%割引。要するに無料です。登録料が若干取られますが。 C先生:それは良い。 A君:しかし、シンガポールには電気自動車割引はなさそうです。 B君:まあ仕方が無いのでは。 C先生:電気自動車割引など以外にも様々な工夫があるべきだと思うのがロードプライシングなんだ。どうせ画像解析などで様々な情報が得られるのだから、色々な課金方法がありそう。 A君:提案:空席比例課金。5人乗りの車に1人で乗っている場合には、空き席4を考慮して、4倍課金にする。 B君:ということは、1人定員の車ならタダといことか。COMSだと、もともと1人乗りの上、電気自動車。なんだかメリットが無い。提案:非効率乗車課金:5人乗りを1人で乗っていたら、5倍。1人定員なら1倍というのが良いのでは。 C先生:発想としては面白い。乗り合いで乗るという習慣ができることが望ましい。 A君:ミニバンが売れなくなると言って反対されるでしょうね。 C先生:都内は7人乗りのミニバンに1人で乗る場所ではない。1人で乗るのなら、1人用の電気自動車という時代になったと思う。 A君:少なくとも、それがより先進的であることは事実でしょうね。 B君:COMSにしても、事故がちょっと怖いが、1kmあたり2円という経済性は魅力だし、さらに、都市環境への影響の少なさは圧倒的だ。 A君:先ほども出た電気なるものの特性、すなわち、発電所で廃熱を捨てて、年にはエネルギーのもっともおいしいエッセンスだけを持ち込む、ということをもう少々突っ込みませんか。 B君:通常のガソリン車だと、効率は15%ぐらい。ということは、走行に使うエネルギーの6〜7倍ものエネルギーを最終的には放出している。走行に使用したエネルギーも最終的には、ブレーキで熱になっている。 A君:プリウスだと、走行用の3倍ぐらいのエネルギーを放熱する。ところが、電気自動車なら、走行に必要なエネルギーの1.2倍程度までで済む。これは大きいですよ。車の大部分が電気自動車になれば、都市のヒートアイランド現象の半分ぐらいは解決と言えるでしょうね。 C先生:ただし、電気自動車の弱点は、ヒーターだ。これは、プリウスでも同じようなものだ。やはり、車の快適さの半分は、エアコン次第だから。エアコン無しの車で我慢できる人は、少ないのではないか。 A君:寒い、暑い。これは現代人にとって、我慢できないことでしょうからね。 C先生:車にエアコンが付いたのがいつか、ちょっと考えてみれば、良く分かるのだが。最近の現代人は我慢できない人種になってしまった。 A君:話題をちょっと変えて、このHPでは、水素燃料電池車は普及しないと断言していますが、大都市用と考えると、電気自動車と同様の特性があるように見えますね。 B君:たしかに、水素もエネルギーのエッセンスのようなもので、走行時には、水しか排出しない。 C先生:しかし、水素燃料電池車の走行のエネルギー効率は50%ぐらいではないか。だから、電気ほど良いとは言えないのでは。勿論、普通のガソリン車よりも、ハイブリッド車よりも良いが。 A君:メガシティーの問題は、都市政策をどうように決めるかという問題です。 B君:メガシティーの最終問題であるヒートアイランド現象を解決するには、都市内で使用できる機器とか、輸送手段とか、そんなものを他の地域よりも厳密に制御する必要がある。 C先生:先進国、途上国、いずれも問題に直面しているメガシティー問題だが、環境面での工夫が色々と有り得る。深刻ではあるが、面白い課題だと思う。 |
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