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    韓国大統領「文在寅の謀略」   07.19.2020
       武藤・元韓国大使の著書のご紹介

               



 このところの日本と韓国の関係は最悪の状態を超えて、超最悪状態になっているように思います。その理由は、と問われれば、個人的な思いとしては、韓国大統領・文在寅の常識が、国際的常識とかけ離れているから、と答えたいと思います。
 やはり、韓国という国は、すでに、本サイトでも昨年の8月頃、2回ほど日本文化と韓国文化の違いについて、議論をしてきました。
一見すると、似た国のように見える日本と韓国なのですが、実は、全く異なる文化の国のように思っています。元々の文化のルーツは似ているとも言えるのですが、どうも、その解釈が違うのではないか、という印象でした。
 より具体的には、こと
「国際関係については、国際的に標準的な基準で判断をしなければならないと思う国である日本」「国際関係だからこそ、自国民の思いを基準にして判断をしなければならない国である韓国」、その違いです。
 今回ご紹介する書籍は、
元韓国大使であった武藤正敏氏が書かれたもので、その記述は、ここまで書くか、といった印象を受けるほどのものです。2020年3月10日初版第1刷りですので、4月に行われた総選挙で、文大統領のコロナ対策が評価されて、文政権の大勝に終わったことの評価は、残念ながら、含まれていません。
 
韓国との私の個人的な関係を述べれば、韓国には、数名の弟子が居ます。ほぼ大学関係者です。そのため、過去、しばしば韓国に行っていて、場合によると大学で講義(韓国語は話せないので英語でした)を行ったりした経験もありますが、このところ、日本の大学の出身者である弟子達に不利益を与える可能性に配慮して、韓国には全く行きません。20年ぐらい前の韓国は、非常に居心地の良い国でしたが、現状は、大変に残念な国となりました。


C先生:Webをチェックすると、本日紹介する書籍の著者である武藤元韓国大使に関する批判的な記述を見つけることがしばしばある。その内容は、「武藤氏が2013〜17年に三菱重工業の顧問を務めていた。元徴用工訴訟の当事者である」、といった論調だ。そして、「武藤氏の発言は、ヘイトそのものだ」、といった評価もある。このような評価を行っている人は、そもそも日本人なのだろうか。
韓国の社会的常識が、日本と相当違うことは確実なる事実だと思う。特に、国際的な要素を含む事象になると、常識が大きく異なっているように思えるのだ。外交官である武藤氏の感覚は、恐らく、この点で、韓国を厳しく見ているように思える。

A君:だからといって、
全面的に武藤氏の発言を支持できるかどうか、となると、当然、個人的見解ですから、クリティカルに評価しなければならないのは事実です。

B君:その通りではあるが、
文大統領の思いとどっちが国際的常識に近いのか、と言えば、明らかに武藤元韓国大使に軍配が上がると思う。

A君:ということは、この記事での議論も、どちらが国際的常識に近いのか、という観点からの議論を中心に据えるということになりますか。

B君:何を
国際的常識とするか、と問われると、なかなか難しい部分があることも事実。しかし、「それに近いような対応とは何か」、という問題意識で、チャレンジする以外に無いのでは。

A君:国際的かどうか、ということになると、
儒教、特に、朱子学の教えは、非国際的になる可能性が高い思想であるということから議論するのでしょうかね。もっとも、もう、その議論は終わっていると思うのですが。

B君:まあ、済んではいる。
日本も、ある意味で朱子学を採用した国ではあるし。しかし、どうしても、韓国の朱子学と日本のものとでは、根本的に違うような感触だね。

A君:それは分かるような気がしますし、すでに本サイトでも議論をしていますが、ここで、もっとはっきり再度記述すべきでは。

B君:その通り。すでに何回か議論はしている。若干復習から始めれば、
まず、韓国と朱子学との関係だが、13世紀に中国から朝鮮に伝わり、朝鮮王朝の統治理念として用いられた。それまでの国教としては、高麗は仏教であったが、それを廃し、朱子学を唯一の学問(官学)とした。朱子学は、本来、学問と宗教の中間であって、純粋の宗教ではないと考えるべきものだから、仏教を廃し、朱子学のみを官学とするという対応が正しいとも思えないのだが。

A君:
中国の話ですが、朱子学は、官学となり、官僚機構・支配機構の身分、まあ、簡単に言えば役人になる科挙の試験を受ける資格を有する両班なる人々の守るべき原則になった。そして、やがて、両班を最上位として、中人、常民、賤民という四段階の身分制度ができたとされています。

B君:両班は、
朱子学の教えのもとに、労働行為を忌み嫌うようになり、「両班は箸と本より重いものは持たない」と称されるような身分になった。両班達も、全く歩かないのが、より上級の両班だという理解をしていたようだ。

A君:朝鮮に渡った朱子学だが、どうもにも、排他的な傾向が強い。高麗の国教であった仏教を廃し、同じく儒教の一派である陽明学も異端とし、
朱子学が唯一の学問になり、今日まで朝鮮文化に大きな影響を与えているとされています。

B君:朱子学は、日本社会にも非常に強い影響を与えている。しかし、日本と韓国の影響は、質的に違うように思える。どこが違うか、と言えば、
日本の場合には、国なり天皇制に忠誠心を持つことが主体で、朱子学での表現でいえば、「忠」を中心とした枠組みだった。しかし、韓国の場合には、どう見ても「孝」に重みがあったように思える。「孝行」という言葉から分かるように、祖先・親などを重視することだけれど。

A君:そうなると、何が欠落するのか、といえば、それは
対外国に関する事項は、極めて軽く扱われる自国と他国との間の合意事項は、自国内での都合が悪くなると、最初に無視される。あるいは、よりご都合主義的な対応になる。しかも、「しかし、『考』が最重要なのだから、そうすることが正しい」という主張と合体する。

C先生:そろそろ復習を終わって、今回の武藤元大使の書籍の内容の紹介に移ろう。

A君:では、本のご紹介。
「文在寅の謀略〜すべて見抜いた」悟空出版。2020年3月10日初版一刷

B君:すでにイントロで書いたように、3月10日に出版されているため、その後、
韓国の総選挙(4月15日)で文政権は大勝したことは、記述されていない。コロナへの対応が結果的に良かったということが、恐らく、文政権勝利の最大の要因アジア諸国の多くは、似たようなものだったのなんだけどね。なぜだか未だに分からないけれど、死者が少ない。

A君:しかし、
その後(6月16日)の北朝鮮による南北連絡事務所の爆破で、文大統領の評判がどうなったのか。余り明確な記事が無いですね。

B君:全く無いわけではなくて、韓国でも、それまで放置されていたような感じだったが、7月16日の報道では、
韓国の検察が金与正氏の捜査を開始したとのこと。なんと、「北朝鮮はわが憲法・刑法・国家保安法の法理上、反国家団体に該当する」というのが理由らしい。しかし、相手は、団体といっても国家。自国の法律の枠組みで、他の国家に何ができるのか、全く分からない。北朝鮮は国家ではなく、単なる団体なのだ、ということなら話はよく分かるけど。

A君:それ以上に、文大統領がこれを認めたのかどうかを知りたいけど、情報が見つかりません。

B君:そもそも、
爆破の対象は、北朝鮮ケソン(開城)にある建物だったので、建築費180億ウォンは韓国が出したとしても、その所有権を韓国だけが持っていたのか、このあたりの情報も良く分からない。

A君:韓国側は、
被害額は建築費に該当する180億ウォンと告発状には書かれているとのことだけれど、韓国側の弁護士は、「少なくとも800億ウォン以上になる」との推定を示しているようです。

B君:なんらかの設備があるとは思うけれど、そんな金額になるのだろうか。本日現在で、1ウォン=0.089円≒0.1円で換算して見てもね。

A君:
武藤氏が、次のサイトに関連記事を書いていますね。7月8日ですが。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61211
 今回、我々の記事ではかなり省略しているので、是非、お読みいただきたい。

B君:辞任した人の中では、
金錬鉄統一部長官が大物だったけれど、その主張は、何はともあれ北朝鮮との関係を進めたい人間であった。しかし、同長官を介しての親北は結実しなかった。

A君:どうやら国家情報院という情報機関が重要な鍵を握っているようで、武藤氏はその人選に注目しているようです。その記述ですが、
「しかし、新院長候補となっている朴智元という人は、国内政治に没頭した人。金大中大統領の時代に、密使として、南北首脳会談に合意。その実現のために、当時の金正日総書記に4億5千万ドル(484億円)の裏金を渡した。金総書記は、このお金によって核開発を加速して、6年後には初の核実験を行った」。

B君:しかし、結論としては、「次期対北朝鮮チームは、これまで以上に北朝鮮寄り」、とのこと。

A君:それでは、適切な表現より弱いようです。
「しかし、文政権は、北朝鮮親派で主要ポストを固めた。一層の北朝鮮への歩み寄りを進める人事だろう」、と表現されています。

B君:最近の、韓国の北朝鮮対応の復習をしたのも、本日、ご紹介している武藤元韓国大使の著書には書かれてないことを補填したかったから。

A君:ということは、残された文字数は、この本のご紹介に使うということですね。了解です。早速行きます。
 構成ですが、序章、1章〜5章。
全部で239p。初版が2020年3月10日。
 
序章 「嫌韓派大使」と呼ばれて
 第1章 国粋主義化していく韓国
 第2章 レッドチームに加わる韓国
 第3章 崩壊寸前の韓国経済
 第4章 日韓を隔てる憎悪の壁
 第5章 大韓民国を終わらせるな
 おわりに


B君:韓国の大統領制は、これまでの歴史から見ても、非常に大きな問題点を包含していると思う。その証明がいくらでもあって、それは、ほぼすべての「元大統領の末路が悲惨なこと」。

A君:この末路の話は、Webをチェックすればいくらでも情報があるので、ここでは細かい記述はしないで良いと思います。李承晩が第1〜3代。現在の文大統領は19代ですが、
18代目までの記述を見ると、自殺、死刑・実刑、暗殺、虐殺、収賄、不正蓄財、脱税、懲役刑、などの言葉が並びます。「これって、本当かよ」と思わず言いたくなる。

B君:このところの話題で、官僚であれば、賭麻雀で首になった人が日本にはいるけれど、首相レベルの政治家で韓国大統領のような末路となった人は?、と考えると、日本でも完全にゼロではないけれど、やはり、
韓国の政治の世界は妙だと言えるのでは。

A君:このところの最悪の日本の首相と言えば、民主党政権のときの始めの2名ぐらいか。色々と、批判したいことはあるけれどね。
日本と比較すると、韓国の歴代大統領は、全員、最悪と言えるかもしれない。

B君:例えば、韓国が日本を攻めている「WTO違反」の件だけれど、その中身をしっかり記述している情報は比較的少ない。その意味で、注目に値するのが、実は、今回の本の著者、武藤元大使の記事。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56948

A君:もう一度、復習しますか。まずは、
対象になった3品目です。フッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素

B君:韓国は、この対応を
「韓国の徴用工問題の取り扱いへの報復だ」と主張しているけど、実際には、もっと深い本当の意味がある。それは、フッ化ポリイミドは、化学兵器への転用が可能レジストは、戦闘機や高度電子機器(兵器)の回路形成に使えるのは当然のこと。そして、これがもっとも重要で、フッ化水素は、核爆弾の製造の際に必須

A君:確かに、
フッ化水素が、最終製品を考えれば、もっとも重要かもしれませんね。ウランには、原子炉の燃料であり、また、核兵器にもなるウラン235という同位体があって、この235は、質量数と呼ばれます。ウランのもっとも普通の同位体はウラン238ですが、これは連鎖反応を起こせないので、核兵器などには使えません。核兵器や核燃料を製造しようとすると、ウラン235を分離し濃縮することが不可欠ですが、ウラン238と235をどうやって分離・濃縮するのか。それには遠心分離という方法が使われます。ウランは6価の元素ですが、フッ化水素と反応させて、UFという化合物(気体)をまず作ります。このとき、ウランは238とわずかな235の混合物です。それを質量の僅かな違いを活用して、遠心分離機に掛けて、ウラン235が主成分のUFを製造するのです。

B君:分離方法は他にもあるけれど、核分裂を起こしてくれるウランは235の方なので、
235を多く含んだウラン、名称としては「濃縮ウラン」を作る必要がある。詳しい論文は、例えば、これ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvsj1958/12/1/12_1_5/_pdf

A君:日本からの韓国へフッ化水素の輸出を厳しく管理することを求めた理由は、
北朝鮮への違法な転売(あるいは提供)を文政権が行っていた可能性が高かったからだと信じられている。

B君:文大統領の最大の狙いは、南北統一。それも、
やり方を見ていると南が北に吸収されるという形を望んでいたのでは。しかし、もしそれを実現すれば、韓国の産業が大幅に活力を失うことが並行して起きるのでは。しかし、それも文大統領の望の一つだったのかもしれない。

A君:韓国は、軍事力の差で、北に吸収される形になるので、そうなるでしょう。それは、
韓国の国民にとっては、大変に不幸な事象が起きることと同義だと思う。

B君:全く、推測もできないのだが、韓国軍はそもそもどういうスタンスを取ることになるのだろう。

A君:分かりませんね。

C先生:そろそろ、
不確実な議論の連発状態になってきた。このあたりで終わりにするのが、妥当だと思う。この武藤正敏元韓国大使の本については、どう思う

A君:
極めて冷静に事実を記述しているように思いました。

B君:元韓国大使だったのだから、
色々と嫌なことも経験してきたのではないか、という印象を受けた。しかし、冷静な分析を行っていると思う。文大統領のスタンスは矛盾だらけ、特に、外交官から見たときに、「自国(=韓国)内だけの反応を考えて政策を決めるという、反国際的・矛盾だらけの主張に耐えられなかった」、という状況だったのかな、と推測した。

C先生:最近、妙な大統領が出現して困ったものだと思う。日本から見たとき、
3大困った大統領は、トランプ米大統領、ボルソロナ・ブラジル大統領、そして、文韓国大統領だと思う。大統領制は、実は、かなり難しい制度なのではないか、と思うのだ。大きな権力を握ると、ますます権力を拡大するという傾向、それに、自らの正義のコンセプト(時に特異化する確率が大)に基づいてそれを追求する傾向が強くなる。これは、人類にとって共通の特性だと思うのだ。

A君:
実権を伴う大統領制を敷いている主要国は、アジアだと韓国、フィリピン、インドネシアぐらい。しかし、中東、アフリカ、中南米では、大統領制が主流ですね。

B君:アジアだと、インドには、プラナブ・ムカジー大統領がいるけれど、実際の政治権力は、首相であるナレンドラ・モディ氏が握っている。

C先生:そろそろ、終わりにしよう。
余計なお節介だと言われそうだけれど、韓国のこれまでの大統領の、特に、退職後の最後の結末の歴史を眺めて見ると、どうみても、大統領制が適した国とは思えない。大統領なる地位に就くと、何かを勘違いしてしまって、得意満面になるのだけれど、退職後には、これは、「最後の最後には」と表現すべきかもしれないけれど、なぜか絶望的な状況だと判断せざるを得ない状況になっているように思えるのだ。なんとなくの推測に基づく感想で韓国民には失礼だけれど、本来、大統領になるべくして生まれた人が、実は、大統領にならない国なのでは
 
韓国国民からの反論は、恐らく、「それなら、日本の政治家はなんなんだよ!! しかも、日本国民はそれに満足しているじゃないか」。
 それに対する、小声での回答は、「いや、いや、満足はしていません。
日本の場合には、小選挙区制という仕組みを導入したのが、最大の間違いでした。しかも、小選挙区制を一旦導入すると、実は、その仕組みを変えるのができない制度(議員にとって甘い制度)であることを、見抜けませんでした。日本人として、大変に未熟でした」。