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  ニュージーランドより 1.15.2005 1.19.2005追加
     



 現在、ニュージーランドにいる。そのため、今回のHPは環境問題とは無関係に、ニュージーランド便りになる。仕事できているのか? いえいえ。全くの休暇である。
1月9日: 出発

 今回のニュージーランドは、南島のドライブが主目的である。もう少々細かい目的は、こちらの言葉で「サウンド」と呼ばれるものを見物すること。フィヨルドのようなものであるが、ノルウェーの本物は見たことが無いし、フィヨルドとどう違うのかも分からない。もう一つのマイナーな目的が、星を見ることである。できれば、天の川がくっきりと見えたらうれしい。星空の写真も簡単な装備で撮れるものなら撮って帰りたい。そのために、デジタル一眼カメラ一台を持参。マゼラン大星雲を覗くために、7×50の双眼鏡一台も持参。そして、最後の目的が、本の原稿を仕上げることである。本を一冊書くには、大体10万字が必要である。なんとか、このぐらいまで分量を増やして帰りたい。もっとも、そのためには、インターネット常時接続の環境が欲しいのであるが、今回のホテルには、そのようなところは無いようだ。やはり、執筆だけならば香港や韓国のホテルがよいようだ。
 成田に16時30分集合。出発時間は18時30分。連休の最終日だけに、出発客はそれほど多くは無い。セキュリティーチェックのX線も、半数程度しか開いていない。
 出発ゲートに行って驚いた。どこかの高校生の修学旅行のご一行様200名程度がすでに列を作って待っている。おしゃべりの音量が相当に大きい。今回は、プライベートなので、エコノミー。この連中と一緒ではうるさくてかなわないのではないか。
 幸いにして、席は若い番号だった。エコノミーの前から3列目。修学旅行の生徒は、どうやら後ろの席から順番に番号順で並んでいるようだ。これなら大丈夫。
 普段、通路側以外に座らないのだが、今回は、くれた席が窓と真ん中。機材は747なので、3+4+3の座席配置。通路側には、日本人のおじさんが一人で乗っていた。

1月10日: クライストチャーチに到着、テカポへ

 飛行時間は10時間40分。出発はほぼ時間通りだったのだが、滑走路を変えられたからとか言う理由で、結局10分ほど遅れた。意味不明。成田には確かに2本の滑走路があるが、1本は短いので、11時間も飛ぶジャンボは離陸不可能なはず。
 ニュージーランドの入国書類を書いたが、どうやら検疫が極めて厳しいようだ。農業国としては当然なのかもしれないが、どんなものでも、食品をもっていたら、Yesにチェックを付けなければならない。実際に持参しているのは、FRISKだけだが、これでもチェックをするのだろうか。不適正は申告は、即時にNZ$200の罰金だという恐ろしいことが書いてあるので、Yesにチェックすることにした。
 まあ何事もなく、クライストチャーチに到着した。ニュージーランド人の体格に合わせてあるのだろうか、座席間隔がエコノミーにしてはまあまあ。最近いくつかの航空会社が導入しているプレミアムエコノミーぐらいの間隔はある。椅子のできは余り関心しなかった。当然のことながら、リクライニングしてもそれほど楽ではなくて、お尻が痛い。
 入国の際のパスポートチェックは、極めて友好的ではあるが、実に色々な質問が来た。NZ$750を越す品物を持っているか、という質問にYesに答えておいたら、何をもっているか、と質問され、パソコン、デジカメ、時計、と答えたら、個人用かとの質問。当然だ、と言ったら、それですぐにOK。検疫も、食品は何を持っているのか、と言うから、FRISKと、飛行機の中で出てきた小さな醤油を示したら、こちらも瞬時にOK。まあ、そう気にすることは無いようだ。単に、正直に申告すれば良さそう。
 レンタカーも、予約を入れてあるので、簡単に手続きが終わる。飛行場からどうやって出るかがもっとも難しいのだが、質問したら、なんでそんなことを聞くのだという表情。うーん。
 車はフォードのファルコン・フェアモントなるもの。エンジンなどの仕様は不明。後ほどインターネットで調べよう。本日の目的地は、テカポである。
 テカポへは、210km。比較的楽に到着。まさに10軒程度の様々な店があるだけの場所。その後、天気がよいので、いつでも雲に隠れているといわれるマウント・クックを見物に行くことにする。中腹に雲が被っているが、綺麗に見えた。それなら、ということで、マウント・クックにもっとも近い宿のある町、マウント・クック・ビレッジまで行ってみることにした。今晩は、テカポの名物ツアー、星観察ツアーに参加することにして、仮の申し込みをしてある。ただ、どうやら前線が近づきつつあるもので、ツアーの開催ができるかどうかは、夜9時に決定するとのこと。ということは9時までにはテカポに戻る必要がある。明るさは全く問題ない。サマータイムを採用しているだけのことはあって、日没は9時45分ぐらいである。
 マウントクックビレッジのハーミテージホテルで、マウントクックを窓越しに眺めつつ、かなり急いで晩飯を食べて、テカポに戻る。途中から、雲が出始めて、星観測ツアーへの参加は断念。
 ただし、雲があっても、雲量は30%ぐらいなので、どこか雲の切れ目から何か星が見えるだろうということで、10時過ぎに街頭の無いところに出かける。ところが、まだ明るいのだ。なんとか暗くなるのが11時過ぎ。11時30分には太陽の光は消えたが、今度は月が煌々と照っている。ということで、星観察は余りうまくいかず。それにしても、寒い。なんとか撮った逆さオリオンと雲の写真。南半球では、オリオン座は逆さに見える。月がオリオンの傍にいるので、雲が明るい。ピントが合っていない。

写真1:逆さオリオンの縦三ツ星と雲


1月11日: 移動日 クイーンズタウンへ
 テカポを出て、クイーンズタウンに向かう。天気は、曇りときどき晴れぐらい。まっすぐ行くと、比較的簡単に着いてしまうので、西海岸によってから、クイーンズタウンに行くことにする。
 ニュージーランドの道路状況だが、いわゆる高速道路がある場所は非常に限られている。ただ、普通の道でも制限速度は100km。町を除いてどんな道でもほぼ100kmだ。65kmで曲がれといった警告は出てくるが、そこを100kmで走り抜けられるのなら、それは自己責任でやっても問題はない。平和に走れる平均速度は、しかし、80km程度。
 ところが、南部への峠、Lindus峠というというところが結構の難所で、遅い車が多いので、距離を稼げない。しかも、150km以上、ガソリンスタンドが無いので、ガソリンもそろそろ怪しい。ニュージーランドをドライブするなら、ガソリンは、半分以上減ったら給油をお勧め。このフェアモントなる車の燃費は、大体11km/Lぐらいのようだ。プリウスなら確実に22km/Lは出るようなドライブ条件なのだけど。
 まあ、なんとかもう過ぐクイーンズタウンというところまで到着したが、まだまだ早いし、クイーンズタウンの散歩を考えたが、天気もそれほど良くないので、給油をしてやや遠いが西海岸へ行ってみることにした。
 風がどんどんと強くなる。Hoveo湖という湖のところで昼食を食べたが、飛ばされそうな風になった。それから山越えだ。峠の標高は大したことはなくて、560mぐらい。ところが、峠に近くなったころから、猛烈な雨。ワイパーがかろうじて間に合うので、過去最強の雨という訳ではないが、風も非常に強い。しかし、ここまで来たら行ける所まで行くことにして、峠を越え、ハーストという町を目指す。U字渓谷の崖の上からものすごい量の水が滝になって落ちている。すごい風景。ということで必死になって走って、西海岸に到着したものの、猛烈な雨と風で、逃げ帰ってきた。ニュージーランドの西部は、本当の雨が多そうだ。
 午後6時頃、クイーンズタウンに到着しても、雨が相当に降っていた。
 夜は、やけに気取ったレストランに入ってしまった。ニュージーランドとしては、一人当たり5000円程度で非常に高かった。このレストランは、量が少ないので、もっと多いと聞いていたが、なんだこんなものか、という印象。しかし、この理解は、後ほど、大幅な訂正を必要とすることが分かった。

1月12日: クイーンズタウン

 朝起きてみると、天気の回復が思わしくない。雨は降っていないが雲が多い。気温も低い。それでも、なんとか午後には回復しそうな気がする。
 青空が見え始めたので、ロープウェイで展望台に上ることにする。4人乗りのゴンドラで頂上へ。なかなかの景色である。頂上は、観光客を乗せるパラグライダー乗り場、リュージュと言う名ではあるが、ハンドル・ブレーキ付の乗り物、レストラン、といった感じ。景色はなかなか結構。
 それにしても、出会う東洋人が日本人かどうか、判定が一瞬でできる。それは、日本人の服装は奇妙だからである。共通点は、帽子と手袋。帽子を被っている人が90%以上である。ニュージーランドは、確かに紫外線が強そうである。だからといって、最近の日本人の女性のように、手袋をして歩くことは無いだろう。恐らく美容のためと思われるが、これではビタミンD不足になって、骨粗しょう症を加速している。若いうちは、美白もよいが、ある程度の年になったら、骨折の原因の一つが、日光に当たることを極端に避ける生活態度にもあるのではないだろうか。毎回述べているように、ものごとには、必ずトレードオフがある。日光に当たりすぎてもいけないが、当たらないのはもっと悪い。適切に当たることが、健康上重要であることは、以前と全く変わらない。
 午後から、部屋の真正面の湖を見ながら、多少仕事。書きかけの本を若干書いた。
 夕方から、雲一つない快晴。空を見る最適の条件。ということで、隣町までドライブして、街灯のない道路の脇に車を止めて、空の写真を撮影。しかし、余り上手に取れない。南十字星ぐらいなら、実は、ホテルの部屋の窓からでも撮れる。

写真2: ホテルの部屋から撮影した南十字星。 湖の向こうの山も写っているが、肉眼では真っ暗で全く見えない。



1月13日: テ・アナウへ ミルフォード・サウンド

 クイーンズタウンは、綺麗な町だった。これから、もう一つのリゾート地である、テ・アナウを目指す。2時間ほどのドライブで到着。天気は、まずまず。
 本日の見物は、ミルフォード・サウンド。サウンドとは、どうも「入り江」みたいな感じの英語らしいが、行ってみたら、結論的には、要するにフィヨルドであった。ノルウェーのフィヨルドを見たことはないが、これがフィヨルドでなくて、何なのかというものであった。いずれにしても、ニュージーランド南島の見ものの一つだ。
 テ・アナウからミルフォードまでの道をミルフォード・ロードと呼ぶが、なかなか綺麗な道だ。ぶな林も見事。特に、最後の峠をホーナー・トンネルで越すが、この前後の岩山はなかなか見事な景色である。
 ミルフォードで船に乗って、1時間20分ほどで往復する。ノルウェーのフィヨルドを見たことはないのでなんともいえないが、見事な景色である。
 ミルフォードの天気は実に変わりやすい。雨が降り出した。しかも結構強い。
 ミルフォードで遅い昼食をとって、テ・アナウに戻る。天気は途中で回復し、夜は非常によい天気。全く雲がない。
 湖畔に出て見ると、低い街灯が1m程度の高さにあるだけ。これなら写真が取れそう。特に、今回の目的の一つ、マゼラン大星雲の写真を撮ってみることにする。ところが、肉眼では見ることは不可能。双眼鏡でも怪しい。カメラを大体の方向に向けて、シャッターを切ると、なんと写っているようだ。

写真3:マゼラン大星雲


 この写真は、キヤノンEOSKissDigitalNに、50mmF1.8のレンズをつけて、絞りF2、シャッター30秒、ISO800の設定で露光したもの。いささかピントが悪いが、これでも最良のもの。無限遠にピントを合わせるのは、極めて難しい。もちろん、マニュアルでフォーカスする。昔のマニュアルフォーカスのレンズならいざ知らず、最近のオートフォーカスのレンズは、無限遠よりも先までピントが合う(??)ようにできているのだ。無限遠より先とは、一体どこにピントが合うのか?? (正解は、オートフォーカス機構のために、そうせざるを得ないだけ)。


1月14日: ダウトフル・サウンド

 もう一つのフィヨルドツアーに出かける。所要時間は、ホテルからの出発から帰着までで9時間30分。値段も大変なもので、一人でお昼のお弁当まで付いて、NZ$250。リアル・ジャーニーなる企業の独占事業である。最終回のツアーを予約したので、出発時間は10時45分である。大型のコーチがお迎え。マウナポリという町まで20分。そして、そこで、船に乗り換えて1時間30分。湖の反対側に到着。ここでは、マウナポリ発電所という有名な自然保護に関わる一大プロジェクトの結末を見ることができる。そこからダウトフル・サウンドまで行くが、ダム建設のときに作られた言わば私道であって、今は、どうやらリアル・ジャーニー社が管理をしている様子。それ以外のツアーは入れない。まず、バスにのって、この発電所を見学。トンネルを2kmほど地下に潜る。この湖は、標高177mなのだが、その水を垂直にほぼ標高0mまで落として発電、そして、その水は、10kmほどのトンネルを通って、海に放流されている。
 このニュージーランド西部のこの一帯は、世界でも最多雨量を記録するところのようで、昨日行ったミルフォードで、年間6000mm、このマウナポリで3200mmだという。この雨を有効活用しない手は無い、ということで、1963年に始まったこのプロジェクトであるが、最初は、普通にダムを作って、現在の水位を10mほど高くして、ダム式の発電所を作る予定だった。しかし、10mの水位上昇でも周辺地域の環境には大きな影響を与えるということで、反対運動が起き、その結果、現在の水位のそのままでしかも、川が流れ出ている反対側から海までトンネルを作ることで、少なくとも大きな環境破壊は守られたというところのようだ。
 地下に発電所があって、そこを見ていると、ここに85万キロワットの電気を起こすだけの水が通っていて、それが漏れ出したらどうなるのか、いささか心配になる。どうやら、たった60秒で、この発電施設のある空間は満水になり、それからSurge Chemberというところを満たすらしいが、それにも180秒しか掛からないらしい。4分間でどうやって外に出るのか、まあ、そんなことは起きないのだろうが、逃げられる気がしない。
 工事のために16名が死亡したとのこと。当時の土木工事の水準から言えば、仕方が無いのだ、と説明員は言っていた。たしかに、日本だって、黒四ダムの建設で死亡したのは171名。発電所の規模から言えば、33.5万キロワットの黒四は、このマウナポリ地下発電所よりもかなり小さい。

 写真4:マウナポリ地下発電所の模型。 模型の黄色いトンネルをバスが地下まで降りて行く。


 さて、マウナポリ発電所から、峠を一つ越して、ダウトフル・サウンドの奥に到着。そこから、船で3時間のツアーに出発。
 昨日、ミルフォード・サウンドを見てしまったので、似たようなものだとも言えるが、まあ、長いので十分堪能できる。しかし、それにしても、寒い。雨も降ったり止んだり状態。ときどき、雲が切れる程度。
 この付近には、地震もあるようだ。垂直な崖が崩れているところがあったが、2003年の地震とか言っていた。未確認。
 ということで、長い長いツアーも終わって、ホテルへ帰着したのが、午後8時15分ぐらいになっていた。それから、ホテルのあるテアナウも猛烈な雨になった。

1月15日: ダニーデン

 本日は、特に、あまり大きな目的もなく、ダニーデンという東側の町まで移動。その町のはずれに、オタゴ半島があって、ペンギンとかアホウドリとかが見られるとのこと。
 天気は、不安定。雨が降ったり、晴れたり。距離は、300km弱でダニーデンに到着。そこから、半島の先端まで一応ドライブ。ペンギンもアホウドリも、ツアーに参加しないと見られないみたいなのでパス。ラーナック城とかいう、ニュージーランドの金持ちが作ったお城を見物。単なる見世物なら$20とは高いと思ったが、庭が結構綺麗なので、許せる値段。
 ダニーデンは、かなり大きな町だ。駅などの建物は古い英国風。

1月16日: クライストチャーチに戻る

 ダニーデンからクライストチャーチは、300km強の距離。4時間といったところだろう。
 と思ったら、意外と時間が掛かる。制限速度はやはり100kmなのだが、トラックが上り坂に入ると、70km程度になる。国道1号線なのに、1車線しかないところが大部分で、ところどころに追い越し車線がある程度。親切なドライバーだと、「Slow Vehicle Bay」というところに避けて止まってくれたりするが、まあ、めったに無いことだ。Bayは、駐車区分といった意味だろうか。
 結局のところ、クライストチャーチの町に到達したのは、昼飯を途中で食べたこともあって、6時間後のことだった。
 どこに行くか。やはり、高いところに言ってみたい。ゴンドラがあるようなので、そこに行こう。ということで、バンク半島の方向の小さな町、リトルトンを目指す。モーターウェイに乗ったのが敗因で、ゴンドラが見えたのに、道路を下りることができない。トンネルに入って、山の向こう側に出てしまった。しかし、この国もそうだが、ランドアバウト、いわゆるロータリーシステムの道路の良さで、トンネルを出たところで簡単にU−ターンが可能。無事にゴンドラで頂上へ。
 外を見て驚いた。どう見ても、火山のクレーターなのである。バンク半島そのものが火山で、その周りに平坦なところが海になっており、カルデラ地形の外輪山にゴンドラで登った形になっている。やはりニュージーランドも火山国なことだけはある。クライストチャーチを訪れたときには、この山に登ることを絶対にお奨めである。
 色々と見回すと、道路が展望台のすぐ下まで来ている。どうやら、この道は普通の道路のようだ。夜ここからならば、360度の空を見ることができそうだ。それよりも、クライストチャーチの夜景が凄そうだ。
 日没が9時過ぎなので、暗くなるのは10時過ぎ。そこで、10時に車で出発。20分程度で、目的の道路の入り口に到着した。そこから5分で、下見をしてあった場所を選択。まずは、クライストチャーチの夜景である。

写真5: クライストチャーチの夜景。



 まともな三脚を持ってきていない。全長15センチの三脚を車の屋根の上で使用したので、屋根への反射光が写りこんでいる。

 続いて、星空の写真。こちらも三脚の限界でぶれたり、あるいは、前回も述べたように、ピンボケの連発。その中で、偶然に取れた大マゼラン星雲の写真をトリミングして見たのが、次の写真。

写真6: 大マゼラン星雲の写真


 次に南半球に来るまで、このような星空を見ることはできないだろう。明日は昼間はとにかく、天気は下り坂なので。

1月17日: クライストチャーチの町

 今日は、朝一番で、レンタカーを返却。合計2400km程度のドライブだった。車の件は、今回の最後のまとめに。
 本日は、丸一日クライストチャーチ。ただし、原稿書きも進めないと。中心部のまさにチャーチを事始に、水族館、植物園を散歩。そして、ホテルに戻った。
 水族館では、妙な魚とKiwiを見たが、魚ではなくて、イグアナを小さくしたようなTUATARAという両生類の説明文に関心した。「この両生類の性は卵から孵化するときの温度で決まる。20℃だと大部分がメスに、22℃だと大部分がオスになる。21℃だとほぼ同数」。
 われわれが環境ホルモン騒ぎに巻き込まれていた最初のきっかけになった「奪われし未来」の本だが、フロリダのワニの性の決定について、同様に温度に依存するのだということが書かれて居なかった。むしろ、なんらかの化学物質の汚染によって、メス化が起きたとされていた。
 環境問題をすべて知ることはほとんど不可能であるが、様々な知識が徐々に蓄積されているのも事実のようである。
 しかし、環境科学者が水族館などを丁寧に見て歩けば、誤解を振り撒くことから逃れられそうに思った。

 もう一つこの町で感心したのが、自転車レーンがきちんと作られていること。片側2車線の道路なのだが、1車線は、パーキングメーターが設置されている。そして、そのレーンに自転車レーンがある。パーキングメーターが設置されているのは、交差点の30m前程度までで、そこからは、左側に行く車は、左側のレーンを走ることが可能。ここで、自転車と自動車は共存することになる。しかし、このレーンから直進はできない。直進車は、右折車があると、左側のレーンに入らないで待っている。この最後のところは、東京のように、右折車線を作ることで解決可能だと思われる。東京も、どうせ、もっとも左側の車線は違法駐車によって占拠されているのだから、全部パーキングメーターを付けて、支払いをしていない車は10倍の料金をすぐに取るといった方法にし、同時に自転車レーンを設置することが良いのでは。そして、自転車レーンのある道路では、歩道の自転車走行を禁止する。

 東京を自転車交通のモデル都市にしてみたいが、こんなことを考えているのは誰なのだろう。どこに提案すれば良いのだろうか。。

1月18日: 帰国

 朝、6時55分の国内線でオークランドへ。そして、成田へ。かなり大幅に出発が遅れた。機体は767−300だったが、スカスカだった。

総まとめ
 
 今回のニュージーランドは、寒いつもりでは来たが、本当に寒かった。昼間なのに6℃といった気温のところもあって、これだと今年の寒い東京と変わらない。クイーンズタウンの日本人が、今年は気候が変だと言っていた。世界的に気候が変なのは事実のようだ。
 この国は、日本人にとって、余り違和感の無い国のように思う。日本料理店、東洋料理店などが多い。セキュリティーにも余り気を使う必要はない。日本と同じぐらい安全だし、危険なのだと思う。最近の失業率の低下で、かなり安全性が高くなったようだ。
 ただし、英語はむずかしい。こんなに英語が通じない国は、英国以外には無い。オーストラリアの方が、まだ国際標準英語に近いような気がする。
 交通状況も、日本のような信号のあるスタイルとは全く違うが、左側通行であるので、運転も慣れている人が多いのではないか。どこでも100kmの制限速度ではあるが、思いのほか時間が掛かる。実際に100km出せないからである。遅い車が居ることと、カーブでも制限は100kmだが、どうしても減速するからである。
 借りたフォードファルコンのフェアモントは、なんと4Lもの排気量がある車であることが判明。ちゃんとした4ドアセダンの割には、後席のスペースはミニマム。プリウスの方が後席は余程楽だ。もっともトランクスペースは広大だが。
 直列6気筒という時代遅れのデザインの4Lのセダンだと、11.5km/Lという燃費もうなずける。オーストラリア製のようだが、まあ、アメ車なんだから。世界中で、直列6気筒などというエンジンを作っているのは、アメリカだけか??
 ドイツなどでは、なんとなく省エネに気を使っているな、という感触が伝わってくる。白熱電球が電球型蛍光灯に変わっているからである。もっとも、この国は、水力発電の国で電力代が安い。一方、ガソリン代は日本と同程度だが。
 その気になれば、気候変動防止条約にも参加が可能な国のように思える。対策はいくらでも取りようがありそうだ。
 農業国なのに、農作物はほとんど見かけなかった。わずかにトウモロコシ畑を見ただけ。もっとも、南島のさらに南半分だけだからだろうと思うが。森林は、中部から東部は雨量の関係で多くは無い。しかし、西部は雨が多いので、森林地帯である。
 鉄道線路は見たが、列車を見たのは、ただの1回のみ。貨物列車だったが、アメリカのよう長いものではなくて、短かった。それに引き換え、トラックは非常に多い。それも2輌連結のトレーラーが多い。鉄道の復活には、かなりの国民負担の増加があるのだろう。野党は非難しているようだ。
 結論:観光でニュージーランドへ来るのならば、まあ、中部から西部にかけての山岳地帯だろう。ノルウェーに行かなくても、フィヨルドを見ることができるのが、最大の売りものかもしれない。それに、やはりマウナポリの地下発電所は、一見の価値あり。日本人観光客は行かないところのようだ。テカポなどの地域は、乾燥しているので、南十字星とニセ十字の間の「濃い天の川」を見るにも適している。