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   PM2.5は新たな悪者か?
     02.24.2013
      




 3月3日に、本編の続編のような記事を書きました。キーワードは、NHKのクローズアップ現代の報道、さらに、環境省の報告書のための検討会でどのような疫学的な検討が行われたか、などです。



 環境問題の面白い特徴の一つは、メディアによってそれが「作られる」ことである。

 そして、健康至上主義、これは自己至上主義の一部であるが、の現代人にとって、非常に怖い悪者になることもある。

 その条件は、まず「新鮮な用語」、要するに、記者も一般市民も知らない単語であること。そして、もう一つの条件が危機を煽ることができること。健康被害は勿論だが、加えて、現状であれば、中国・韓国に対する国民的反感を増幅できることも条件の一つである。

 要するにメディアの商業主義と現代人の自己至上主義という二つの条件を満たしていることであるが、久々にこれらに合致したものが、「PM2.5」であった。

 実際のところ、どのような影響があるのか。どう考えるべきなのか。

 中国・韓国にとっては、日本の10〜20倍という濃度であって、環境対策が必須なので、しばらくすれば問題は解決するだろう。なぜならば、生命への危機は政治的な危機につながるからである。

 日本国内では、九州地域など西日本は多少の影響はあるかも知れないが、脅迫的報道やうわさ話に脅かされて、個人的対応をとる必要があるほどのものではない。

 なぜなら、日本がすでに克服したことだからである。

 本日の朝日新聞が「富士山拝める日増えた」という記事を出しているが、これがまさしくPMが改善されたという証拠である。この記事にもあるように、「73年度の年平均濃度は、都内で1立米あたり101μgだったが、11年度は21μgまで下がった」。

 現時点で問題されるのは、日本でも、ときに環境基準値を超えたということである。しかし、環境基準値という数値の意味が、一般には、理解されていない。



1.PM2.5が話題に

 今年、1月8〜9日の2日間、北京の清華大学を訪問し、大気汚染を含む自動車関連の研究の進展について、アドバイザー的な役割を果たしてきた。

 この二日間、大気は極めてキレイで、昔の北京とは違うなあ、と思って帰国した。ところが、それから数日後、北京の大気汚染が大変な状態になった。過去同時期の北京は零下15℃級だったが、8日の夜はそれほどでも無かった。それが急激に寒くなったらしい。そして、恐らく高気圧に覆われて無風状態になったのではないだろうか、ニュースのように大気の透明度が極端に悪くなった。

 PM2.5は、大気中の微小粒子のことで、日本では、かなり前に問題になったことである。石原都知事がペットボトルにディーゼル車のススを詰めて、「都内で1日に12万本分のススが出ている」と発言したのが、1999年11月である。

 そのお陰か、都が先導し、国のディーゼル車の排ガス規制も強化されて以来、PM2.5問題も、日本では余り問題にされない状態に改善されたが、このような状況を知らないメディアにとっては、未知のキーワードだったのだろう、かなりセンセーショナルに報道がなされた。

 2008年には、環境省が検討会を開催した。それは、諸外国で、微小粒子が肺への悪影響があって寿命を縮めるとの報告が出たからである。

 最近の動きとしては、北京のニュース以来、環境省の大気汚染測定値を掲載しているサイト、「そらまめ君」へのアクセスが増えすぎてサーバーの能力が不足した。現時点では、かなり快適にアクセス可能になっているが、果たして、いつまで皆さんの関心が続くのだろうか。

 メディアの関心事の一つは、中国からPM2.5が飛んできて、西日本などへの影響が出るかどうかである。確かに、小さな粒子だけに、飛んでくる可能性はあし、実際、来ているようだ。黄砂ですら飛んで来るのだから、まあ当然である。

 PM2.5の環境基準値は、「1年平均値が15μg/立米以下、1日平均値が35μg/立米以下」。

 環境基準値とは、ヒト健康を適切に守るために維持されることが望ましい基準である。基準を超過した場合でも直ちに健康に影響が現れるということはない。

 PM2.5問題をもう少々根本から考えてみることが、本日の記事の目的である。


2.大気汚染はどのぐらい悪いのか

 産総研の岸本氏の2003年発表のパワポによれば、日本の大気汚染における悪者の変遷は、大体以下の通りだそうである。そこに、筆者はPM2.5を加えてみた。

  年代       悪者名
1960 〜75年    二酸化硫黄(SO2)
1970 〜2000年  二酸化窒素(NOx)
1990  〜現在    粒子状物質SPM
2012  〜?     微小粒子状物質PM2.5  後述するように、日本では解決済なので、この行は不要?

 粒子状物質は、1990年代になって、突然現れたものなのか。いえいえ、悪者が退治された後に、それほど悪くない悪者が目立って、そして、それも退治されると、あまり悪くない悪者が目立つのが、環境問題の歴史の流れである。

 いや、環境問題だけではないのかもしれない。日本人男性の寿命は、1950年には55歳、1955年には64歳ぐらいだった。そのころ、死因としては、結核などの感染症がまだまだ多く、がんはまだ希な死因であった。しかし、現時点では、感染症は死因としては少なく、がんで死ぬ人が増えた。がんが悪者でないと言うつもりはないが、がんで死ぬ人が多数になるという状況は、それ以外の感染症による病死を克服しないと実現できないことである。

 粒子状物質が問題にされるようになるには、実は、二酸化硫黄がまず克服されなければならない。次は二酸化窒素。しかしこの物質はいささか微妙な物質で、それ自身の毒性が非常に高いというものではなく、現状の規制値で充分である。むしろ、日本におけるディーゼル車の規制が、二酸化窒素ばかりに向けられたのは、NOxの規制値を厳しくしすぎたからなのかもしれない。むしろ、粒子状物質SPMにもっと早く取り組むべきだったようにも思える。


3.粒子状物質SPMとは

 ところで、粒子状物質SPMとは、何か。そして、PM2.5とどこが違うのか。SPMの別名はPM10と呼ばれることがある。平均粒径が10μmという意味である。となれば、当然のことであるが、PM2.5とは、その平均粒径が2.5μmであることを意味する。

 10μm、2.5μmとはどのぐらいの大きさなのだろうか。

 アサガオ花粉  100μm
 細かい砂     90μm
 髪の毛の太さ   70μm
 スギ花粉     20μm
 ディーゼル粒子大 10μm
 ディーゼル粒子小  2μm
 黄砂の砂      5〜0.5μm
 霧の水滴     1μ以下
 タバコの煙    0.5μm以下
 

 なぜ、10μm、2.5μmが基準になっているのか、と言えば、それは、そのサイズのフィルターが存在しているからである。

 なぜそのようなサイズのフィルターが作られるのか、と言えば、大気中の微粒子は、どうも、10μあたりが平均粒径で、1μあたりの粒子は少ない。それより小さい0.5μmぐらいのものの数はまた多くなるのだが、このサイズの粒子の健康被害は少ないとされている。そして、平均粒径が10μm程度の粒子よりも、やや小さめの2.5μm程度の粒子の方が毒性が高いと考えられる疫学的な結果がある。

 さて、大気中の微量粒子はどのような物質からできているのだろうか。

 炭素、有機炭素、(NH4)2SO4、NH4NO3、NH4Cl、水溶性や吸湿性の高い成分との結合水等から構成されている。

 有機炭素はもともと有機物が酸化されて生じた水素、酸素など有機物の構成元素を含む炭素と考えられる。

 炭素、有機炭素で、ベンゼン環を含むような物質は、発ガン物質にもなりうる。


4.発生源は何か

 様々な発生源から、粒子状の物質が大気に放出されている。これを一次粒子と呼ぶ。原因が明らかな一次粒子に加え、大気中の粒子の約半分は、前駆物質が大気中で反応して生ずる。

 PM(粒子状物質)そのものも前駆物質になりうる。加えて、NOx、CO、SOx、NMVOC(non-methane volatile organic compounds、メタン以外の揮発性の有機物)、NH3、HClなどが前駆物質である。

 これらの量を把握しないと、PM10、PM2.5などの発生量が予測できない。


5.ヒトはどうやってPM2.5などを吸い込むのか

 それは簡単で呼吸をしているからである。PM2.5の場合、室外の濃度の方が圧倒的に高い、という訳ではなく、室内濃度も同レベルか多少低いぐらいであるとされている。しかし、これは欧米の話で、室内で靴を履かない日本の生活習慣によって、欧米に比べて室内濃度が余り高くないのが日本の状況だとされている。

 要するに、靴に付着している土壌粒子もPMの一種である。


6.PM10、PM2.5を吸入すると何がおきるのか

 ここの記述としては、環境省による微小粒子状物質曝露影響調査報告書を、それこそ1/10000程度に圧縮して記述する。当然、記述は不正確になる。もしも、不正確さが気になるのであれば、この参考文献の入手は容易であるので、ご自分でご検討いただきたい。若干の用語が難しいので、一々ネットで意味を調べることになるため面倒であることを除けば、一応の理解はできるのではないかと思う。

環境省微小粒子状物質曝露影響調査報告書 (リンク先訂正しました)
 http://www.env.go.jp/air/report/h19-03/index.html


6.1 体内での挙動とサイズによる違い

 簡単にいえば、呼吸器に沈着する。沈着する部位や沈着量は、粒子の粒径、形状、吸湿性、水溶性かどうか、などによって影響を受ける。

 上気道、下気道、肺胞など部位によって違うが、ざっとした結論では、1μ以下は沈着しにくく、また、10μを超すと肺には沈着しにくく、3μより大きいと気道に沈着しにくい。

 気道では、したがって、1〜3μmの粒子を、肺胞では1〜10μmの粒子を主として考えれば良いことになる。ただし、肺胞では、2〜4μmの粒子の沈着率が最大である。
 要するに、どうやら1〜4μ程度の粒子径のものを考えれば良いようである。

 沈着した粒子はどうなるのか。様々な機構によって、外に排泄されるなどで除去される。

 肺胞に沈着した粒子は、気道に沈着した粒子より除去されにくい。


6.2 呼吸器系への影響

 考えられている影響は次の3項目である。
(1)気道や肺に炎症反応を起こす。より高濃度に曝露すると、肺障害がおきる。
(2)気道の抗原抗体反応がおきる(喘息やアレルギー鼻炎などを悪化)。
(3)呼吸器系感染症に罹りやすくなる。

6.2 循環器系への影響

(1)呼吸器への刺激が自律神経機能に影響して、不整脈など心機能に影響する。
(2)生理活性物質や過酸化物が増加し、血管の劣化が加速する。
(3)血液凝固機能が加速され、血管狭窄を起こし、心臓に直接的・間接的悪影響を与える。

6.3 免疫系への影響

(1)マクロファージ(白血球の一種)の殺菌能力を下げる。インターフェロン(攻撃用物質)が減って、感染症に罹りやすくなる。
(2)抗体を大量生産するような作用もあり、アレルギーなどが悪化する。


6.4 発がん影響

 特にディーゼルエンジンに由来する微粒子のうち、炭素が主成分のものについては、発がん性があると考えられる。肺組織が炎症を起こし、マクロファージ(白血球の一種)が攻撃用の活性酸素を出すからである。


6.5 毒性金属の影響

 アルミ、バナジウム、ニッケル、鉛、亜鉛、クロムなどを含む粒子は毒性があるはずだが、実験の結果は確定的でない。


6.6 疫学的な知見 − 短期的な影響

 死亡者数とその日のPM濃度との相関を見ること。65歳以上について調査した。

 諸外国では多数の研究報告があり、WHOなどによって研究報告がまとめられている。しかし、これらの報告ではPM10に関するものが多く、PM2.5との関連を検討したものは少ない。

 環境省検討会の結果、呼吸器疾患の3日遅れの死亡は有意であったが、それ以外の結果は明確ではなかった。

 米国等の結果は、PM2.5濃度25μg/mあたり、死亡リスクの増加割合は、全死亡で2〜6%、循環器系死亡で3〜7%、呼吸器系死因で2〜7%である。

 検討会での解析結果は、PM2.5濃度10μg/mあたりで、全死亡で0.8〜2.4%、循環器系死亡で1.2〜2.8%、呼吸器系死亡で0.8〜2.8%で、米国の諸研究の下限値に近い値であった。

 PMの組成が違うなど、様々な理由が考えられるが、確実な知見はないとのこと。


6.7 疫学的な知見 − 長期的な影響

 2001〜2002年までの2年間を対象として、3歳児健康診査対象者と保護者にヒアリングを行った。

 その結果、PM2.5濃度が3〜7歳の呼吸器系症状と喘息に関係しているということを示す疫学的知見は得られなかった。

 保護者(両親)の持続性の咳については、PM2.5に限らないが、大気汚染物質への曝露が関連している可能性があった。


7.PM2.5の基準値

 以上のようなPM2.5であるが、どのぐらい怖いと考えるべきなのだろうか。

 日本の環境基準値は、すでに述べたように、「1年平均値が15μg/m以下、1日平均値が35μg/m以下」。

 もう一度繰り返すが、環境基準値というものは、ヒト健康を適切に守るために維持されることが望ましい基準である。疫学的な知見でも、短期的な影響はよくわからないので、一応、安全のために、1日平均値が35μg/mを超すかどうかよりも、1年平均値を重視すべきであろう。

 一方、WHOの微小粒子状物質に対するまとめは、環境省の検討会のものとは若干違って、以下のようになっている。【】内の記述は、筆者の個人的見解である。

◎PM への曝露が健康へ悪影響を及ぼすという証拠は増加しており、それらは、アジア、ヨーロッパ、南アメリカ、北米の都市における現状の濃度レベルのPM 曝露による有害影響を立証している【かなり断定的であり、日本の疫学の結果とやや異なる】。

◎しかしながら、現状の科学的知見からはPMへの曝露による健康影響が認められない濃度を特定することができない。ということは、バックグラウンド濃度まで低減しない限り、いかなる濃度の基準を設定しても、いくらかの残留リスク(some residual risk)が残りうることを意味している。【ある値なら安全であるというしきい値が見つからないということ。これは、疫学的手法で検出できるような毒性がそれほど高くないからかもしれない】。

◎そのため、大気中PM2.5濃度の基準値を地域的な制限、能力、公衆衛生の優先性を考慮したうえで可能な限り低濃度にすることを目標としている【何がなんでも下げろとは言っていない】。

◎汚染レベルの高い地域においては、大気汚染の段階的低減の漸進的ステップが必要で、急性かつ重篤な健康影響が懸念されるレベルの高濃度の大気汚染を、段階的に低濃度へ移行させていくことが重要で、最終的にはガイドライン値の達成を目標とする【まずは、悪者を確実に退治せよということ。そして、ガイドラインが目標値にできれば、それでひとまず目標達成】。

 そのガイドラインの値は以下の通りである。ただし、数値は年間平均値である。



 上述の見解からも分かるように、WHOの大気環境ガイドラインは、相当に安全サイドの数値となっている。

 日本は、暫定目標値3に近い値を設定している。WHOに言わせれば、もう一歩で最終目標達成といったところである。


8. 現状を考えるためのデータ

 さて、これらの数値を前提として、現状をどう考えたら良いのか。

 ネットを検索して、中国、韓国、日本でどのぐらいの濃度になっていたのか、そのデータを探してみた。

★韓国
 PM2.5の濃度も、12−15日にはソウル市内の測定所で最高171マイクログラム(1立方メートル基準、以下同じ)、大田市内で225マイクログラム、ペンニョン島で183マイクログラムを記録した。

★中国
 北京の大気が17日夕刻から再び悪化し、18日零時に285マイクログラムと深刻化

★中国
 Webからの引用。「アメリカ大使館発表の数値を見たら、なんと2月12日の夜の時点で北京のPM2.5は852μg/立方メートルだそうです」、「かなり控えめな中国環境保護部の数値を見ても、12日の天津は424の“重汚染”。
 本日のデータを自分で調べたら、397μg/m。最大450μg/m

★日本 長崎県のPM2.5の1月と2月のデータ
http://www.pref.nagasaki.jp/kankyo/pm2.5/info.html の最下部にある





★九州大学 竹村俊彦准教授による予測 
  SPRINTARS
http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/forecastj2.html

 週間予測(詳細版)を選択して、1.アジア、2.地表濃度、3.黒色炭素粒子、SO2、PM2.5、などを設定して動画再生して、その結果を見ていただきたい。

 黒色炭素粒子の起源は、かなりのものが、ディーゼル排ガスと石炭燃焼ではないか、と考えられるので、北京は一つの発生源になっている。

 SO2排出は、その起源は石炭の燃焼によるものと考える。北京、上海、重慶を頂点とする三角形の濃度が高くても不思議ではない。

 PM2.5は、必ずしもそのすべてが、人工起源ではなくて、植物性の有機物微粒子なども原因になりうるので、植物の少ない北京では比較的濃度が低いのかもしれない。

 韓国のPM2.5濃度が比較的高いが、それは、恐らく自国内の自動車排気ガス規制が不十分なためではないだろうか。


9. 今回のPM2.5騒ぎの感想

 まず、中国だが、目に見えるスモッグも大変だろうが、実際には、より古典的大気汚染であるSO2の規制強化を鋭意検討すべきである。健康被害は、むしろ昔からの悪者で決まるのではないか。

 韓国はPM2.5の濃度が比較的高いが、そのすべてが中国起源であるとは思えない。すなわち、自国の自動車排ガス規制を強化すべきである。

 九州などの地域。PM2.5は、中国だけでなく、韓国からも輸送されてきている。しかし、幸いにして、中国の濃度の1/10程度以下である。しかし、ときに35μg/mという環境基準値を超すことがあるかもしれないが、あくまでも環境基準値であることを理解したい。

 個人的な防御策はほぼ無意味である。PM2.5は、普通のマスクでは止まらない。室内濃度も室外濃度とそれほど変わらないので、室内が安心ということではない。空気清浄機も絶対に効くと思わない方がよい。

 気にすればするほどストレスが溜まって免疫力が低下するので、逆効果だと思われる。空気が綺麗な日に、外部で充分活動をして、良い空気を楽しむということでストレス解消を狙うのが良さそうである。

 九州地域には、夏期にはオゾンが中国から流入する可能性があるので、こちらも注意したい。

 空気清浄機に、プラズマクラスターイオンなどが付属していると、これらはかなりオゾンを発生している装置なので、その対策をしないかぎり無意味かもしれないが。(同じくオゾンを出す、酸化塩素のウイルス対策ようのネックレスも危ない。今回の話題とは無関係!)。

 東京などの地域。東京はもはや世界の大都市としては、もっとも空気がキレイな街になった。まあ、それを享受しよう。

 メディアへの要請。中国政府による経済最優先・環境対策無視が、今回顕在化した大気環境の悪化の直接原因であり、これに気象条件が重なった、と報道してほしい。すなわち、日本に対する影響がどうのこうのと言うよりも、日本の環境対策を見本にして、もっと自分の健康を気にするように、と中国国民に伝えるよう努力して欲しい。

 今回のPM2.5関連の報道でも、メディアの挑発主義と内容の空疎さが目立った。これでは、ゼロリスクが可能と思っているゆえに不安になる人では、かえって自己免疫を低下させてしまう割合が増えるだろう。これが個人的感想である。




付録:2月17日付けの日経新聞健康面

 免疫力の維持に役に立つこと
1.ストレスの回避と発散
 無理にイヤなことをしない
 「なるようになる」と考える
 仲のよいヒトとたわいのないことを話す
2.適度な運動
 階段を使うなど日常に運動を取り入れる
 急にハードは運動はストレスになる
3.生活習慣
 規則正しい生活を心がける
4.食生活
 高齢者も肉類などたんぱくを摂る
 ヨーグルトは免疫力に関係する腸内細菌を増やす

 注:この最後の項のヨーグルトだが、日経のように断言するには若干の疑問がある。しかし、筆者も個人的に継続していることである。