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PRTRシンポジウム 10.11.2003 追加10.17 |
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9日、大手町のJA国際会議場にて、「PRTRデータ活用セミナー」が行なわれた。PRTRデータが公表されたのは、今年の3月。それ以後、様々な組織、研究者、NGOなどがPRTRデータの解釈を始めた。しかしながら、市民レベルでの関心は高いとは言えない。有害性が直接命に危険が及ぶというレベルではないこと、それは幸いにして事実であるが、化学物質のリスクに関する知識を持つことは、現代という時代に生きる市民にとっては、義務とも言える。
最初にPRTRシンポジウムの概要をご紹介し、それから、付録として「インターネットでPRTRデータに触る方法」を記述しますので、親しんでみてください。 浦野先生からのコメント到着。 C先生:9日には、9名の方々の講演があり、その後、パネルディスカッションが行なわれた。その座長を務めた。皆さんの発表を聞くことが義務だったので、割合と真面目に聞いた。 A君:私も関心があったので出席しましたが、プログラムは、以下の通りでした。 特別講演:経済産業省製造産業局 化学物質リスク評価室室長 岡倉伸治氏 「化学物質の管理について」 講演要旨 講演の部 有害大気モニタリングデータとの関連性の分析を都道府県別集計値を用いて解析した。その結果、塩化ビニルモノマーについては、大気中濃度との相関が良かった。一般環境のトリクロロエチレン濃度も相関が高かった。ベンゼンはこれに対してほとんど相関が見られなかった。
土壌汚染防止対策法に関わる25物質+ダイオキシンに限ってデータを蓄積。使用実績がある事業所を網羅する。一方、土壌への排出届出事業所は皆無であるが、これらの情報から、土地履歴調査報告が可能になる。 「PRTRデータの活用と化学物質総合管理」 製品評価技術基盤機構化学物質管理センター 獅山有邦氏 NITEはPRTR届出データの集計し、公表データを作成する唯一の機関。13、14年度のPRTRデータは裾切り値が5トンであるが、15年どから1トンになる。そのため、対象事業者が増加し、初年度のような混乱がまた起きる可能性がある。 今後の課題として、個別事業者データの解析と削減支援、化学物質の取扱量とPRTRとの関係解明、業種別出荷額とPRTRとの関係の解明など。
PRTRデータを理解しやすい形に可視化することが重要。まず、各事業所の位置情報を市販の地図や得る。これを基礎に放出量などと人口分布などのデータをオーバーレイして示すことが可能となる。 「PRTRデータの環境経営格付手法への応用」 東大生産研山本研 本田智則氏 PRTRデータから排出量を算定し、それを基礎にLIME(Life-cycle Assessment Method based on Endpoint Modeling)、JEPIX(Japan Environmental Policy Index)を用いて企業の排出量の重み付けを行なって、人間健康リスク、生態系破壊リスク、企業の信用リスク、遵法リスクについて評価した。その後、同業グループの平均値との比較によって、+4点から−∞点で評価を行なった。
NPOとしての活動を2002年4月27日に開始。問題点:裾切り以下の影響が大きい。家庭や移動体(自動車)からの放出が大きい。化学工業から排出されるとは限らない(輸送用機械、印刷、紙パルプ)。都道府県単位では大きすぎて分からない。排出量を単純に合計しても何の意味があるのか。有害性情報も必要。 「神奈川県のPRTR情報の提供と活用」 神奈川県環境科学センター 池貝隆宏氏 まず、インターネットで市民が必要な情報を得られるように、様々な試みをしている。例えば、第一種指定化学物質の毒性を表示する。同時に、市民に対して、PRTRデータをどのように活用するかといった講習会を行なっている。40名/年程度のスペシャリストを育てている。 「PRTRデータ 米国の活用事例」 関東学院大学 織 朱實氏 米国におけるPRTR制度、実際には、TRI(Toxic Release Inventory)なる制度が、すでに導入から17年を経過している。これまでにTRIデータの蓄積が進み、他国に先駆けて様々な活用も進んでいる。例えば、健康影響に関するランキング、例えば、発がんの危険性ランキングといった表示をNPOのページから得ることができる。 パネルディスカッション(発言者に内容の確認を行なっていません。文責は安井にあります。) その後、パネルディスカッションが行なわれた。その概要は、以下のような意見交換が行なわれた 全体的な感想 (以下、敬称省略)片谷:今年の3月に公開されて、もうこれだけデータが使われている。このデータが如何に大きなものであったか。かつて、これほど急速に使われたデータは無かったのでは。画期的なデータだ。 中地:逆の感想を持つ。HPアクセス数のこと。環境省が集計コーナー。3月20日に公開。2万。Tウォッチは、5月30日オープン2万1千。浦野先生のところが、1万。自分達が届け出たデータがどのように使われているかぐらいは見て欲しい。 池貝:自治体は、これだけ充実したデータを如何にいかして施策に生かすか。そのデータを市民に橋渡しをするのが役割だろう。 織:LCAとかGISとか、チャートのようなものを見ていて、こんな使われ方がしているのか、と思った。アクセス数だが、違うサイトにいちいちクリックしてみるのも面倒。
片谷:信頼性の問題に尽きる。行政のために使うには、信頼性が唯一のポイントかもしれない。上から順番に見たが、やはり一目で駄目というものがあった。すでに分かっている誤りのようなものもある。 中地:信頼性は、来年以降改善される。PRTRで排出量を減らしていくことが可能になるだろう。大きなトレンドとしては分かるだろう。良く分からないものとしては、下水道業がある。354物質を原水の中に入ってきたものを分解して放流するもの。対象物質は測定されていない。PCB288kg放出したことになっている。本当に流れているかは分からない。計っていないから。 池貝:非点源のものについては、推定をすることが必要。下水処理場にいたことがあるが、3つの界面活性剤を分けて測定することは難しい。 織:精度の問題はぶれるのは問題。精度は突き詰めるばかりではない。市民が求めている精度は必ずしも一致していない。市民の欲しがるそれものらしさ、情報発信源がどのぐらいやっているのか。有る程度の誤差はこだわらない。本当に大きな間違いというものは別として、信頼性の担保のような問題の方が重要。 獅山:排出量算出マニュアル。4つの方法。現場を見ていると、精度についても向上の方向。これからもどんどんと変化する。これからの届出のデータの意味を持つことが重要だ。 中地:二硫化炭素がかなり上位になっている。一つの工場から半数ぐらいが出ている。紙を作るために出ている。本当か。有る特定の企業からが多い。ブレーキシューに石綿に使っている。減った分を真面目に計算すると大量に出たという結果になる。 池貝:鉄道の事業所にヒアリングにいった。ブレーキパッドが減る。しかし、本当は線路で減るので、事業所の内部で減るものではない。
片谷:沢山やることは残っている。このPRTRのデータがどのように使われているか、自治体の評価ではないが、いかに効果的に使われているかを評価したい。 織:LCAとかGISとか、頭の柔軟性を示すような。アイディア募集が必要。限界があったとしても、試みることが重要。 中地:国の方が親切にやってくれれば、NPOがやることは無い。地球の友の話、政府の方で公表されるようになった。 池貝:誰もノウハウを持っていないので、国とか自治体とか、が最初にやる。これをずっとやるのか、となると、ゆくゆくは地域のPRTRデータを市民団体に作る方向なのではないか。 片谷:リスクへ変換していく。リスクとは一対一には対応しない。市民に伝達する上では、非常に注意すべきこと。リスクにどうやって換算するか、暴露量になる。これはある程度研究による知見があるが、もとのデータは無かったのでリスクが求められなかった。最初のデータが出た段階。これから先は、まだ完全とは言えないが、全く無かった状況に比べれば8割近くが。 中地:ハザードデータがまだ全部は無い。排出量の多い物質から計算ができるようにする必要がある。計算は、 池貝:川崎市は横浜国大の浦野先生のところの地図だと、真っ赤。濃度であってリスクではないが。 織:納得できるだけのリスクが重要。しかし、市民はリスクという言葉を出したとたんに腰が引ける。 市民は何を求めるか。 中地:市民は何を要求しているのか。ワースト10を出しても意味は無い。しかし、このデータをもとに何が分かるのかは解析をしていかなければならない。 池貝:リスクコミュニケーションは、基本的には、排出者と住民。自治体としてどのように取り組むか重要な課題。 織:市民のリスクへの関心は低い。それをどうやって、化学物質に対して理解してもらう。20の簡単な質問。行政と対話をしてみる。
●●:データを作る側は、信頼性の向上に是非努力をしていただきたい。それには、数値的な精度だけでなく、そのデータが変化した意味などを含めて情報公開を行なう必要がある。 ●●:データの解析については、様々な知恵を出して、何が分かるかを追求すべし。 ●●:点源にのみ関心が行くが、非点源のついても同じような議論をしなければならない。
伊藤(第一製薬):メルクなど。一つ違うのは、企業から見たTRIが足らない。TRIは国民の知る権利である。会社と周辺住民のコミュニケーションのツールである。工場の周辺の住民とのコミュニケーション、1マイル以内の住民の教育のレベル、所得などを考える。周辺の方の情報を入手。 織:日本の企業でできるのか。リスクコミュニケーションについての研究をしてきた。多くの企業の方々がリスクコミュニケーションをしなければ、何が悪いのか、という質問を受けた。コミュニケーションにお金を掛けてあたり前。 片谷:災害情報をかじっている。今、情報を受け取る側のニーズに投資をして、という話は重要。災害では中途半端な情報は無い方がまし。実例がある。かつてアメリカで高層ビルでエレベータで逃げて生還した。エレベータで逃げると危険だという情報だけをもっていた人がエレベータに乗らずに逃げた。 獅山:地図情報を公開したりして、これまで10万件のアクセスがあった。公開した日に増える。継続的に変えないと。神奈川県はなかなか良くやっている。 付録:インターネットでPRTRデータに触る方法 では、環境省のサイトからhttp://www.prtr-info.jp/ 現在27014アクセス。 浦野紘平先生からの補足説明(10月16日) @本Webサイトの「排出リスクスコア地図」や「使用リスク地図」は、全国を統 一して比べられるように、全国の市区町村で中位のところを黄色にして5段階に色分けたものですから、東京都の市区町村の多くは、大気が全国レベルで見るとほとんどが悪いランクに入ってしまうために、同じような色が付いているものです。ご指摘を受けたので、7色に改訂して、より差が見えるようにしたいと思っています。 Aこの地図は、情報の入り口であり、知りたければ、(同じ色でも)各市区町村別のリスクスコアの数値やリスクスコアが高い物質、その物質の排出源の種類(届出事業所、裾切り事業所、対象外業種、自動車等)やそれぞれかの排出量、用途や毒性等々の様々な詳しい情報も入手できるようになっていますから、色が同じ地図がでているからといって『あまり参考にならない』と言われるのは納得致しかねますので、是非この表現は修正してください。 Bこの「排出リスクスコア」は、説明文に記述されているように、相対的にどのような地域や物質について優先的に調査や削減を考えたら良いかを示すためのもので、従来の「リスク」を表すものではありません。「人が活動している地域の面積あたりで多く排出されている地域ほど優先的に取り組むべきである」こと、「同じ量であれば毒性の高い物質ほど優先的に取り組むべきである」ことを数値で示した「相対的なスコア」ですので、誤解のないようにお願いします。 C「排出リスクスコア」は、上記のような可住地面積当たりの排出量に毒性の重み付けをした相対的な「スコア」で、滞留時間が短い「最も被害を受けやすい排出源のすぐ近く」の市区町村の大気や水を考えており、また「排出責任」や「排出管理責任」を考えておりますので、分解等は考慮していません(なお、多くの物質の分解率を考慮するだけの情報はないと考えています)。 D単位は大気では「m/年」になり、水は「mm/年」になりますが、これは排出量が「kg/年」で報告されるためで、10年と言うことはあり得ません。また、排出物質が1年間反応や拡散をしないというようなことを意味しているわけでは全くありません(全く分解しないと言うとんでもない仮定をしているわけではありません)。誤解のないようにお願いします。 |
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