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    日本に明るい未来はあるのか   01.26.2020
       「何がダメか」を虜人日記にみる

               



 昨年のサマースクールで、大学院生と色々と話をすることができて、様々な変化が起きていること、それによって、個人の価値観も様々に揺れていることが良く分かりました。昨年9月8日の記事に書きましたが、共通することは、余り長期的な視野を持たないようにしていることでした。極論すれば、「明るい未来を期待していない。期待できないことを期待しても意味がない」という感覚のように思いました。当然、現時点においても、幸福であるという感覚は持つことができない社会になっているということを意味します。
 これも、9月22日に書いた記事ですが、UNDPの調査による幸福度調査で、日本は世界58位である結果ですが、その理由は、経済的な理由でも、健康寿命などの理由でもなくて、日本という国をユートピアだと思うか、という主観というか、感覚的な評価が、他の国に比較して非常に低いことであった。
 こんな調査に意味があるのか、と言えば、色々な意見があるとは思うけれど、幸福というもともと主観的・感覚的なものが対象なので、実は、日本という国をユートピアだと思えることは極めて重要だと言わなければならないと思う。
 今回は、かなり歴史的な書籍の解析から始めたいと思います。それは、太平洋戦争で、日本はなぜ敗れたのかを詳細に記述した書籍、「虜人日記」小松真一著に書かれている、日本軍の敗因の21項目を、現時点の日本の現状に当てはめるとどうなるか、という作業をすることにしました。この日本軍の敗因21項目は、山本七平氏が、「日本はなぜ敗れるのか」という著書の第二章でも、引用しているものです。
 この書籍を読むと、日本人に幸福感が十分でない根本的な理由が良く分かるかと思います。


C先生:本日は、古い本が出てくる。個人的にも、本年6月末にて、現職の一般財団法人理事長職は退職するし、確実に古い人になったと言えるから、そろそろ当然とも思える古きに戻るという行為をしてみようということなのだ。
 こんなどうでもよいことは省略して、早速、その敗因21項目を検討してみよう。

A君:まずは、書籍のご紹介から。
 虜人日記 小松真一著 
  ちくま学芸文書 2004年11月10日 第1刷 実は、1975年版もAmazonから中古品(箱入りの書籍)で買えるのですが、今回は、文庫版。
 
B君:著者のご紹介。
 小松 真一
 1911年 東京日本橋に生まれる
 1932年 東京農業大学農芸化学科卒
   科学者として、大蔵省醸造試験場、農林省米穀利用研究所を経て、台湾にてブタノール工場を創設
 1944年 フィリピンに軍属としてブタノール生産のために派遣される
 1946年 敗戦後、フィリピンで捕虜生活
 1973年 脳溢血にて死去
 1975年 筑摩書房より「虜人日記」出版
 1975年 毎日出版文化賞受賞

B君:とりあえず、21項目をすべて記述します。


 日本の敗因、それは初めから無理な戦いをしたからだといえばそれにつきるが、それでもその内に含まれる諸要素を分析してみようと思う。

1.精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。しかるに作戦その他で兵に要求されることは、すべて精兵でなければできない仕事ばかりだった。武器も与えずに。米国は物量に物言わせ、未訓練兵でもできる作戦をやってきた
2.物量、物資、資源、すべて米国に比べ問題にならなかった
3.日本の不合理性、米国の合理性
4.将兵の素質低下(精兵は満州、志那事変としょせんで大部分は死んでしまった)
5.精神的に弱かった(一枚看板の大和魂も戦い不利となるとさっぱり威力なし)
6.日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する
7.基礎科学の研究をしなかった事
8.電波兵器の劣等(物理学貧弱)
9.克己心の欠如
10.反省力なきこと
11.個人としての修養をしていない事
12.陸海軍の不協力
13.一人よがりで同情心が無い事
14.兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついた事
15.バアーシー海峡の損害と、戦意喪失
16.思想的に徹底したものがなかった事
17.国民が戦いに厭きていた
18.日本文化の確立なき為
19.日本は人命を粗末にし、米国は大切にした
20.日本文化に普遍性なき為
21.指導者に生物学的な常識がなかった事


B君:これを読むと、小松氏という人は、米国のことを十二分に分かっていたような感じを受けるけれど、それは、米兵と直に対峙したことで、感じられたことなのだろうか。多分、そうだとしか考えられないのだけれど、そうだとすれば、なんという分析力の持ち主だ、と感嘆するしかない。

A君:この虜人日記は、第29回毎日出版文化賞を文学・芸術部門で受賞している。それが1975年。終戦から30年後。だから、終戦後の歴史をじっくり眺めて、そして、総合的な日米比較ができた、のだと思います。

B君:発行年を考えれば、戦後の日本社会の奇跡の復興はかなり進んでいた時期に書かれた。なんといっても、1964年の東京オリンピックから10年後だから。新幹線も1959年着工で、1964年10月に開通しているし。

A君:そして、この「虜人日記」の21項目の敗因は、山本七平著の「日本はなぜ敗れるのか」でも詳細に分析されています。こちらは後日また

B君:特に、インパクトがある指摘が、日本人には暴力性があるという小松氏の指摘。こんな記述になっている。
 「捕虜になってから日本人の暴力性がつくづく嫌になった。もっとも戦争とは民族的暴力に違い無いが、これとて弱者いじめの事が多い。日清、日露は強者に対する戦いであったが、日支事変は正に弱者いじめだ。こんな戦いを長いことやっていたので、日本人の正義感は腐ってしまったのだ。侠客(任侠を建前とした渡世人)も旗本に対抗してきた時代は、弱気を助け強きをくじく正義感があって大衆の味方だったが、近来のやくざは弱きをくじくだ。弱者を寄ってたかって痛めつけ得意になっている。大東亜戦争の南方民族に対するのと同じだ。そして、強敵米軍が来たら、ろくに戦いもせずにこのざまだ。軍閥と暴力団傾向は全く同じものだった。日本人の大部分にこの傾向があるのだから嫌になってしまう。今のやくざには正義も侠気も何もない。これからの日本には彼らが毒虫としてしか作用せんことは確実だ」。

A君:日支事変がなんであったのか、特に、そのきっかけとなった盧溝橋事件の実態ということについては、この虜人日記が書かれた1970年代と現時点では、いささか解釈が違うようです。もっとも、日中で同意された事実というものは無いのですが。これは、過去の歴史を見れば、当然のことですが。

B君:さらに、こんな記述もある。「ドイツの潜水艦隊の話があって、降伏後も、一部の潜水艦隊は、祖国は敗れても日本と共に最後まで戦うといって日本海軍の指揮下に入り、インド方面で、米英の艦船を盛んに沈めていたという」。 「彼らは敵の軍港の奥深くに入り込んで戦果を挙げ、勇敢なことを平気でやってのけたというが、日本の特攻隊式の必ず死ぬというやり方は、どうしてもやらんし、できないと言った」。

C先生:こんな記述が続いた後に、その結論として、日本の敗因という21項目がでてくる、という訳だ。

A君:そして、今回の我々の作業の目的は、「この21項目の指摘が、現時点の日本から見たとき、どのように理解すべきか、ということを議論する」こと。

B君:現時点の日本といっても、いくつかの分野というか分類に分けないと、議論ができそうもない。例えば、日本の製造業の未来とはとか、今後、日本という国は、何で食っていく国なのか、とか。もっと、根幹に迫ることも必要で、そもそも現時点での日本人のマインドをどう解釈すべきかとか。いくらでも視点がある。

C先生:その通りなのだけれど、今回に限っては、序文に書いたように、「他の国と比べてなぜ日本人には幸福感が少ないか」、をその対象にしたい。なぜなら、次に検討するのが、山本七平氏の著書、「日本はなぜ敗れるのか」の予定なので。その時には、「なぜ、京大の山中教授より若いノーベル賞学者がでる」とは考えられないか、とか、「新技術で日本が勝つ可能性はかなり低い」、とか言った現実がなぜ起きるのかを検討する予定だ。

A君:一応、国連の幸福調査の復習をします。詳しくは、すでにアップされている記事をご覧ください。
http://www.yasuienv.net/UNHappiness.htm

B君:復習すると、第7番目の要素が日本では弱い。それは、それは、国民が自国をどう思っているか。さらに言えば、自国がどのぐらいユートピアと言えるか、という国民による感覚的な評価。もっと端的に言ってしまえば、自国への自己満足度の高い国かどうか。

A君:これが低い国のリストは、カタール、シンガポール、スロベニア、クウェート、エストニア、そして、日本。さらに日本より悪いところが香港。これが香港デモの根本的原因。日本人は、あのような暴力的デモは、学園紛争以後大幅に減っているので、不満は個人の心の中にとどまっているけれど、この状況が良いとはとても言えない。

B君:これ以後の作業としては、小松真一氏の要素を現時点でどのような感じなのか、一つ一つ検討することになる。

A君:まずは、これ。『1.精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事』。

B君:これを現在の日本にあてはめれば、『1.本来、人間性(正義度と教養度)で選ばれるべき国会議員なのだと思うが、そのような人間を選ぶことがエリート主義であるとして排除されてしまうのが日本社会』

A君:IR関係で、なにやら中国からの賄賂を受け取った自民党議員がいますね。国会議員がこれでは、国民に幸福度を感じろといっても無理ですね。

B君:次はこれ。『2.物量、物資、資源、すべて米国に比べ問題にならなかった』。

A君:物に関しては、もともと資源の無い国日本ですから仕方がない部分が多い。それは輸入で賄う以外にない。問題は、輸入した資源を何にするか。これが、現時点では、かなり難しい。それに、日本国内だけで生産できるかどうかも大問題。

B君:今、世界的に見て、技術力勝てる日本産のモノと言えば、ソニーの画像センサーはあるけれど、他には、となると、むしろ、車のような多数の部品を使った製品が信頼度が高いという部門で日本製品の優位性が保たれて来たように思える。

A君:しかし、その信頼性が、いくつかの企業の不祥事で揺らいでいる。

B君:それは、とことん詰めるという作業が、すでに製品の価格上昇と同義になっている。自動車だって、結局のところ、トヨタは、その信頼性をとことん追求しているからなんとか評価されている。中途半端だと、もはや、昔は信頼性が全く無いと言われた米国車にも負ける可能性がある。

A君:それは、ロボットが自動車を組み立てるようになってから、自動車の最終検査をサボる日本企業がいくつかあったし。

B君:ただ、日本のシステムとして、官製の無駄なチェック機構があることは否定できないのだ。もっと、「すべてはメーカーの自己責任」という考え方に転換しないと。ただ、それをすると、官庁からの天下り先が減ってしまうので、できないのだろうけど。

A君:日本の大学をダメにしたのは、明らかに文科省。国立大学の時代には、大学が自立していたから問題は無かったけれど、国立大学法人化して、文科省から理事を送り込むようになってから、文科省による大学支配が続いた。これが大学の評価を安易にできるシステムであるインパクトファクター主義の導入につながった。一旦、インパクトファクター万能主義を停止しないと、日本の大学は、日本産業や日本としての自立に役に立つ状況に戻れない。

B君:それでは、結論として、『2.物量、物資、資源、だけでなく、科学のレベルが、世界に比べ問題にならなかった』と修正すべきということにしよう。

A君:それでは、次です。『3.日本の不合理性、米国の合理性』

B君:これは、不合理の内でも、日本では「既得権益が非常に強い」という特性をなんとかしないと。既得権益は、発展のための大きな足かせになるのが通例。これも、要変革であることは確実。

A君:次の『4.将兵の素質低下』ですが、原因は戦死ですから、現時点では存在しない原因。しかし、現時点、どう考えても、国会議員の素質低下と、省庁の人材の低下はあると思いますね。国会議員は小選挙区制が原因で、省庁の場合には、国会議員の質の低下によって、無駄な時間を使われる。国会質問の提出時間が遅れれば、深夜まで作業をしなければならない。などなどの状況によって、公務員という仕事が魅力的でなくなった。

B君:小選挙区制をとにかく廃止しないと、日本の再生は無いと強く思う。ただ、英国の議会の状況などなど・・・を見ていると、全世界で同じような状況なのではないか、と思ってしまう。

A君:そうですね。中選挙区制だと3名が当選範囲とすると、トップはポピュリストだとしても、3番目ぐらいに人格者が当選する確率がある。一方、小選挙区制だと、ポピュリスト以外に当選する確率はほぼゼロ。それは、選挙民が悪いという見方もあるけれど、「選挙民をポピュリズムで釣るという方法は日本を亡国化する」という意識の無い候補者は立候補できない、というルールでも作れば良いのだけれど、それは全く実現の可能性も無いですね。

B君:すでに述べたように、最近、特に、政治家の劣化が目立つ。

A君:次が、『5.精神的に弱かった』だけれど、これは、なぜかと言われても、解釈が難しいですね。

B君:もっとも単純な答えは、日本人の多くは仏教徒まがいの無宗教西欧人は一神教徒。西欧人は、正しいことをして死ねば、天国に行けるけれど、不正をして死ねば、地獄だという考え方だからね。

A君:日本では、仏教で悟りを開くことがどんどんと簡単化されてしまった。最後には、「南無妙法蓮華経」と唱えれば、菩薩レベルまでは行けることになった。乱暴な議論で仏教徒には失礼な発言でした。

B君:確かに、日本での仏教の進化というより変化は、より簡単に悟りの境地に到達できるようにしたという変化だとも言えるからね。

A君:次は、『6.日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する』ですが、実用化を考え、成功する人間は、理系の知識しかない人間ではなく、理系・文系を満遍なく身に着けた人間。それ以外は無理。理系の知識がいくらあっても、実用化して利用するのは、社会だから。

B君:ということは、文科省の責任ということになるけれど、高校を良い大学に入るための予備校だということになる文系・理系の選択制を廃止して、すべての高校生が文系科目と理系科目をすべて履修する非選択性に変える

A君:これからの技術開発などというものは、そもそも人間というものを十分に理解していないと全く無理。そうでないと、技術的には面白いけど、誰も欲しいとは思わないというような製品開発ばかりになる。

B君:現在の教育システムで獲得できる文系の知識しかないと、2050年ぐらいまでに必須の能力である「未来を読み解く」ことにチャレンジもできない。大学を出てから、理学・工学を自習をしてなんとか対応することになってしまう。理系・文系を分けるのは、高校ではなく、大学3年生になるときで良いのでは。

A君:毎回言っていますが、そもそもリスクという概念を理解するには、確率を十二分に理解していないと無理ですね。何をするにもリスクはあって、決してゼロにはならないということを頭の底から理解しないと、特に問題となる温暖化対策のためのエネルギー開発の話などが全く縁遠くなる。

B君:化石燃料が無いと、特に、石炭(実はコークス)が無いと現状では、鉄が作れない。しかし、高温ガス炉といった原子炉を開発すると、熱の供給ができるので、石炭がなくても、鉄が作れる可能性がでてくる。そのメカニズムを理解するには、それこそ、化学熱力学というかなり専門的知識がないとダメ。ただ、割合と単純なことを覚えれば、なんとか、実感が沸く。それは、鉄鉱石を炭素で還元する反応は発熱反応なので、高温を維持することができる。しかし、鉄鉱石を水素で還元する反応は吸熱反応なので、外から熱を供給しない限り、温度がどんどんと下がってしまう。

A君:次です。『7.基礎科学の研究をしなかった事』は、具体的に何か意味するのか、となると難しい。しかし、基礎科学が何かというよりも、科学を基礎的な知識から身に着けなかったという指摘だと考えるべきなのでは。基礎的な知識があると、なんらかの危機的状況になったときに、対応策が浮かぶ可能性は高いでしょう。

B君:しかし、この7.には、個人的にやや疑問がある。その理由は、1〜6までの状況では、多少の基礎科学をやったところで、結局はダメだったのでは、と思うけど。

A君:多分そうでしょう。では、次。『8.電波兵器の劣等』といったことの原因として、7.を書いたと考えればよいのでは。

B君:9.10.11.は、個人が学力獲得の努力しないという意味で、まあ、日本人は余り勉強をしない国民だということで良いのでは。受験勉強以外は、という例外付きで。

A君:『12.陸海軍の不協力』。これは、日本人がすぐにセクト化するということでしょうね。西欧社会は個人が基本単位なのですが、日本社会は同種が基本単位。したがって、海軍・陸軍といった二分化をすると、どうしても不協力になる。それが分かっているけど、それ以外の方法を採用することができなかった。

B君:『13.一人よがりで同情心が無い事』。これも同じだな。協調的に行動する人間は、むしろ、信念が無い人間だと見なされる。

A君:『14.兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついたこと』。これは、現時点でもあらゆる組織である話なのでは、上司が劣悪であることを自覚し、負け癖が付く年齢が主たる要素となって上司・部下が決まる社会だからだ

B君:『15.バシー海峡の損害と戦意喪失』。これは、台湾とフィリピンの間の海峡で何が起きたか、ということ。まさに、悲惨だったようだ。説明は省略。

A君:『16.思想的に徹底したものが無かったこと』。徹底的にある思想を極めれば、孤立する以外にないのが日本社会だから。

B君:『17.国民が戦いに厭きていた』。説明不要だ。

A君:『18.日本文化の確立無きこと』。文化はある程度確立していたと思うけれど、それが、他国に影響を与えるとか、敬意をもって受け入れられるといった状況ではなかった。

B君:この18については、やはり、歴史的な検討をすれば、そうだったと言えるのでは。西欧は新しい文化を自分で作ったけれど、日本は文化(科学技術)を輸入すればなんとかなると思っていた

A君:『19.日本は人命を粗末にし、米国は大切にした』。これも、宗教的な要素が大きいですね。特に、一神教ですと、ヒトは神が作った。それを粗末に取り扱うと、罰を食らって、最後の審判で天国に行けない。永遠の命を貰った上で、地獄で過ごすのはどう考えてもいやですから。

B君:西欧社会には、『切腹』に類する言葉はあるのだろうか。多分、無い。戒律を守らない人間だとされると、キリスト教的には地獄に落ちるだけ。

A君:日本にあるのは、道徳律なるものがある。ケント・ギルバートさんの記述をちょっと借りて変形すれば、日本には、「自然に対する畏敬の念」、「自然の恵みに対する感謝の念」、「天皇・皇室への崇敬」、「神道・仏教・武士道」、さらには、「義理人情」などなど、潜在意識のレベルにまで落とし込まれた道徳律がある。その意味は、自分たちの歴史的・社会的な感覚、すなわち、『ご先祖様に申し訳ない』、『世間が見ている』という感覚で、その延長線上に、世間と正義を仕切っていると自認する組織、例えば、軍隊の規律によって、人命を粗末にすることが正当化されたのだと思います。
【リベラルの毒に侵された日米の憂鬱 By ケント・ギルバート】より。

B君:次の『20.日本文化に普遍性なき為』。これは、日本社会がある意味で、地球上で特異点であるということで、切腹の議論に通じるものだと思えばよいとしよう。

A君:それでは、最後。『21.指導者に生物学的な常識がなかった事』。すなわち、人間をロボットのような存在だと思っていた生きている人間には、精神に限界というものがあって、肉体はそれによって支配される

C先生:最後の19〜21の議論を十分に理解していた人間は、恐らく、日本国内に一握りもいなかったのだと思う。もし居たとしても、そのような発言をすれば、非国民扱いになるので、何も言えない。  日本の未来を決める立場にある国会議員などは、この21項目を十二分に議論した上で、少なくとも、自分たちの周辺にあって、変えることができると思われる『日本人の特異な部分認識し、変えるべき部分は変える社会』を目指すべきことを言わなければならないと思う。
 この話は、山本七平氏の著書に連結するものと思われるので、準備ができたら、対応しよう。ということで今回は以上としよう。