-------

     エコアクション21倉敷大会と旅  11.04.2019
       直島へ、そして、日本海側をドライブ




 11月1日2日の二日間が、エコアクション21の恒例の全国大会が、倉敷市のアイビースクエアで開催されました。今回の役割としては、最後に15分間ほどの今大会の総括を述べることのみであったのですが、来年の6月末で、理事長を退任するので、大会への出席としては、最後ということになります。
 折角、中国地方に行くのであれば、まだ、行ったことのない直島・豊島の一つ、それに「日本全国海岸線をほぼドライブする」という長年の自己課題の残された2箇所のうちの一つ、「下関から益田までの日本海側」を実行するチャンスなので、もう一泊追加して実施することにしました。
 加えて、宇野から船で渡る、今や「芸術の島」である豊島は、実は、廃棄物の不法投棄で日本最悪の場所の一つだったこともあり、是非、行きたい場所の一つでした。豊島に不法投棄された莫大な量の廃棄物の処理は、三菱マテリアルがある直島で行われました。正に、不要な巨額の国費(一部、自治体負担)が使われてしまった最悪の例だけに、現地を見たいと思っていたのですが、やはり時間的に無理だったので、今回は、船で渡るのが簡単な直島だけを一通り巡ってみることにしました。
 かなり詰め込んだスケジュールなので、多少、きつい部分もあるのだけれど、「まあ、なんとかなるだろう」、という、いつもの調子で実施することにしました。


10月30日 

概要: 自宅を朝6時15分に出発。朝が弱い人間にとっては、画期的な早朝出発でした。品川からのぞみ9号で岡山へ。3時間ちょっとで到着。岡山からは、ローカル線。茶屋町で乗り換えて宇野駅に到着したのが、すでに、12時ちょっと前。そこから、船で、直島の本村港へ
 直島には、本村、ベネッセ、宮浦と3ヶ所の訪問先があるけれど、それを効率良く回るには、丁度良いのが、本村港に船で直行して、そこから町営バス路線、ベネッセシャトル、そして、徒歩という経路で宮浦港に行くのが良いと判断していました。しかし、結果的には相当の距離を歩きました。
 まず、本村。この地域は、「家プロジェクト」が売りのようで、いくつかの変わった建築物がある。実は、建築物には余り興味がないので、安藤忠雄氏のANDO Museumだけの見物を済ませて、かなりお腹も空いてきたので昼食。昼食の場所を見つけるのも結構大変。しかし、街角に村民が何人か立っているという感じではないのだけれど、なぜか、質問ができるという不思議な体制ができているので、まともな昼食に有りつけました。
 ということで、本村を効率的に回るには、現場での案内に期待しないで、事前に予習をしておかれることをお勧めします。

C先生:まずは、個人的な反省から。直島というと、例の草間彌生制作になる「かぼちゃ」のイメージが強すぎたようだ。「あのようなオブジェが、島の各所で見られる。これが直島だ!」というような思い込みだけがあって、どうにも予習不足だった。反省!!!!

A君:なるほど。直島は、色々と予習が必要だということですね。

B君:例えば、本村だと、「家プロジェクトを見る」のだということを理解してから行くことが重要という話ですかね。

C先生:それ以外にも、様々な事前準備(切符の予約)が必要な場所であることが分かった。これは後程また。
 その後、本村港を切り上げて、無料の町営バスで、ベネッセのつつじ荘へ。そして、つつじ荘から先は、ベネッセの私有地になっているようで、ベネッセによる無料バスを使うことになる。ベネッセハウスミュージアム下というところまで、バスで移動した。
 そこがつつじ荘。「直島ふるさと海の家」ということらしい。コテージタイプではあるけれど、「外を見ると、目の前が海」という宿泊が可能のようだった。

A君:季節が季節であれば、相当に魅力的ではありますね。目の前が海ですから。

B君:そこから先は、どうやって。

C先生:ここから先は、ベネッセが無料バスを運用していて、ベネッセハウス・ベネッセ美術館まで無料で行ける。この二つの施設は合体している。

A君:となると、次は、ベネッセ美術館の見物となる。

C先生:そういうこと。内容は、なかなかに前衛的。伝統的な絵画などは皆無。これはこの島の美術品に共通の特性。「面白い」、と思えれば、良いけれど、時には、「何これ」的な作品もあるので、覚悟を決めてから行かれた方がよろしいかも。
 しかし、高いところに上がったので、景色はなかなかなもの。瀬戸内の景色が楽しめる。

 ベネッセ美術館より。

A君:もう二つぐらい美術館があるようですね。

C先生:その通り。近くに、李禹煥美術館なるものがある。しかし、極めて前衛的で、立体作品も多い。1960年代に「もの派」と呼ばれたようだから、当然なのかもしれない。しかし、もっともインパクトがあるのは、実は、入り口のある広場の造形。ベネッセアートサイト直島に写真があるので、これを見て欲しい。この柱はなんなのだろう、などと考えていたら、「もの派」の真の意図などは理解できないのだろうと思う。
http://benesse-artsite.jp/art/lee-ufan.html
 なお建物の設計も非常に変わっているが、安藤忠雄氏によるもの。

A君:ここまで徒歩ですか。

C先生:徒歩で行った。どうも、通常のサービスは無い感じだったのだ。案内図には、ベネッセのシャトルが走っているような記述にはなっているのだけれど、歩いている間、一度も抜かれなかった。そもそも距離としては800mほどなので。まあ、上がったり下がったりの散歩道。
 李美術館からさらに500mほど行けば、地中美術館。しかし、なんとなんと、この日は切符が売り切れになっていた。それだけ多くの観光客が来ていたということなのだろう。
 これが直島に行くのなら、ちゃんと準備をしておかなければならない、と言った最大の理由なのだ。
 という訳で、どうしようもなくて、我々は、さらに徒歩で、2.2kmちょっとで、宮浦港に到着した。この経路は最初下り、その後、平坦だったので、まあ、楽なものだった。
 しかし、その途中で、海岸に沿った道に出てから、いささか気になる景色を発見。それがこの写真。ペットボトルが砂浜に散乱している。これは、アートを売り物にする島であれば、みっともない。万一、これを前衛芸術だと主張するのなら、それはそれで勇気がいることだろうと思うし、アートであれば、それなりのメンテナンスが必須であることは、合意していただけるだろう。


  ということで、宮浦港に到着。例のかぼちゃ君と出会って、「陰」の記念写真を撮影。



 これで一区切りとして、本日の目的地である倉敷に向かう。倉敷のホテルは、アイビー・スクエア。景観地域の近くで見つけたフレンチで、家内の誕生日前日ディナー。かなりまともなレストランだった。

11月1日

 概要:エコアクション21の全国大会。今回は、これまでとかなり変わった構成になっていた。
 最初は普通にスタートした。環境省の中井徳太郎氏(総合環境政策統括官)と日本政策投資銀行執行役員の竹ケ原啓介氏の講演は、いつものように分かりやすいものであった。その後の、パネルディスカッションもあって、より分かりやすさが増強されたと思われる。
 ここから審査員研修の部になり、和仁達也氏が登場。ビジョナリーパートナーとご自分を表現している独立系コンサルタント。なんといっても、独立系でビジネスをやるには、それなりの独自性と自らの方法論に自信がないとやれない。その独自理論を、初日は120分間でご披露いただいた。流石に、進行はプロ。聴衆を巻き込んで、ぐいぐいと前に進む。
 その後、例によって、懇親会。しかし、例年よりも、かなり制御が聴いている感じであった。

11月2日

 概要:本日は、12時30分まで。昨日の続きで、和仁達也氏が150分を担当。参加者を巻き込む手法には感心する以外になかった。もっとも、今回1回だけこの手法を学んだところで、なんらかの新しいクライアントへの対応ができるようになるとは、とても思えない。審査員が自分で努力して、自らの独自な方法論を編み出すことが必須なのである。それには、相当量の勉強時間、経験時間、修正時間、そして、自分独自の完成形を作るための時間が不可欠であるものと思われる。それをどこまで理解してくれただろうか。
 もし、今回の成果として、何かが出るとしても、最終的な評価としては、個々の審査員の努力がどのレベルであったのか、という当然の帰結になる以外に他の結論はない。
 私個人は、最後の総括を述べてから、ちょっとフライングをさせていただき、倉敷駅へ。そこから鈍行で福山へ。そして、福山駅から、九州新幹線さくらに乗って、新山口へ。そして、そこから、ローカル線に乗って、宇部空港のトヨタレンタカーへ。借りる車は、いつも乗っているものと同一車種にすることが、もっとも安全性が高い。何事であっても、慣れているということが、緊張感を和らげるので、様々な、配慮が可能になる、結果として、事故を回避できる状態がキープできるのだと思ってます。
 早速、出発。下関までは、正確には小月ICまでは、高速道路(中国自動車道)。なぜか、宿の場所が良く分からなくて、やや遅れて到着。
 今晩の宿の食事は「ふぐ」づくし。気になるイングランド対南アフリカのラグビーをちょっとだけ観戦してから食事に。南アフリカが勝ちそうな雰囲気だった。そして、本当に勝利した。ご立派!!

C先生:それにしても、今回のラグビーワールドカップ日本開催は、大成功だった。どうやら、日本人の「オモテナシ」が本物であることをラグビーの選手たちは理解ができたように思う。

A君:ラグビーというスポーツの最大の本質は、恐らく、シナリオのある自己犠牲だと思うのですよ。自分一人が目立つのではなくて、自分を黒子にして、他の選手の誰かがトライまで行けるように動く。

B君:さらに言えば、古い日本人的なタイプ、すなわち、自己主張を全くしないし、最後の結果も求めない、というスタイルとは違って、自己犠牲によって、相手のチームが想定しないシナリオで自己のチームが勝利するように動く。これが、ラグビーの自己犠牲。

A君:要するに、日本人の「オモテナシ」は、完全な利他主義でありながら、相手との良好な関係を維持するということから、思いもしない結果を生み出す可能性はありますね。

B君:ラグビーの文化と、日本人のオモテナシが似ている、ということを各国のラガー達は見抜いたのだろうね。

C先生:それにしても、日本チームは、十分に強かった。しかし、南アフリカのような120%体力勝負になると、まだまだ無理だな。今回のワールドカップによって、日本のラグビー文化を再認識し、今後、日本チームに加わる有力選手が増えてもおかしくはない。

11月3日

 概要:残念ながら、曇り空。海の青さは期待薄。しかし、本日は、山口宇部空港からの最終便20:00発を予約しているので、余裕をもって回れそうに思う。
 目的は、できるだけ海岸線に沿って、益田市まで行くこと。これで、日本の海岸線をほぼカバーする、というチャレンジがほぼ最終段階になって、残りは、四国の宇和島から足摺岬までとなる。
 途中での寄り道は、一応、最近の人気の風景になったという角島の橋は渡ってみる。萩市はすでに見物ずみなのでパス。あと、楊貴妃の墓があるという青海島。なんと、戦乱を逃れ、生きてこの島にたどり着いたという伝説があるらしい。しかし、やはりパス。
 となると、寄るべきところは、須佐のホルンフェルス(Hornfels)なる地形ぐらいか。タモリには勝てないけれど、もともと無機材料を最初の専門とした人間にとっては、岩石類はには親しみがあるので。
 その後、益田から津和野に入るけれど、かなり自由な時間が使えるはず。川棚温泉から山口宇部空港までの所要時間は、多少の渋滞があったとしても、全行程257km、これを5時間5分ぐらいで走れる、とGoogle Mapが言うので、かなり余裕があるのでは。

C先生:ということで、川棚温泉を8時30分ごろに出発することとした。山口宇部空港には、19時までには到着し、そこのレストランで晩飯を食べることにしたい。
 宿を出発して、淡々とした片側1車線の道路を走り、角島に到着。橋を渡って島を覗いてみたけれど、特に、何があるわけではない。直島みたいな芸術島へのイメージチェンジは、当然、無理のような印象。

A君:直島は、豊島の不法投棄事件を解決した島であるという一つの成果があることが、やはり、何か違うのではないでしょうか。

B君:角島の人口は736人(平成30年)。白い砂浜があるとのこと。さらには、日本海とは思えないエメラルドグリーンの島だということが売り文句

A君:これは、しかし、夏だけの観光地だということですね。

C先生:その通りで、この日、もっとも混んでいたのは、有名な角島大橋の付け根にある本州側のパーキングエリアだけ。かなり多くの車が止まっていた。どうやら、本州側から橋の写真をとって、それで終わりになるのが、この季節の実態のようだった。

A君:それから先は、比較的、単調な道が続きますね。

C先生:片側一車線のまあ、変哲もない道が続く。両側に畑地が多くなると、ときどき、庄屋の家という表現がぴったりの豪邸がでてきたりする。道の左右が森のところは、まさに、何もない。
 ときに、中央分離帯ができて、山陰ExpressWayなる表記が出てくる。そして、萩市に入る。

A君:萩市での観光は?

C先生:萩市は、すでに、ほぼ隅から隅まで見物したので、今回はパス。大分前に、ブラタモリでこの須佐湾の山島などの島々は、火山性だという話を聞いたけれど、確かに、そんな感じの島がいくつもある。
 そして、しばらく行くと、須佐に入って、ホルンフェルスへ
 このような地形のところ。そもそもホルンフェルスはドイツ語で、「角の岩」の意味だそうだ。もともと、熱による変性によって生じる接触変成岩を言うらしい。硬く緻密な組織をもち、角ばって割れるらしい。

A君:須佐のホルンフェルスは、全体では、直径3kmものサイズがあるらしいです。この写真のような縞々のある畳岩が観光地としては有名だけれど、畳岩は、砂岩と頁岩からなる灰白色と黒色の縞模様が美しい海食崖ではあるけれど、熱による変性の程度は低いとのこと。 



C先生:どうも、次のこの岩の写真の方が、ホルンフェルスの特徴である節理面が良く分かるみたいだ。 



B君:やはり、見かけが良くて、印象が強い岩が、ホルンフェルスを代表することになってしまう。人間社会と同じかもね。

C先生:岩の話を離れて、どうしても気になる写真を撮影してきた。これなのだが。 



A君:この白いプラスチックは、なんでも発泡スチロールみたいですが。

B君:浮きのような漁具が壊れて、こんな発泡スチロール的になっているのでは。

C先生:引いて見ると、この写真のような形になっていて実に目立つのだ。直島のプラは、ペットボトルだったから当然処理が不可欠だけれど、こちらもなんとかしてもらいたい。



C先生:などなど寄り道をしているうちに、益田市に入ってしまった。これで、今回の目的はほぼ達成したので、次の目的地は、津和野町。以前にも来たことがあるけれど、今回は、初めての場所に行きたい。

A君:ということで、どちらに。

C先生:これまで、リフトに乗って、津和野城址に行ったことが無かった。どうも、日本百名城のリストには入っているらしい。

B君:ここにリフトがある。太鼓谷稲成神社のちょっと下からだ。ただ、津和野城址は、リフトを降りてから、かなり歩くみたい。でも、まあ、500から600mぐらいですかね。

C先生:リフトから、徒歩20分ぐらい掛かったような気がする。しかも、相当な急勾配だった。 石垣は、このような感じで残っている。 
4436

 そして、津和野の町を見下ろすとこんな感じだ。



 こんなに断崖の上にある城址には初めて上がったような気がする。似た感じだと、天空の城と呼ばれる竹田城だけれど、断崖の急峻なことは、津和野城の勝ちだ。
 という訳で、これで、本日の活動は終了。あとはお土産を買って、山口宇部空港へまっしぐら。そして、無事に、東京に帰還しました。
 皆様、山陰にも是非、お出かけ下さい。