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  環境学シンポジウム報告  09.14.2003



 9月10日に行なわれた「環境学」に関するシンポジウムは、出席者恐らく200名+α程度(未集計)を得て、大盛況で行なわれた。プログラムは、色々な事情によって、最終的には9月9日に示したようになりましたが、中西先生の格調の高い講演、さらに、各大学の報告、特に、長崎大学環境科学部長、井上先生の含蓄深く、また、ユーモアに溢れた報告、さらには、パネリストの自己主張、さら、会場から積極的に発言していただきた各位の熱い思いによって、実に有効な情報交換ができたものと思います。
 今後の環境の状況を見れば、すべての状況を総合的に判断することができる人材を育成する必要があるが、そのためには、現在の研究体制、教育システムを改善する必要のあることが示唆された、と言えるでしょう。

 今後、具体的な行動として何をやるのか、どのようにして環境学の研究者を継続的に養成するのか、誰が環境学の教科書を書くのか、このような問題を一つずつ解決しなければならない。取りあえずこんなまとめにしておきたい。


プログラム再掲

「大学における環境学研究と教育の体系化に関するシンポジウム」
注:基調講演で当初予定しておりました加藤尚武先生は、残念ながら重要な公用によりまして、ご欠席となりました。


日時:平成15年 9月10日 午後13:00〜17:30
場所:東京大学教養学部(駒場キャンパス)11号館 1106教室
主催:仮称「全国大学環境学研究・教育協議会準備会」事務局

プログラム:
13:00〜
開会挨拶:
   浅野直人(福岡大学教授・環境科学会会長)
来賓ご挨拶:
文部科学省研究開発局海洋地球課地球・環境科学技術推進室
       室長  松尾浩道 様
      環境省総合環境政策局総務課
       課長  山崎穣一 様
13:15〜
基調講演:
 「大学の外側からみた環境学」
       中西準子(産総研化学物質リスク管理研究センター長)
14:00〜
基調報告:
 「環境学の研究・教育体制」
  (1)海津正倫(名古屋大学大学院環境学研究科) 
  (2)井上義彦(長崎大学環境科学部)  
  (3)大和裕幸(東京大学新領域創成科学研究科環境学系)

14:45〜15:00 休憩
15:00〜17:25
パネル討論会: 
「環境学の体系化と研究・教育」
    コーディネータ: 安井 至(東京大学生産技術研究所)
    パネリスト:   浅野直人(福岡大学法学部)
             上野 潔(三菱電機)
             小野芳朗(岡山大学環境理工学部)
             外岡 豊(埼玉大学経済学部)
             藤倉 良(法政大学人間環境学部)

17:25〜  閉会の挨拶と閉会 


9月になって夏が復活。10日も実に暑い一日であった。シンポジウムも結構熱かった。

以下、プログラムに掲載された方々のプレゼンンテーションの概要


中西先生の報告の概要

 これまで、いくつかの機会で環境学の有り方を考えてきた。
(1)東大から横浜国大への移籍の際
(2)横浜国大で他大学出身の学生を受け入れて
(3)横浜国大に環境情報研究院を作る際
(4)COEの審査をした際

横浜国立大学への移籍は、1973年に創設された横浜国立大学環境科学研究センターが1995年時点で環境科学研究をしている人が少ないこともあり、工学部に戻りたいという動きがあった。そこで、「では、行きましょうか」。

横国の環境科学研究センターでは、多くの大学院生を他大学から受け入れていた。

他大学の環境科学学部の卒業生が環境科学の研究をしていない。

教育の内容は、「岩波新書程度、教師は解説者、環境悪化を嘆いて終わり」。

残りは、通常の化学、生物、物理学、地学などでお茶を濁す。

横浜国大では、環境科学研究センターを廃止して、他学部の協力も得て、新しい大学院を作ることに!(1999末に初めて提案、2001年から発足)。

★どういう大学院ならいいのか?
▲カリキュラム
 (1)農学・林学・生態学(生物学は不要)
 (2)化学・工学・気象学(理学はいらない。GreenChemistryも方向性は良いが、環境学の範疇ではない)
 (3)医学・獣医学・保健学・家政学
 (4)経済学・心理学・数学

▲学生の将来との関係
 環境学を専攻した学生が不幸にならないように、
 ◎その得意分野を第二メジャーとする
 ◎共通の必須科目、フィールド研究・統計学・情報学・語学・プレゼンテーション

 第二メジャーの必要な理由
 ◎学生の就職や将来性
 ◎いわゆる生産技術や旧ディシプリンの専門知識も必要

 フィールド調査の経験の重要性
 ◎自然のフィールド
 ◎社会のフィールド
 ◎複雑な系のシミュレーション

▲研究内容
 研究についてはより学際的、より現実的な研究課題への挑戦が必要

 ◎新しい方法論の開拓
 ◎優れた研究があってこそ、いい学生も集まる

▲学際研究の欺瞞性(COEの審査)
 文理融合といっても、文系については、助手もしくはポスドクしか雇わない。

▲大学でできることは??

 斬新なアイディアの研究、組織バイアスの低い研究、萌芽的研究、学際的研究、新しい問題の発掘

▲中西流の逆問題型環境学の提案

 問題を自然から見つけ、その発生源を逆に突き止め、解決に至る。


▲産総研での仕事(リスク管理センター)

 事務官2名、研究員21名、PDやテクニカルアシスタント30名。

物質軸と評価法軸との両方をやる。縦糸と横糸の両方を!

C先生:中西先生の発表で、もっとも共感したのが、「隣の分野に足を踏み入れることを躊躇すると環境学にはならない」。

A君:ところが日本の学会の体質はこれと全く逆。

B君:人の分野に泥足で踏み込んでくるケシカランやつ、という評価になる。

海津先生の報告 名古屋大環境学研究科

▼構成
地球環境科学専攻(理学系)
地球環境変動論分野
地球環境システム学分野
都市環境学専攻(工学系)
都市持続発展論分野
環境・安全マネジメント
社会環境学専攻(人文社会系)
環境政策論分野

▼それぞれのディシプリンを繋ぐ体系理解科目相互に乗り入れて考える科目:体系理解科目を作った
文系の例:建築系とか地球系も受講する

C先生:組織はこのようなものになるだろうが、所属の先生の所属学会を調べてみたら、環境系の学会に所属している方は、極めて少なかった。

井上先生の報告 長崎大学環境科学部

■生存のための文理融合
人間が生きることにマイナスがある。これを知ることが環境科学
食糧生産に森林を切らなければならない
ヒトが生存すること、これが環境学
看板と中味が違う
学内から募った、学外からも募った
眼に見える成果が直ぐ出る:これが環境問題
■哲学的環境論
数値化(偏差値)が環境問題の根源
54名=文27名+理27名
ドクターまで文理融合:意地だ!
文科系主導の社会だ。
体系化を是非実現したい。
研究費だけが人類ではない。
人類が滅びることが環境問題の解決


C先生:環境系の学部は、大学院よりもさらに難しい。井上先生の個人的な告白には、まさに同感できるものがあった。


大和先生の報告 東京大学新領域創成科学環境学系

★成立して4年
1999年にできた。来年はじめて博士。
自然環境学 地球無機環境・生物圏、自然環境の保全と創成
環境システム学 人間活動と生態系、室内から地球規模まで
人間環境学 医療と福祉のための医学と工学、人間活動環境としてのメディア

★人工環境学 人工物環境の解析と創成、
社会文化環境学 都市・社会基盤・建築、環境情報と人間行動、空間情報科学

★新領域環境学の理念
環境とは人間が知覚しうるすべてのもの
学融合による新しい領域の開拓
ディレンマの解消などの

★狙い
自然+人間・人工+社会・環境
環境学本流 自然環境の分析と設計
新領域・環境学
人間や社会や地域

C先生:大学院で、しかも、環境を広義に捉えている。実際、このような教官集団が新しいものを創成することができるか、が問われるのだろう。


パネルディスカッションの開始

浅野先生の発表

★環境問題の考え方、環境基本法の理念
環境法の体系・日本の環境法の沿革
大気環境と環境法(大防法・交通公害・騒音)
水環境と環境法(健全な水循環と国土管理)
土壌環境・化学物質と環境法(リスクの管理とは)
循環型社会形成と環境法
生物多様性保全・自然保護と環境法
温暖化対策と環境法(温暖化対策と政策手法)
被害者救済と環境法
紛争処理と環境法
環境管理と環境法(アセスメントシステム・地域環境管理計画)
環境政策と環境法(環境基本法・環境基本計画)

C先生:環境法では、現役最有力の浅野先生。自然科学については、耳学問であることを告白。当然のことなのだが。

上野氏の発表

★1.本社の事業戦略で、採用数を決める。
2.事業所からのニーズで、配属数を決める。

      新卒配属の希望と面接
  会社側 → 人物、専門性、職種
  学生側 → 地域、製品、職種、専門性
★環境関係の配属
EMS部門          約200名
  ー社会的責任分野ー    (約0・5%)
環境研究開発部門     約***名
  ー先行開発、分析・評価分野ー
        →分析・評価部門は分社化へ
設計開発部門       約12、000名
  ービジネス分野ー      (約32%)

★<全社研修>
階層別研修 : 新入社員研修、管理者研修、
        ビジネススクール派遣など
職能別研修 : スタッフ部門研修、営業部門研修、
        営業塾、衛星通信利用講座など
国際化研修 : 海外留学制度、海外要員育成留学制度      語学強化講座、社内英語検定制度など
技術研修 : 技術ゼミナ?ル、技術部会、工学塾など
その他  : トータルライフデザインプログラム
        <事業所(工場)研修>
・OJT (On the job training)
・資格取得支援
家電リサイクル法の効果 気づかないけれど実現している 技術と社会システムのブレークスルー

★今後求められる環境技術者

1.調達品の環境評価・査定技術
2.再生材、再利用部品の評価、査定技術
3.余寿命予測、管理技術
4.DfE技術
5.LCA技術
6.修理再生技術
7.リサイクル処理技術
8.電子マニュフェスト
9.工場省エネ・製品省エネ技術

★環境教育への期待
1.健全な消費者教育を
     → 安易な信念を持たない柔軟さを
  世間の知識への疑問を
    → (安井至、中村愼一郎、中西準子のHP                
       を読みこなす力を)
2.EMS分野は今後も、専門性と経験で一定の需要が。
   
3.開発分野では、基礎学力を持つ専門家を
      → 工学は普遍、知識は陳腐化する


C先生:企業において必要な環境関連の知識ないし能力が良く分かった。


外岡先生の発表

どちらかというと、環境学がどうということよりも、今後の環境というムーブメントが目指すべき方向性を示すプレゼンテーションだった。

人間活動の巨大さが環境問題の原因なのだから、それを変えない限り、解決には向かない。

C先生:まさにその通り。なかなか強烈なプレゼンテーションであった。しかし、このような問題意識を教育で身に付けても、何もできない人間が育つだけか。何か具体的な技能を身に付けないと。


藤倉先生の発表
「環境」を学ぶ文科系の学部・大学院生の現状

■知っている

地球温暖化(気候変動)
オゾン層の破壊
酸性雨
ダイオキシン

■説明できない

ppm
紫外線と赤外線の違い
pH
ベンゼン環

■ 伝統的学部で,「環境」を副専攻として学んだA君
環境○○学部(△△環境学部)で「環境」を専攻したB君
どちらが就職活動で有利か??
外から見ると(中で見ていても),環境○○学部で何を勉強しているのかわからない
「環境学」が体系化されていない


■学部レベルの「環境学」教育に必要なこと

環境○○学部(△△環境学部)で何をやっているのかを,外の人にもわかるようにする。
「環境学」を学ぶために必要な高校理科レベルの知識の洗い出しと大学におけるremedialの実施。
(全部やり直すのは無理)

理科系学生が学ぶべき社会科学の知識の洗い出しと教育。

上記の作業を行うことも,「環境学」を学問として体系化するための一環ではないか。


C先生:文系の環境学部における学生の実情を見事に記述。何か専門になるような技能を身に付けるべきなのだが、そもそも、伝統的経済学部などでも、そんなものは無い。役に立つのは統計学ぐらいか。となると、文系の教育そのものを分野別に全面的に見直す必要があるのではないか。


安井の発表

▼個別技術で解決可能な時代
End of Pipe 技術
分析・モニタリング技術
非常に大きなリスクに対する規制

単一の視点から、深く極める=従来からの学問的アプローチ、で役に立った。

▼環境問題の変質と総合的価値観=単一リスクから総合リスクへ

単一リスク的な悪例?
総理官邸のエコ電線採用?
テレビの鉛フリーはんだ化?
塩ビ玩具の禁止?
亜鉛の環境基準?
総合的判断が必要!
さて、総合的とは何か?

▼さらに大規模な環境問題
持続可能型産業活動は実現可能?
どうやっても、エントロピーは増大
次世代へ残すべきものは何か?
資源・エネルギーはどうやっても枯渇
世界の貧困の克服は?
生態系保全と地域産業の振興は?
教育が重要なのは分かるが、それで解決?
次世代型の化学物質管理手法は?

▼英知の結集が必要?

環境科学特別研究、「人間環境系」、「人間地球系」の研究の経験では、

結集しても、言葉が通じなかった。

少なくとも、共通の専門用語と共通の目標が必要!?

▼環境学は余りにも多様
目標を設定することが必要
Ex. 持続型環境学
Ex. リスク科学型環境学
Ex. 過去薀蓄型環境学
Ex. xxxx型環境学

▼副専門領域への予算措置
現在の競争的資金の枠組みでは、副専門領域が発展しにくい。
科研費の基盤研究=一人一課題
以前は、特別研究、重点領域研究など
若手有力研究者の発掘
共通言語の獲得
共通意識の形成

▼特定領域研究を作る必要?
若手の新たな発想を求める
計画研究は当初無し!
すべて公募研究
後半から計画研究を行なう



ここからフロアーを交えての議論

ここからの記録の文責は安井にあります。ご本人でこんなことは言っていないということでしたら、ご連絡下さい。

田中:スウェーデン大使館
UCバークレーに留学
自分が何に興味があるか。
それから教授を探し、自分でカリキュラムを組む。それから2年間。
廃棄物管理:
教科書:
プリント集:300〜400ページ
文系、理系の区別が不明確

徳勢:BSEF もとは文科系
PPMも知らなかった
エコマーク委員会
臭素系難燃剤がいつのまにか使用不可
リサイクルで難しいのはプラスチック
インターネットを読み解くうちに分かった
周辺の人に説明をするようになる
中央環境審議会を傍聴する
学部などは関係ない 
本人の主体性が問題 受験時代に戻ればできる!

浅野:
単科大学、総合大学、学部、大学院、大衆大学、エリート大学、などなど
文系に理系の知識を教えるのは難しいかもしれない。
文系はエイヤと理解する。文系の先生が理科を教える方が分かってもらえるかも!
法律の講義も理系がやった方が良いのかもしれない。

上野:
いずれもOJT
教科書:一般大衆向けの間違った本ほどよく売れる。
資源問題:亜鉛は20年は永久に20年。
塩ビNoとか。
大衆向けの商品は

袋布:富山高専
18歳向け? 22歳向け? 
環境をやりたい子供に対応する中学、高校の先生向けが必要
インターネットの問題は、情報の信頼性識別をどうやってやるか

田野崎:リオン(フランス)。高校のレベルの教科書はたくさんある。大学レベルの教科書は「いらない」。
1年で学生は25%ずつ脱落する。最終的には8%しか残らない。したがってエリート意識はある。
出る学位はPhD。
普通科だと高校で哲学は必修。
就職は、学位がでてから。SETACの学生会員になると就職の斡旋を得られる。
ISO14000などの決定にも影響!

小野:
「学際」とか「複合」とかは呪縛!
夜通し酒を飲むと旨く行く??
衛生工学では人間を扱わない → 人類学 → 歴史(本が書けた) 自己内学際
環境学は教養的なものでもよい。
専門コースは専門をやる → 欲求不満になる → 環境学になる
SETACは談合組織である

一ノ瀬:(国立環境研):
日本ではなんでこんな話をしているのか
外国では環境科学を名刺に入れている人は少ない
中国は、資源および環境という概念、地理学の概念に近い?
ドイツの大学院教育では、環境学といった枠組みではなかった。それぞれの学問分野で、議論は行なわれている
日本の特殊性、「老舗の看板」。

小澤:静岡県立大学
環境問題学が必要。資源・エネルギーを使う経済活動が原因。人間が原因。そこで社会的なアプローチが重要。
資源・エネルギー消費

外岡:
オゾン層破壊。ローランド、モリーナの仮説から規制まで。
起きている現象を理解するにはサイエンス。
全部の学問が必要
一人が全部やるのだ、これが必要。雑食。
分からなければ、外注すれば良い。
会社の金で委託して結果を得る。
住宅の開発
大学の枠を超えること
暇な人がHPを良く見ている
体系が必要だけど、環境学に体系がある訳がない。理論と実践を繋ぐ意思のみが重要。
掘れば、最後のコアでは同じところに到達する

平子:姫路工業大学
環境問題としての学、人類の問題として捉える。環境人間学。
環境学概論

外岡:
一人で色々なことを教えることが。。
eラーニングが使える
深さは、その人が食べたいところを。
浅い人から深い人までの教材を作りたい。
チューターが必要

上野:
eラーニングにしようとしている。
飲みたい馬がいないと。。。
夜中に飲むFACE

中西:
研究費が来ないことは無い
環境関係のものすごい金額が行っている
研究費を取りながら研究していない
5年間の研究プロジェクトで5報書けない
文科省もかなり「落とせ」になっている
サブで出す研究者の意識、低い
これらが修士の学生の報告ではないか

藤倉:
環境××学会。××の方が濃くなる。重箱の隅型になってくる。環境論文がリジェクト。
欧米の学会の方が受理してくれる。


以下、むりやりに項目別に並び替えた問題点

環境学とは
環境学の成立要件
隣の分野に足を踏み入れることを躊躇すると環境学にはならない(中西)。

環境学には焦点を(小野)
ごみ(ガボロジー=廃棄物学)

大気
化学物質

南北問題も環境問題
他の見方もあることを分かって欲しい

持続性学
何が持続性学なのか
 
環境問題解決学(外岡)
状況認識が重要

学際的研究に関して
学際研究は本物か(中西)
助手、PDまでは学際。助教授以上は純粋培養
学際領域ができそうな兆候は無い(小野)
環境接頭学=環境窃盗学(小野)

環境学に必須なもの
環境問題の時間と原因の広がり
時間と原因の広がり
騒音、大気汚染、野生物、
時間と空間との広がり
いずれにしても、一次元ではない。
二次元、三次元の広がりが必要

環境への指針
汚染者負担の原則
環境効率性
予防的方策(予防原則)
環境リスク

様々な環境学の分野
人工環境学の展開
精密機械+船舶+システム量子
設計や運用への環境パラメータの導入

環境研究

大学の研究で何ができるか
斬新なIDEA
逆問題への挑戦:汚染源からの影響=これが正問題。逆問題は、自然から問題を見つけ、原因・根源に戻る(中西)
逆問題の科学が環境学の基本(中西)
正問題的アプローチには、告発が必要。
Receptor Analysis

研究費は取れるか

環境大学教育

最低限の理科の知識は必須か?
(藤倉):ppmぐらいは分からないと

教育に関して問題点
環境問題を解くツールを学んでいない(中西)
環境科学教育のための施設の追求がない(中西)
フィールド調査が極端に減っている(中西)
分析化学=環境科学みたいな現状がある(中西)
大学のバイオアッセイは信頼できない(中西)
安い労働力を武器にした研究は、今後は×(中西)
学会で修士課程の院生の発表を制限すべきだ=学会が学芸会(中西)

教科書はあるのか
良いものができるのでは(井上)

(藤倉):教科書は、日本語に良いのが無い。アメリカの大学のMillerの著作。 生物、人口問題、廃棄物、etc.
日本語に翻訳しても売れないだろう。
一人で書ける日本人は居ないだろう。
読者のレベルを考えない著者が多い。

英語の教科書
1. Consider a Spherical Cow (a Course in Environmental Problem Solving) John Harte 著
著者が教えるコース、Qunatitative Aspect of Environmental Prolem Solvingで使った教科書です。

(ご参考: Harte教授 http://socrates.berkeley.edu/~hartelab/)

2.Radical Ecology : The Search for a Livable World (Revolutionary Thought/Radical Movements)
これも著者が教えるコース、Environmental Philosophy and Ethics で使いました。
環境問題の哲学、道徳、経済、科学的なルートを検証

(ご参考: Merchant教授 http://www.cnr.berkeley.edu/espm/directory/fac/merchant_c.html)

学生個人に対応した環境学
米国ではそんな感じ。
大学院なら可能かも。しかし、学部では。
学生のレベルに応じた環境学
学部教育、特に、文系の学部教育は難しい。

文理融合
入口は文、理両方
2年になるときに決まる
カリキュラムは想像して作った
教える方は苦労の連続
発想法を変えてみる

学会発表はどんなところで
博士のための学術論文は?
なかなか掲載許可にならない。
むしろ外国の雑誌の方が掲載が楽(中西)

就職

環境を隠す学生が有利
伝統学部で環境学を学ぶ方が、環境××学部で環境を学ぶよりも、有利
それは、伝統学部に対する世間の合意ができているからか。
経済学部といっても、何を学んでいる訳ではないのだが。。。。。
就職先はあるのか
官公庁、環境NGO/NPO
企業の環境対応分野

悩み
本流の環境学の分野に進出しにくい
所属学会などでは
お金を取りにくい 旧領域から研究資金
新しい環境学への手法
既存学会
学会を作る
社会的・国際的
資金の調達


C先生:以上のようなメモでは、余り良く分からないかもしれないが、主催者として、「面白かった」。参加された方々のご感想を伺うと、やはり「面白かった」。まあ、なんらかの目的は達成できたように思える。

A君:色々と、問題意識が違う方々が集まって、しかしながら、「面白かった」というところでは合意ができたというのが面白いですね。

B君:色々と問題があるが、それが皆共通の悩みなのではないか、ということが分かって、まあ良かったという感想をもって、それで「面白かった」になるのでは。

C先生:いやいや。今回参加された方々には、企業の方も多いので、自分自身の問題というよりも、様々な意見が率直に出てきたことに「面白さ」を感じたのでは。

A君:その後、名刺交換会などをして、30名ぐらいの方々が残られたのですが、まあ、環境が好きな人という感じでしたね。

B君:そうか。「面白かった」、のは、環境問題や環境問題における様々な問題点が明らかになって、しかも、自らの知る「裏事情」などの観点からみても、日本の状況が良く分かって面白かった。

C先生:今回、このシンポジウムを開催した問題意識は、大別すれば2種ある。一つは、特別研究や重点領域研究で育ててきた環境研究者がそろそろ種切れになりつつあること。特に、総合的な判断を下す必要がある問題が山積しているにも関わらず、そんな観点をもった研究者が枯渇している。
 もう一つは、いくらなんでも、環境学なるものへの一般から認識が向上しないと、環境学を名乗る学部などが消滅する危機に瀕する可能性があるのではないか、ということ。それには、日本の学界の内部改革が進む必要があるのではないか、ということ。さらに具体的には、環境学の教科書に類するものが、小学校、中学校、高校、大学、大学院用にそれぞれ準備されるべきこと。

A君:隣の分野に平然と入れるようなカルチャーにならないと、環境学は成立しない。しかし、それを快く思わないのが、日本の伝統的な学界。

B君:教科書問題は、今後も検討しないと。しかし、これも、一人の人が書きだす、という勇気ある行動がないと。

C先生:まあ、いずれにしても、来年の適当な時期に(7月ぐらい?)、このようなシンポジウムをもう一回だけ開催してみたい。今回、外国の環境学の教育がどのように行なわれているか、そんな情報を整理する必要があることが分かった。次回、今回のキーワードに加えて、国際的な視点を加えてみたい。