| | マグロ中のメチル水銀 08.14.2005 08.21.2005 風評被害が出るか出ないか? |
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| 魚中のメチル水銀に関わる報道は、2003年6月に大問題を起こしている。いわゆる、キンメダイ・メカジキ問題である。本HPでも、この問題を取り上げている。 新聞は比較的冷静に対処したのだが、テレビのニュース、ワイドショーなどの報道が原因で、キンメダイの市場価格が暴落した。不適切な報道による風評被害である。 今回は、前回の厚労省の通達の改正版とでもいったもので、WHO・FAOが基準値をより厳しくしたことに食品安全委員会も対応したが、そのために厚労省もマグロに対応した、とも言える。すなわち、クロマグロなど、日本人にとってより一般的な魚種が加えられたところが新しい。 C先生:2003年のキンメダイ事件以来、実は、かなり様々なことが見えないところで行われてきている。コミュニケーションというものの重要性が指摘され、ほとんどあらゆる省庁がその学習を始めたことだ。個人的には、順天堂大学の丸井英二先生が主催されている食の安全性に関わる研究会にできるだけ参加し、意見を述べさせていただいてきた。 A君:2003年のキンメダイ事件が起きたのは、厚生労働省が出した報道資料が分かり難かったことが一つの原因でしょう。 B君:BSEに関しても、そんなことが言えるだろう。農水大臣がいくら焼肉を食べるパフォーマンスを行っても、無駄なだけ。 C先生:報道資料には、必要事項は一応書かれており、各新聞はそこまで読んだ上で記事に書いた。しかし、記事の大きさは限られており、どこが重要かという判断が適正に行われない限り、やはり、バランスが崩れた記事になる。テレビは、インパクトの強い画像を用いて、強烈な印象を残そうとした裏の意図が見え見えの放映を行ったように思える。 A君:今回のマグロのメチル水銀報道で、果たして風評被害はでるのかでないのか。それを予測してみたい。まずは、直感で。 B君:個人的予測は、「でない」。風評被害にはならないだろうが、ニュースそのものの風化が早くて、本来、妊婦の常識にならなければならないような情報が知識化されずに、どこかに消える。 C先生:多分、「でない」だろう。それは、2回目だからだ。1回目にある程度学習を済ませたメディアは、前回、非難された記憶をまだ持っていて、恐らく注意深く報道するだろう。NHKのニュースを見た限りでは、そんな印象だった。 A君:前回のキンメダイ報道では、2003年のHPにもまとめてあるように、NHKの生活ほっとモーニングが東北大学の佐藤洋先生をゲストに迎え、また、市民にアンケートをとって疑問点を集め、それに対して適切な回答を行うことによって、ほぼ完璧とも言えるコミュニケーションを行って見せた。 B君:もっとも、NHKも最初からそうだったという訳ではない。他局のテレビと大して変わらなかった。 A君:テレビは、一般市民の印象として、「もうキンメダイは食べられませんね」的な言葉を語らせて、それを報道した。これって、その市民が無知であることを意味しているだけなのに、それを報道することで、その製作者がもっている言葉を代弁している。要するに、製作者も無知であるということを。 C先生:大体歴史は分かったと思われる。さて、そこでだ、今回の事実関係を若干まとめてから、新聞がどのように報道したのか、妊婦であったら、どの新聞を購読すべきなのか、そんな比較検討をやってみよう。 A君:了解。事実関係の解説から。 ところが、WHOとFAOの合同の委員会が、2004年6月に、この数値を、 B君:WHO・FAOの値は、日本人のように魚を多食している民族の場合には厳しすぎる、と考えられたのか、食品安全委員会では、基準値を2.0μg/kg/週という値に定めた。 A君:このあたり、もともと安全係数が掛かっているので、どのぐらい意味があるのか微妙なところですね。 B君:数値強化に伴って、それまでキンメダイ・メカジキといった魚に限って注意を促していたものを、より一般的にマグロにも言及した。 A君:2003年6月のキンメダイ・メカジキの通達のときにも、マグロにも言及すべきだという意見がかなりあったのですが、昔、といっても昭和48年に、水銀マグロ事件というものもあって、反発が厳しい業界であることも、ある程度考慮されたのかという印象は有りました。 A君:というのが状況です。 C先生:今回、この報道を市民に伝達するとしたら、何と何が重要だと考えられるかといった検討をしてみよう。 A君:若干議論をしつつリストを作りましょう。 B君:いや、本当のところは、妊娠の可能性のある人は注意をすべきだ。メチル水銀の半減期が40〜70日と考えられているので、できるなら、2ヶ月ぐらい前から、理想的には1年前から対応を取りたいところ。 A君:どうも議論はなされたようですね。もしも、妊娠の可能性のある人ということにすると、若い女性の食卓から魚が全部消えて、かえって健康面からみて良くない、という議論がでて、結局、妊婦だけになったとのこと。 B君:佐藤洋先生も、1年前を推奨しつつも、「一般には妊婦だけで良い。しかし、漁村などで魚を大量に摂取している場合には要注意」、という談話を出しているようだ。 A君:そもそも、魚中のメチル水銀が規制されることになったのも、イギリスの北部の島での漁村による疫学調査がその元になっている。 C先生:魚を食べることが、他の蛋白源、例えば肉を摂取するよりも健康に良い可能性もある。加えて、最近の女性の栄養状況が多少怪しいことも考慮されたのかもしれない。普段、貧しい食生活をしていていても、サプリメントで補うからOK、いうスタイルが格好良いと思っている人も多いようだから。本当は、最悪なのだが。 A君:では、対象となる人は、まずは妊婦で良いことにしましょう。追記があれば、それは採用。 リスト B君:対象となる魚介類。16種が今回取り上げられているが、そのリストがでているか。特に、マグロといっても色々ある。ツナの缶詰などはどうなのだ、ということ。 リスト C先生:以上の二項目は、最低限必須だ。同時に、魚を食べること自体が駄目と言うことではなく、魚を摂取すること自体はお奨めだということもも必須に入れたい。 リスト A君:半減期的な考え方。要するに、食べ過ぎたとしても、しばらく食べなければOKということ。 B君:同意。エンドポイント、すなわち、悪影響があるとしたら何かという説明。 C先生:水俣病との関係はオプションとするか。厚労省の記述でも、メチル水銀が本来の物質であるが、水銀という記述を用いるとしていて、前回、キンメダイのときにテレビが水俣病患者の映像を流すなどしたことを警戒してか、水俣病との関係を直接説明しない方向のようだ。 A君:何も考えないメディアが存在していることも、リスクコミュニケーションを実施する側にとって重要課題ですからね。 C先生:半減期、エンドポイントは必要な情報だろう。リスト化しよう。 リスト A君:なぜ、今、このような情報提供が行われたかという理由。今回だと、食品安全委員会が基準値を強化したから、ということ。 B君:そんな説明をしないと、またまたメチル水銀汚染が起きたと誤解する人がでないとも限らない。 リスト A君:結局、次のリストで良さそうです。 A君:ソースはどうします。本当の新聞記事では大変。 B君:問題があるのは承知の上で、各新聞社のウェブページから「妊婦 マグロ」で検索して、出てきた記事を対象にしよう。 C先生:便宜的にそうすることとしよう。対象とする新聞社は、
A君:最近、新聞を読まない世代が増えているという。正確な情報をどうやって得るのか、それが問題。 B君:新聞にしかできないことは、いまだに存在している。 C先生:これから、都道府県経由で情報が流れるらしいが、いずれにしても、新聞を購読することぐらいは、必要不可欠なのではないだろうか。今回の結果からみても、どうやら2紙ぐらいを読まないと駄目なのかもしれない。 以下、各報道の内容(本来、このような記述を掲載することは、著作権に違反している可能性がある。しかし、インターネット上の情報は、消える可能性が高いので、諸般の状況を総合的に判断し、ここに掲載したい。もしも、問題があると思われる場合には、メールにてご注意いただければ、即刻削除する方針である)。 『朝日新聞』 妊婦や妊娠の可能性のある人は、好きなマグロも控えめにーー。厚生労働省は、魚介類などに含まれる水銀の安全性の基準を見直し、今秋から国民に注意を呼びかける。ただし、大量に食べない限り影響は無く、バランスのとれた摂取を勧めている。
魚介類に含まれるメチル水銀が胎児に悪影響を及ぼす可能性があるとして、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の専門部会は12日、妊婦が注意すべき魚介類として、3種類のマグロなど計16種を挙げ、食べ過ぎないための摂取量の試案をまとめた。 同部会は1回の食事で食べる魚の量を約80グラム(刺し身1人前、切り身一切れ相当)として検討。その結果、妊婦が食べる回数を週2回以下に抑えるのが望ましいとしたのは、ミナミマグロやキダイなどの7魚種。週1回以下は、クロマグロ、メバチマグロ、メカジキなど7魚種とした。また、メチル水銀量が比較的多いコビレゴンドウは2週間に1回以下などとした。 同省は2003年、メカジキやマッコウクジラなど7種を注意対象種としているが、同部会は今回、ミナミマグロ、クロマグロ、メバチマグロを含む計9種を、新たに注意対象種に加えた。同省は一般からの意見を検討したうえで、10月をめどに最終結論をまとめる方針だ。 同省は「妊婦以外は普通に食べてもまったく問題ない。妊婦も対象種の食べ過ぎを避けて、魚食の良さを生かして欲しい」と話している。[読売新聞社:2005年08月12日 22時26分]
厚生労働省薬事・食品衛生審議会の乳肉水産食品部会は12日、妊婦などに対し、クロマグロなど16種類の魚や鯨、貝などを食べ過ぎないよう呼びかける注意事項案をまとめた。食べ過ぎると、これらに含まれるメチル水銀が、胎児の発達に影響する恐れがあるためで週何回まで食べても心配ないか目安を示した。 1回に食べる量を80グラムとした場合、キンメダイ、クロマグロなど7種は週1回まで、クロムツやマカジキなど7種は週2回まで心配ないとした。 日常的に制限を超えると、さまざまな絵を見せて物の名前を言わせるテストで正解率が少し下がるなど、生まれた子供にごく軽い発達障害が生じる心配がある。水俣病のような重い障害が出るのは、制限を100倍程度超えた場合で、通常はありえないという。 同省は03年6月に、キンメダイなど7種について摂食制限を呼びかけたが、今回は種類を増やし、制限も厳しくした。政府の食品安全委員会が7月、妊婦などが摂取を続けても心配ないメチル水銀の量(耐容摂取量)を「体重1キロあたり1週間に2・0マイクログラム」(マイクロは100万分の1)と定め、従来の3・4マイクログラムから厳しくしたのに対応した。また、より生活実態に即した形で水銀摂取量を計算し直し、前回は対象から外したマグロ類を含めた。 厚労省は「魚は不飽和脂肪酸などを多く含み、健康によい食べ物」としており「妊婦は魚を食べるなというわけではなく、水銀濃度の高い魚を食べ過ぎないように、との趣旨」と説明している。 一方、今回の注意呼び掛けの対象を同省は「妊娠している方、または(気づいていないが、実際は)妊娠している可能性のある方」とした。米国や英国、オーストラリアは「妊娠を予定している女性」も対象としている。 食品安全委員会の調査会で座長を務めた佐藤洋・東北大教授は当初、「妊娠の1年前から」要注意とする原案を示した。しかし「子供がほしい女性の食卓から魚が消える恐れがある」との意見が出て、「1年前」の記述は削除された。佐藤座長は「大多数の女性は妊娠後の注意で十分だ。しかし日常的に水銀濃度の高い魚を多く食べ制限を大きく超える女性は、できれば妊娠前から注意する方がよい」と話す。【高木昭午】 <妊婦の魚制限> 【注意すべき魚などと、食べてよい回数】 (1回80グラムとした場合) <2カ月に1回まで>バンドウイルカ <2週間に1回まで>コビレゴンドウ <週1回まで>キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ <週2回まで>キダイ、クロムツ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ *週に2種類、3種類を食べる場合は、それぞれの量を2分の1、3分の1などに減らす 毎日新聞 2005年8月12日 20時26分 (最終更新時間 8月12日 21時29分)
『日本経済新聞』 厚生労働省は12日、妊婦か妊娠している可能性のある女性がメチル水銀濃度の高い魚介類を食べ過ぎないよう呼びかける注意事項の見直し案をまとめた。新たにクロマグロなど一部のマグロ類を対象に追加し、計16種の魚介類について注意喚起する内容で、同省ホームページ(HP)で公開する。 同日開かれた薬事・食品衛生審議会の乳肉水産食品部会で了承された。国民からの意見募集などを経て、10月をメドに正式決定する。 メチル水銀は胎児の健康に悪影響を及ぼすとされており、音を聞いた時の反応が1000分の1秒以下のレベルで遅れる可能性があるという。注意事項は2003年6月にキンメダイなど7種の魚介類を対象に公表。マグロ類も高い水銀濃度が示されていたが、「1回の平均摂取量が少ない」として対象から外れていた。 その後、国際機関がヒトの水銀耐容摂取量を引き下げ、欧米でもマグロ類を対象に含めるなど注意事項の改定が相次いだことから、同省は注意対象魚類の見直しを進めてきた。
(23:59)
妊娠中の女性はマグロを食べ過ぎないで−。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の乳肉水産食品部会(部会長、熊谷進・東京大大学院農学生命科学研究科教授)は十二日、クロマグロなど新たに九種類の魚介類を、妊婦が過食に注意すべきだとし、摂食量の目安案をまとめた。
厚労省は「乳幼児も含む一般の人では、悪影響が心配される状況ではない。魚介類は一般に健康に有益なのでバランス良く摂取を」としている。 同省は2003年6月に同様の注意を呼び掛けたが、国際専門家会議が水銀の耐容摂取量を引き下げたため見直し、マグロも対象に加えた。 週2回(1週間当たり160グラム程度)までとしたのはキダイ、クロムツ、ミナミマグロ(インドマグロ)など7種類。週1回(同80グラム程度)まではキンメダイ、メカジキ、クロマグロ(ホンマグロ)など7種類。イルカ類2種は2週間―2カ月に1回(同40―10グラム程度)までとした。 食べ過ぎた場合は翌週の量を減らし、2種類以上を食べるときはそれぞれの量を抑えるなどの工夫を求めた。 一方、キハダマグロ、ビンナガ(ビンチョウマグロ)、メジマグロ、ツナ缶は「通常の摂食で差し支えない」とした。 自然界のメチル水銀は、魚介類に蓄積され人の体内に取り込まれると、大人には問題ない量でも胎児に悪影響を与えることがある。しかし同省は「胎児への影響は、例えば音への反応が1000分の1秒以下のレベルで遅れるようになるようなもので、将来の社会生活に支障があるような重篤なものではない」としている。 限度量は、魚介類に含まれる平均メチル水銀量と、内閣府食品安全委員会がリスク評価して示した妊婦の耐容摂取量(1週間に体重1キロ当たり2マイクログラム=マイクロは100万分の1)から定めた。(共同)
▽2週間に1回(40グラム程度)まで コビレゴンドウ ▽週に1回(80グラム程度)まで キンメダイ、メカジキ、クロマグロ(ホンマグロ)、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ ▽週に2回(160グラム程度)まで キダイ、クロムツ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)、ヨシキリザメ(筋肉)、イシイルカ ▽通常の摂食で差し支えない キハダマグロ、ビンナガ(ビンチョウマグロ)、メジマグロ、ツナ缶(共同) ■メチル水銀 有機水銀の一つ。天然に存在する無機水銀が微生物の働きでメチル水銀に変化し、食物連鎖を通じて魚介類に取り込まれる。食物連鎖の上位にある大型魚や深海魚は、比較的多く含有。体内に大量に入ると、中枢神経に障害などを起こす恐れがある。水俣病の原因物質でもあるが、今回の胎児への影響評価の対象は、水俣病のような重い健康被害につながるレベルの汚染とは違う。(共同)(08/12 19:46)
メバチマグロやクロムツなど16種の魚介類について、これを食べ過ぎると含まれているメチル水銀が胎児に影響を与える場合があるとして、厚生労働省は妊娠中の女性ための新たな呼びかけをまとめました。 これは政府の食品安全委員会の提言を受けて厚労省がまとめたもので、これまで妊娠中の女性に注意を呼びかけていた7種の魚やクジラ類に、さらに9種追加し、摂取量や回数についても全面的に見直すことを提案しました。 その内容ですが、一食あたり80グラム食べるとして、週に2回までとするのはミナミマグロ・クロムツ・キダイ・マカジキ・ユメカサゴ・ヨシキリザメ・メシイルカの7種。 週1回まではメバチマグロ・キンメダイ・クロマグロ・メカジキ・エッチュウバイガイ・ツチクジラ・マッコウクジラの7種で、コビレゴンドウは2週間に1回まで、バンドウイルカは2カ月に1回までとなっています。 厚生労働省では注意が必要なのは妊娠中の女性のみで、普通の食生活をしている子どもや成人は神経質になる必要はないとしています。(12日16:55) [TBS]
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